2018年8月23日 (木)

太平洋の沈みゆく島ツバル・キリバスの今(ツバル・キリバス)

先日、ツバル、キリバスと最後の秘境ナウル12日間のツアーから帰国しました。 訪れた7月は3~11月まで続く乾季のシーズン。3ヶ国とも赤道直下もしくは周辺の国なので、一年中熱帯の気候が続き、平均気温は30℃前後。小さなプロペラ機がキリバスの空港に着陸してタラップに降り立つと、肌を突き刺すようなジリジリ強烈な日差しと熱帯特有の肌にねっとりまとわりつくような湿気と蒸し暑さを感じました。まさにイメージ通り。半ば覚悟していた通りの熱帯の島々にはるばるやってきたことを実感しました。

ツバル、キリバスは両国とも平べったい島です。
実際に島を歩いていると足元の薄さ、標高の低さを実感できませんが、船で沖合にでて遠くから陸地を眺めてみると、本当にペラペラ。もちろん山はないし、丘などの起伏も坂道も全くなし。島全体を覆っているこんもりした椰子の木などの緑の茂みを取り払ったら、驚くほど薄いんだろうな、というのが想像できます。

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<ぺったんこのキリバス>

両国を比較してみると、キリバスは人口11万人、面積は琵琶湖よりもシンガポールよりも大きく、京都市と同じくらいの大きさ。最高地点は標高81mの島もあります。人口が比較的多く、海に散らばる島々の範囲も広いので、人々の生活を見る限りそれほど海面上昇とか地球温暖化は気になっていない感じを受けました。しかし現地の役人に話を聞くとキリバス政府は将来、島が沈んだ際に国民が集団移住することを前提に動き出しているそうです。
既にフィジー政府との合意もあり、移住先であるフィジーのヴァヌア・レヴ島の土地購入も完了しているのだとか。のんびりとした人々の暮らしぶりや訪れた主島タラワ環礁の、のどかな風景からは国家存亡の危機を全く感じられませんでしたが、この土地購入の話を聞いて、やはり海面上昇により国が水没してしまう、どうしようもない現実を垣間見たような気がしました。

一方の小国ツバルの方が事態はより深刻です。
全人口が約1万人足らず、計9つの島の面積を合わせた大きさが羽田空港と成田空港を足した程度の大きさしかなく、海面からの高さは平均1~2mしかありません。

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<あっという間に高波でのまれそうなツバル>

年に一度、2月頃に発生する大潮の時には、まるで洪水のように庭先や道路が水没し、至る所が水びたしになります。主食であるヤシ、バナナ、イモ畑の塩害も甚大で、年々水没する範囲が広がっているとの悲痛な話も耳にしました。食料自給率が低くなり、輸入食料(缶詰が多い)や清涼飲料水に偏り始めたことで糖尿病も激増しています。時期的な水没にせよ、昔から使っていた井戸が海水の流入で使えなくなったことに加え、住み易い町に人口が流入したことも重なり、生活用水は海水をろ過するプラント施設が必要になりました。そのプラントを稼働させる為に必要な電力はディーゼルによる火力発電。もちろん軽油や石油は100%輸入に頼っています。伝統的な食糧や生活道具が自然に還らないプラスチックが多く使われる輸入の食料品や 生活用品に代わったことによりゴミ処理問題が深刻になりました。ツバルは国際会議で二酸化炭素削減を訴えている立場もあってゴミ焼却が進まず、リサイクル施設も無い為に全てのゴミは野外のゴミ捨て場に野ざらしになっています。日本を含め各国からの援助は港湾や道路、水処理施設などのインフラ整備に偏っており、ツバル政府もゴミ問題には関心がないようです。

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<ツバルのゴミ最終処分場>

主島フナフチ環礁周辺の小島では完全に水没し消滅してしまった島もあります。ツバル政府の試算によるとこのままのスピードで海面上昇が続けば、あと50年で高波などの被害も加わり国土の大部分が水没する可能性があるそうです。実際にツバルやキリバスを訪れてみて、海面上昇は、さまざまな方面にわたり、悪のスパイラルを引き起こしていることを知りました。今回の訪問では、20年も前からツバルの現状や環境問題を世界に発信し続けている団体「ツバルオーバービュー」の協力でマングローブを植えてきました。マングローブは砂浜にしっかり根を張るため、高波・高潮からサンゴや砂浜の浸食を食い止める効果があるそうです。私たちの植えたマングローブが成長し、やがて大きく立派な根を張り、小さな島国ツバルの防波堤になることを願いを込めた、ツバルにとっても希望のマングローブです。

