2018年5月17日 (木)

サロニコス湾に浮かぶ島々を巡る(ギリシャ)

先日ゴールデンウィーク出発の「ギリシャ歴史遺産とメテオラ修道院8日間」のツアーより帰国しました。今回はメテオラ修道院群やアポロンの神託で知られるデルフィ、オリンピックの起源にもなったオリンピア、そして首都アテネとギリシャ全土をぐるりと一周!見どころを徹底的に極めてきました。

さて、古代ギリシャの歴史やギリシャ神話など興味深いもので溢れるギリシャですが、今回特に印象的だったのは、エーゲ海サロニコス湾のクルーズです。
この日は雲一つない快晴で最高のクルーズ日和。コズモス(ギリシャ語で「人がいっぱい」の意味)号に乗っていざ出港!このクルーズではサロニコス湾に浮かぶ3つの島、イドラ島、ポロス島そしてエギナ島を訪れます。そもそもギリシャは全体の面積のうち81パーセントが本土で、残りはエーゲ海、イオニア海、そして地中海に浮かぶ島々で構成されています。島の総面積は25,000平方キロメートル、その数およそ3,300にも及びます。
港を離れて約3時間、まずはギリシャ独立戦争時代に海上戦略の拠点となったイドラ島へ。かつて海賊まがいの活動を行っていたイドラ島民たちは独立戦争に協力し出資者として活躍していました。当時の名残として島の港周辺には砲台が残っていました。

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<イドラ島>

その後ポロス島へ。丘の上の絶景ポイントからサロニコス湾を一望!白い壁にオレンジの屋根の建物がびっしりと建ち並んで、まるで白いピラミッドのようでした。

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<ポロス島>

最後に訪れたのはエギナ島。あのアテネのパルテノン神殿よりも保存状態が良いとされ有名なアフェア神殿を見学。エギナ島の女神アフェアに捧げられた神殿で、紀元前5世紀ごろに建てられたドーリア式の24本の柱が見事に残されていました。

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<アフェア神殿/エギナ島>

少し前までギリシャは経済不況で話題になり、現在どのようになっているかと気になる方もいた様子。ガイドさんに聞くと今の平均月収は7万円程だとか。大変そうなのですが、それでもみんな仕事の合間にたっぷりのシエスタ(お昼寝)をとり安月給でも幸せそうに生活していました。相変わらずのんびりした性格のギリシャ人たちである意味安心しました。(西澤)

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2018年3月29日 (木)

船内探検にご案内! ~ノルウェー沿岸急行船フッティルーテン!ちょっと気になるそこのところ~

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<沿岸急行船コング・ハラルド号>

先日、「ノルウェーフィヨルドクルーズとオーロラ紀行」の添乗より帰国致しました。
“世界で最も美しい航路”と称される沿岸急行船『フッティルーテン』とは、世界遺産の木造家屋地区の町ベルゲンから、ノルウェー北端のキルケネスで折り返し、ベルゲンに戻る往復11泊12日間の船旅を指します。氷河の浸食によって鋭く切り立ったフィヨルドの北ノルウェー沿岸部の暮らしぶりを間近で見ることができる絶景続きの旅でもあります。
往復同じところを通るなんて、と甘く見るなかれ。寄港時間が異なるため、同じ道のりでも船からの風景や立ち寄る町自体、北行きと南行きでは全く違うのです!今回の旅では、キルケネスからベルゲンに向かって進む南航路の5泊6日を船上で過ごしました。

もともと、冬の間は陸路での往来が困難になる沿岸の町を繋ぐために創設された沿岸急行船は、現在でもその役目を全うするため11隻の船が毎日運航しています。今回、ユーラシアの旅で利用した船は、1993年の創業100周年を祝して建造されたコング・ハラルド号。現国王ハラルド5世にちなんで名づけられた11,000トンの中型船です。
「外洋クルーズの豪華客船はイメージがつくけれど、生活船でもあるフッティルーテンって実際どんな雰囲気なの?」とお思いの方も多いでしょう。