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<マングローブ植樹(フナファーラ島)>

出発前に気になって調べてみたら、「地球温暖化」、「海面上昇」という言葉が盛んに飛び交うようになって、温室効果ガス(二酸化炭素など)排出削減を定めた京都議定書が発効されたのが、もう20年も前でした。自分の身のまわりの生活を改めて見回してみると、今夏はクーラーをフル稼働させ、夜の街には電気が煌々と灯り、電気の使用制限もクルマの走行制限もありません。「クールビズ」は相変わらず実践中ですが、地震後の「原発エネルギー問題」や猛暑の「熱中症」対策の前に節電・節約意識が薄れているような気もします。どれほど温室効果ガスは削減出来ているのか、果たして前進出来ているのか後退してしまっているのか、一般市民には全く実感できないのが現状です。しばらくは真っ白な砂浜と透明な海、風に揺れる椰子の葉の美しいツバルの島を思い出しながら、無理せず日々の生活の中で節約をしていこうと思います。(上田)

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<ツバルの美しい海(フナファーラ島)>

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2018年5月22日 (火)

黄葉が綺麗な秋のニュージーランドへ

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この度、「星空のニュージーランド!感動の南北ハイライト 8日間」から帰国しました。ニュージーランドには日本と同じように四季があり、1年を通して趣のある風景を楽しむことができますが、日本とニュージーランドとで異なる点は南半球の国だということ。それゆえ、北半球に位置する日本とは間逆で、現在は秋から冬へと季節が移り変わっているのです。

ニュージーランドでは、高くまっすぐに伸びるポプラの木や、風に吹かれて優しく揺れる柳の木が一般的です。これらの木々は主に、黄色に色づきますが、そのあまりの美しさから「ゴールデンイエロー」と表現されている程です。その為、日本ではモミジやナナカマド等赤く色づく木々が多いため「紅葉」といわれていますが、ニュージーランドでは「黄葉」と表現されており、美しい秋の景観を堪能することが出来ます。

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ちなみに、写真はバンジージャンプ発祥の地であるカウラウ橋で撮影したものです。ニュージーランドにはいくつか黄葉が綺麗なポイントがありましたが、今回のツアーの中ではここが一番の私のお気に入りです。約1000年前に氷河によって削られた谷間に水が溜まってできたというワカティプ湖から流れ出るカウラウ川の麗しい青色とゴールデンイエローの木々が驚くほどマッチしていました。

日本には氷河湖というものがないので、このような特徴あるブルーは外国でしか見られません。その為、大変貴重な色のコンビネーションを堪能することができました。(堤)

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2018年1月19日 (金)

タスマニアで出会う!かわいい動物たち(オーストラリア)

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<タスマニアンデビル>

先日、「地球に深呼吸!タスマニア大満喫の旅9日間」より帰国致しました。お天気にも恵まれ、タスマニアの大自然の中でのハイキング、美食の島で味わう名物料理、可愛らしい動物たちに癒された旅でした。

ご存知の通り、オーストラリアは有袋類の楽園!海に囲まれたオーストラリア大陸は大型動物の侵入がなく、現代まで有袋類の楽園が築かれてきました。カンガルーやワラビーは日本でも動物園で見られますが、その他様々な動物を今にも触れられるほどの距離で見ることができました。
残念なことに、こういった動物たちが車に轢かれてなくなってしまっています。バスでの移動中も死骸を何度か目にしました。夜行性の彼らは夜、車のライトによってきてしまうそうです。さらに、絶滅の危機に瀕しているタスマニアンデビルは、森のハイエナと呼ばれ死んだ動物の肉を食べます。道路に出てくれば餌があると習慣づいてしまった彼らは自ら危険な道路に出てきて、車に轢かれてしまうことがあるようです。少しでもこういった悲惨な事故を減らそうとタスマニアでは「ドライブスローリー(ゆっくり運転しよう!)」と運転する人みんなが心掛けています。

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<ウォンバットの赤ちゃん>

ホバート近郊のボノロング野生動物公園では、前述のような事故で怪我を負った動物や、孤児になってしまった動物を保護し育て、元気になったら野生へ帰す活動をしています。ここでは、日本の動物園のふれあい広場のようにカンガルーにエサをあげたり、日本ではなかなかお目にかからないタスマニアンデビル、事故にあってなくなったお母さんの袋から救出された子供のウォンバット、コアラも手の届く近さで見ることができました。限られた観光時間、後ろ髪をひかれる思いでその場を後にしましたが、クレイドルマウンテンに移動してびっくり。

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<野生のワラビー>

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<野生のハリモグラ>

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<野生のウォンバット>

大げさかもしれませんが、「右にも、左にも、前方にも?!」というほど目にする野生動物たち。国立公園内をハイキング中はもちろんですが、今回宿泊したクレイドルマウンテンロッジは国立公園内でまさに自然の中。敷地内を歩いていると数々の野生動物に出くわします。こちらのことは見向きもせず黙々と食事をするウォンバット、ぴょんぴょんと目の前を通り過ぎていくワラビー、珍しいハリモグラなどが沢山!動物好きにはたまらない空間でした。外敵のいない土地で豊かな自然の中のびのびと暮らすタスマニアの動物たち。彼らの暮らしが私たち人間によって脅かされないことを心から願います。(市川)

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2017年12月 8日 (金)

太古の大自然、オーストラリア・ブルーマウンテンズ国立公園

先日、「オーストラリア物語14日間」のツアーより帰国しました。日本の国土の約20倍もの面積を持ち、広大な大地に広がる大自然が魅力的なオーストラリア。日本と東経があまり変わらない為、時差も最大で2時間ほど。何となく近いように感じますが、南半球に位置しているため季節は真逆。出発時は、そろそろ冬物を出そうかなという時期だったのに、初日に到着したケアンズは初夏とはいえど30℃越え!暑さが苦手な私にとってはつらいスタートでしたが、オーストラリアの固有種の花やコアラ、カンガルーなどの可愛らしい動物とも触れ合うことができ、とても癒されました。

ボノロング野生動物公園

今回のツアーでは14日間の長い期間を生かして、オーストラリア本土だけでなくタスマニア島まで足を延ばしました。特に印象に残ったのは、シドニーから西へ80kmほど離れたところにあるブルー・マウンテンズ国立公園。公園面積は約26万7,900ヘクタールあり、約3億万年前にできた堆積岩の層が地殻変動により形成されたものが、後に浸食されて出来上がった壮大な景色が広がる国立公園です。
ブルー・マウンテンズという名称は、一面に広がるユーカリの森林から発生する霧状の油分が太陽に反射して、まるで青く霞んでように見えることに由来します。名前の通り、公園内に入ると青みがかかり、カメラのフィルター加工をしたような風景でした。有名なのはスリー・シスターズと呼ばれる奇岩。アボリジニの伝説で、村の美しい3姉妹が、他の種族の3兄弟に恋をしてしますが、掟によって位禁じられた結婚だったため、逃げ出そうとして村の長老に岩に変えられてしまったといわれています。

スリー・シスターズ

国立公園内では、シーニックレイルウェイと呼ばれるトロッコもあります。トロッコと言っても見た目はジェットコースターのようで、かつては石炭を運ぶために使われていたものを現在は観光用に姿を変えています。インディジョーンズのテーマ曲とともにいざ冒険に出発!催行傾斜52度を高速で岩と岩の間をすり抜けていくのでスリル満点!アトラクション気分も1分ほどですぐ到着してしまうので、写真も一瞬です。今だ!と言わんばかりの勢いでシャッターチャンスを狙います。トロッコのほかにオーストラリア国内で最も勾配の激しいシーニックケーブルウェイにも乗車しました。眼下に広がるユーカリの森林や渓谷の風景を目に焼き付けながら後にしました。

その後、シドニー市内へ戻り、地上250mの高さを誇り、シドニーで最も高い位置にあるシドニータワーの展望レストランで昼食ビュッフェを堪能しました。オペラハウスやハーバーブリッジなど市内を360°見渡しながらの食事は、旅の締めくくりにふさわしく、胃も心も満たされるひと時となりました。
オーストラリアと言えば有名なのがエアーズロックですが、先月、2019年10月26日から登山禁止が正式に発表されました。現地の方にとっては、アボリジニの聖地として祀られている神聖な場所な為、嬉しいニュースだったようですが、登山中止は我々観光客には大きなショックを与えました。しかし、一度では見尽くせないほどの大自然大国、オーストラリア。まだまだ秘めた自然があると思うと、冒険心がくすぐられる魅惑の一国だなと感じました。(西澤)
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2017年12月 6日 (水)

ユニークな“泥人間の踊り”(パプアニューギニア)