ここからは、ご利用いただく船の一例であるコング・ハラルド号の船内をご案内します!
2016年にリノベーションされた船は7階建てで、2,3,5,6階にキャビンがあり、4,7階は主に共用スペースです。
まずは気になるお部屋についてですが、ツインルームの場合、お部屋に入ると左右に別途がありユニットバスが備えられています。イメージとしては海外の寝台列車といったところでしょうか。2名1室でお二人同時にスーツケースを広げるのは難しいですが、各室に収納が備えられているのでよく使う洗面用具や充電器などはこちらにしまって効率よく快適に過ごしましょう。そしてこの船には洗練されたデザインの共用部が多いので、そちらで過ごすのがお勧めです。

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<パノラマラウンジ>

中でも私が最もおすすめするのが、7階の船首部分にあるこちらのパノラマラウンジです!ふかふかの座椅子にもたれ、景色を見たり本を読んだり。バーも併設なので温かいコーヒーを飲みながら、またワインを片手に雄大なフィヨルドや海辺に建つカラフルな家をのんびり眺めるのも良いですね。実はこの船は、朝食・昼食の際はレストランでコーヒー・紅茶のサービスがあるのですが、夕食のときはそれがなく、食後にこちらのラウンジで注文できます。コーヒーを片手にオーロラを待つのも素敵ですよ。

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<カフェスペース>

パノラマラウンジのお隣にはカフェスペースもあります。お食事の間に小腹がすいたときに甘いものを購入できるのはもちろん、おしゃべりだけでも座って良いオープンスペースなので、4,5人のグループで乗船している方はこちらで歓談している方も多かったです。お仲間と楽しめるようチェスやパズルまで置いてある準備の良さ!何千ピースものパズルが少しずつ完成していく様子を思わず毎日チェックしに行ってしまいました。

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<屋外デッキでお別れパーティ>

また、同じ7階の船尾は屋外デッキになっており、オーロラ鑑賞や北極圏脱出セレモニー、船員さんによる毎日の風景案内などのイベントが行われました。覚えておいていただきたいのは、ここは屋外!風を切って進む船の上なので、ほんの少しの滞在でも手がかじかんでしまいます。帽子・マフラー・手袋必須の完全防寒装備でお越しください。なお、一部天井と壁が透明のボードで覆われた部分もありますので、そちらでしたら風がない分暖かいです。

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<レストラン>

続いて、こちらは4階のビュッフェレストラン。朝食と昼食はこのレストランにて、バイキング形式でお楽しみください。サーモン、エビ、ムール貝…ノルウェー自慢の海の幸がたっぷり!夕食はコースメニューです。

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<レセプションの様子>

また、レセプションとツアーデスクもこの階にあります。皆さんにノルウェーを好きになってもらいたい!という思い溢れる親切なスタッフが折りますので、何か困ったら行ってみてください。寄港地での町歩きの相談にも乗ってくれます。明日の予定表もここで受け取ることができ、レセプション前には明日の天気予報オーロラ予報が掲示されます。

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<セミナールーム>

併設のセミナールームでは、乗船時のインフォメーション・安全セミナーと安全説明会が行われるほか、毎日、ノルウェーの生活や古くからの伝承などの勉強会が英語で行われます。パワーポイントを見ているだけでも楽しいです。

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<お土産屋さん>

レセプションの奥にはお土産屋さんもあり、フッティルーテン公式グッズやノルディックセーター、ポスト時カードや切手も購入できます。毎日船内ポストから郵便物が集荷されていますので、船から手紙を出すこともできます。


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<ノルウェーのベリーソースを味見!>

今回はノルウェーの各種ベリーのソースやサラミなどの試食会もありました!
船内の支払い通貨はノルウェークローネのみですが、キャビンカードにクレジットカードを登録すれば、船内ではサインのみで済みますので大変便利です。(JCBカードはご利用いただけませんのでご注意ください)
とはいえ、北欧の物価は日本と比べるとかなりお高めです。船内で販売しているドリンクやスナックも、寄港地のスーパーで購入すれば2割くらいは安く購入できることも。毎日どこかしらの寄港地にスーパーがありますので、ビールやお水はそこで調達するのがお勧めです。さすがに船のレストランには持ち込めませんが、お部屋でお飲みいただくには問題ありません。