パプアニューギニアの泥人間

先日、「パプアニューギニア大周遊8日間」のツアーから帰国致しました。今回のツアーはタイトル通り、パプアニューギニアの代表的な観光地であるラバウルの戦跡をはじめ、アロタウ、民族色の強いゴロカをじっくりと周遊する旅です。

中でも一番印象的だったのが、“泥人間の踊り”。パプアニューギニアといえば、800を超える部族が存在し、各部族で違ったシンシンと呼ばれる民族舞踊があることで有名です。その一つ、ゴロカ近郊、アサロ渓谷の部族が踊るのが、“泥人間の踊り”。名前の通り、体中に泥を塗って、泥の仮面を被って踊ります。見た目からかなりユニークなこの踊り。昔、戦いに弱かった部族が、敵の部族から逃げていた際、沼地で転んでしまい、全身に泥をかぶってしまいました。すると、敵の部族が泥で白くなった姿を見て、亡霊だと思い、恐れて逃げてしまいました。これに味を占めて、自ら体に泥を塗るようになったのが、由来と言われています。

実際どのような踊りなのかとわくわくして待っていると、茂みから泥人間が登場し、ゆっくりと近づいてきます。いくら待てども、のそりのそりと歩くだけ…。まるでスローモーションかのよう。そう!これが泥人間の踊りなのです!彼達は、前述のとおり、亡霊になりきっている為、激しい踊りは一切なし!いかに恐ろしげに這いよれるかが重要なのです。しかし、なぜか可愛く見えてしまうのは、私だけでしょうか…。仮面の顔がどう見てもチャーミング。

この踊りを見て驚いたことは2つ。1つ目は、泥人間が手に持っている葉っぱの意味。亡霊になりきる為の工夫?部族のシンボル?様々な意見が飛び交いました。答えは…虫よけ。亡霊も踊りも関係ないじゃない!よく見ると、手に持った葉っぱを顔の前で振るしぐさをしていました。確かに、ゆっくり動いていると、ハエや蚊がとまってしまいますよね。2つ目は、泥人間の仮面について。踊りが終わると、仮面を被らせてもらえました。驚いたのが、その重さ。大きな陶器の壺を被っている感覚。とにかく重い!この仮面を被ってしまっては、ゆっくりとしか動けないなと納得しました。

不気味なようで、可愛らしい…ユニークな泥人間の踊りに思わず笑みがこぼれてしまいました。(五島)

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2017年10月26日 (木)

島国なのにグルメの代表はヘルシーな牛肉!(バヌアツ)

南太平洋の島国バヌアツ。世界一火口近くで噴火が見られる活火山ヤスール火山やジュゴンのいる海、美しいブルーホールなど自然を楽しみに多くの人が訪れています。

今回のツアーでも大自然を堪能し、のんびりした島の暮らしを見学しました。
さて、日本と同じく火山活動によって生まれた島の連なりを国土とするバヌアツは、自然豊かで農業も盛んな国です。輸出品の多くも農作物です。南国らしいココナッツや近隣諸国で高品質と評判のカヴァ(胡椒科の植物、根を煎じて飲みます。伝統的な儀式では欠かせません)などが主品目ですが、それらと並ぶバヌアツの名産品が、牛肉です。
バヌアツ牛のステーキ(一例)
かつてフランス人が多く住んでいたエスピリトゥ・サント島(サント島、ジェームズ・ミッチェナー『南太平洋物語』の舞台)をはじめ、バヌアツのあちらこちらでココ椰子の木陰や大きな羊歯の木の間に放牧されている牛を見かけます。
バヌアツ、タンナ島で
かつて、サント島などの牧場のオーナーの多くはフランス人でしたが、今日では日本や中国など諸外国の企業が所有しているところも多いようです。
自然の中でのびのびと育てられ、良くしまった赤身のお肉は、そういった企業を通じてオーストラリアやニュージーランドなどへ輸出されています。
日本にも、バヌアツからの牛肉が輸入されていますが、残念ながらまだまだブランドとしての知名度が低く、商品名などに大きく謳われていることは稀です。
しかし近年の健康志向の波に乗れば、ヘルシーで臭みのないバヌアツ牛のブームもやってくるかもしれません。
その際にはぜひ美しい海と猛々しい火山の島国バヌアツに思いを馳せてみてください。
(山岸)

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2017年10月17日 (火)

地上の南十字星(サザンクロス)を探す旅へ(オーストラリア)

サザンクロス

先日、「花の西オーストラリアと七大国立公園物語 13日間」より帰国しました。
南半球のオーストラリアは現在春。世界一乾燥している大陸と呼ばれるオーストラリアで短い冬の間に降ったほんの僅な恵みの雨を頼りに可憐なワイルドフラワーを咲かせる光景は圧巻でした。

13日間のツアーではグレート・サザン地域や南西部地域も訪れます。オーストラリアらしい乾燥した風景が残る北とは異なり、雨が多いパース以南は20~30mのカリの木(ユーカリの一種)が聳え立つ北では見られなかった光景が続き、ついつい上を見てしまいます。しかし、南部に咲しか咲かないワイルドフラワーを見逃さずにはいられません。

北はリースレシュノルティアが有名ですが、南で有名なのがサザンクロス。
サザンクロスはオーストラリア西南部のスターリング山脈の麓に自生しており、南部まで行かないと中々見る事が出来ない花です。
日本ではミカン科で5弁花のクロウエアがサザンクロスとして知られていますが、5弁花のサザンクロスは日本でしか通用しない名称。

世界中で知られているサザンクロスはセリ科で高さ30~50cmほどの多年草で、5個の小さな花を抱くように数枚の白い苞が囲み、その後十字形になるたいへんにユニークな花形をします。
まさに、南半球だけで見られ、オーストラリアの国旗にもデザインされている南十字星(サザンクロス)と同じ名にふさわしい十字形です。
リースレシュノルティアも可愛らしい花ですが、サザンクロスも清楚な雰囲気のある花であるため、お客様の期待値も高いように感じられました。
「いつになったらあるのかなぁ」という声がある中ついに南部の都市アルバニーで発見!
発見したと同時に、皆様写真タイム。サザンクロスの中には4つの苞だけでなく、5つや6つの苞を持つ花も。まるで、童心に帰って4つ葉のクローバーを探しているような光景でした。

サザンクロスを探して

花の開花の時期はその年の雨や気温などの自然現象に左右されますが、今年南部は雨が多かったため、当たり年だったそう。
行く前は本当に見つかるか心配になってしまいましたが、お目当てのサザンクロスも見つけることが出来て大満足だったようです。(三浦)

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2017年10月13日 (金)

オーストラリア、ロットネスト島のクオッカを愛でる

先日、「春のワイルドフラワーとゆったりパースの休日 8日間」より帰国しました。花盛りの西オーストラリア、公園にも民家の庭にも路肩にも空き地にも、それはもうたくさんのワイルドフラワーが咲いており、香り高く、素晴らしかったです。しかしながら、花は関係ないのですが、なにより私の心を掴んだのは、西オーストラリア州の州都パースからさらに西に約20km沖にある島、ロットネスト島でした。なんの変哲もない小さな小さな島で、この島の見張りの役を与えられた人は退屈過ぎて自殺するということが続いた程の、何もない島なのですが、実は現在、この島はパースで1番の人気観光地になっています。なぜか・・・?それは、この島含むオーストラリアの一部の島にしか生息していない、ある動物に会えるからです。その名もクオッカ。
ロットネスト島のクオッカ
ぱっと見はネズミです。でも本当はカンガルーと同じ有袋類で、雌はお腹に袋があり、産後はここに子供をいれて生活します。約19平方キロメートルの小さな島のあちこちを、このクオッカが走ったり、葉っぱを食べたり、寝たりして無防備に暮らしています。この島にはクオッカの天敵となる動物がいないので、全く無防備になってしまったようです。私たちがクオッカに近づくと、クオッカも寄ってきて、くんくん匂いを嗅いで来たりするもんですから、お客様たちと一緒にメロメロになってしまいました。
寄ってくるクオッカ
クオッカは口角が上がっていて、いつも笑っているように見えるので、「世界一幸せな動物」とも呼ばれています。とにかく可愛く、このクオッカと自撮りをするのがブームで、にっこり笑ったクオッカと写真を撮りたいとたくさんの人が訪れています。私たちも挑戦しましたが、注意しなくてはならないことがあります!今後もし訪問を検討される方は注意してくださいね。①クオッカを蹴らない・触らないこと。クオッカは無防備で寄ってきますが、触ると人間のにおいがついて、群れの中で生きていけなくなってしまうそうです。島内にはクオッカポリスが3人いて、クオッカに触っている観光客がいると厳しく取り締まります。罰金は150オーストラリアドルです。②カメラのフラッシュをたかない。クオッカは目が弱い生き物で、実際ほとんど何も見えていないそうです。フラッシュをたくとクオッカが失明してしまうようなので、ご注意ください!!③クオッカに食べ物を与えない。クオッカは好奇心旺盛で、もらったものは食べてしまいます。食べる様子の可愛さは尋常ではありませんが、人間の食べ物を食べると、クオッカは毛が抜けおち、元気がなくなってしまいます。島内でも抜け毛の激しいクオッカを見かけました。可哀そうなので、エサは絶対にあげないでください。
ベンチの下で眠るクオッカ
上記の注意事項を守れば、楽しいクオッカとのひと時を楽しむことができるでしょう。無防備なくせになんて儚い生き物なんだろうと、より一層クオッカが好きになってしまいますね。さて、クオッカも可愛いですが、ロットネスト島は海や浜もとても美しく、ゆったりと過ごすことのできる島です。西オーストラリア訪問の際には、是非ロットネスト島にも足を延ばしてみてください。(留置)

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2017年5月17日 (水)

世界一美しい海岸道路「グレートオーシャンロード」(オーストラリア)

先日、「往復直行便利用!暮らすように旅する!美都メルボルンの休日6日間」のツアーより帰国致しました。コンパクトな日程ながらメルボルン郊外まで足を延ばす充実度の高い内容でした。
ビクトリア州の州都メルボルンは、シドニーに次ぐ国内第二の大都市で、英国エコノミスト誌が選ぶ「世界一住みやすい街」に選出、また旅行先としても人気の都市です。郊外には、大自然が広がり、海岸線に沿って約260kmに渡り続くグレートオーシャンロードは、誰もが一度は行きたい観光地のひとつです。
メルボルン中心から、バスで山間部を抜け、グレートオーシャンロード最大の見所「十二使徒の岩」までは約4時間。ビジターセンターから延びる遊歩道を奥に進むと、一際、風が強くなり、目の前に断崖絶壁に波が打つ寄せる様子がみえました。思わず、歓声が上がるほど素晴らしいダイナミックな自然が作り出した絶景です。

十二使徒の岩

1000~2000万年前までは本土の絶壁と陸続きでしたが、崖と波と風に削られ、40m以上の柱が残りました。12の岩々が並ぶ姿からキリストと十二人の使徒の弟子たちになぞらえて十二使徒と命名されましたが、年間約2㎝の速度で浸食が続き、今日では8つのみ残っています。見渡す限り広がる絶景に、地球の偉大さを感じたひと時でした。(大和田)ユーラシア旅行社で行くオーストラリアツアーの一覧はこちら

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2017年2月21日 (火)

ニュージーランド最高峰マウント・クックを愉しむ1日!(ニュージーランド)

先日、「ニュージーランド周遊、パノラマ鉄道と星空の旅 13日間」より帰国致しました。南島では、テカポ湖の星空、世界遺産のマウント・クックやミルフォード・サウンド、氷河など見所を網羅し、旅の後半は北島へ移動。トンガリロ国立公園やロトルアの間欠泉、マオリ族の舞踊などニュージーランドの大自然をたっぷりお楽しみ頂きました。
ニュージーランドの南島には、世界で唯一温帯に氷河があり、氷河から供給された川の水が湖に流れ込み、氷河湖によって独特な青色をもたらします。特に天気が良いと太陽の光に反射し、見事なミルキーブルーの湖がみられます。

テカポ湖

星空で有名なテカポからニュージーランド最高峰マウント・クックへの道中、30分程すると、右手にマッケンジー盆地の北端に沿って南北に伸びている氷河湖プカキ湖が目に飛び込んできます。湖面が太陽光に反射し、キラキラと光り、見る者を虜にします。プカキ湖の後方には、ニュージーランド最高峰のマウント・クックが顔を出しています。雲一つない晴天の為、くっきりとその姿を見せ、誰もが期待に胸を膨らませ、先を急ぎました。

マウント・クック(1)

マウント・クック到着後は、誰もが手軽に楽しめるケアポイントのハイキングへ向かいました。ホテルの裏口からそのままトレイルに入り、歩道を進みます。しばらくはなだらかな道が続き、野花を愛でながらハイキングを楽しみます。ラストスパート、急な坂道を10~15分程登ると、あんなにも遠かったマウント・クックが目の前に!

マウント・クック(2)

終始、雲に隠れる事なくマウント・クックの姿を拝む事ができ、本当にラッキーでした。お天気に恵まれ、様々な場所から、様々な角度からマウント・クックを楽しめた1日でした。(大和田)

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