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<フィットネス>

毎日あまり動かずに少し体が重たいな…そんなストイックな方用にフィットネスもございます。シューズや運動着はご自身で日本からお持ちください。また、デッキ2階にはサウナも完備!北欧のサウナは、シャワー軽く浴びてから身一つで入ります。男女別で一度に2名様が定員のこぢんまりしたものですが、本場の気分を味わうには最適です。裸の付き合いでお隣の方と仲良くなれるかもしれません。いずれも無料でご利用いただけます。各階はエレベーターで移動可能で、船内は15分もあれば主だったところは見て回ることができます。

いかがでしょう。少しでもイメージが湧きましたか?船もそれぞれ規模・設備が異なりますので、乗船を検討されている方はフッティルーテンの日本語公式ホームページをご確認ください。(松永華)

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2018年2月20日 (火)

メコン川クルーズで“何もしない”をする旅(ラオス)

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<メコン川クルーズ>

先日、「ラオス大紀行~メコン川クルーズで古都ルアンパバーンへ~12日間」のツアーから帰国致しました。

ハイライトはなんといってもメコン川クルーズ。実は、メコン川のそのままの風景が残っているのはラオスだけなのだそうです。
リゾート感溢れる船に乗り、出航!
ゆっくりと進む船の上でバナナチップスをおやつにラオコーヒーを飲み、景色を楽しみます。
水牛やぶた、小舟に乗って魚を捕る家族、砂金採りをしている人々、焼畑をしている小さな農家がぽつぽつ。

時計もない船で時間に追われることもなくゆっくりと過ごす。日本にいたらこれはなかなか難しいです。

船旅の途中で少数民族の村に立ち寄りました。村の入り口には竹でできた大きな門。これは悪霊が入ってこられないようにしているので、触ると怒られてしまいます。ラオスでは仏教が主ですが、このような少数民族の村では精霊信仰が多いのです。
一歩踏み入れれば、たくさんの子どもたち。人懐こくすぐによってきて何だか一生懸命話しかけてきます。
男性は働きに出ているそうで、村はほとんど女性と子供のみ。
女性は織物を織っていて、シン(ラオスの伝統的なスカート)を作っている人もいました。

夜はメコン川沿いのロッジに泊まり、夕食前にはラオルー族の子どもたちのショー。
眠るときは虫の声しか聞こえないほど静かな中で、星がとても綺麗に見えました。

翌日もメコン川のクルーズをたっぷり楽しみ、古都ルアンパバーンへと到着。
1泊2日のとても贅沢な時間でした。(小嶋)

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2017年11月10日 (金)

青きドナウの果てに出会った景色

先日、「MS.アマデウス・ロイヤル号 ウィーンからドナウ・デルタの大自然へ。ドナウ河7ヶ国クルーズ 12日間」のツアーより帰国しました。
このコースはかつてのハプスブルク家の御膝元ウィーンから東へ進み、黒海手前・世界自然遺産のドナウ・デルタまでドナウ河を下る旅です。
 ドナウ河と聞くとヨハン・シュトラウス2世の「美しき青きドナウ」という曲が有名ですよね。今回はドナウ河沿いの7つの国々の街々の観光をしながら進んだのですが、私の中でちょっとした疑問が…ドナウ河…青くない…な…。船内にはクルーズ・ディレクターと呼ばれる行程のエキスパートがいるのですが、彼女から1時間、たっぷりとドナウ講義をしてもらった時にその理由を教えてもらいました。
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 ドナウ河は、もともとヨーロッパの非常に重要な交通手段だったわけですが、今よりもずっとずっと澄んでいて、うっすらと青く見えていたそうです。どちらかというとちょっとくすんだ色合いで「青」というより「蒼」という感じだったのではないかということでした。これが一つの説。
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 もう一つの説は、ヨハン・シュトラウス2世が生まれる15年くらい前、ヨーロッパで大活躍していた人物が関係しているそうです。誰だと思います?19世紀初頭に活躍した人と言えば!そう!ナポレオンですよ!当時、神聖ローマ帝国だった今のオーストリアとドイツとのドナウ河を挟んだ戦いがいくつかありました。
 常勝軍ともいえるフランス軍。彼らが渡河するとその軍服の色で、ドナウが青く染まったように見えたと言われたのだそうです。ちょっと、それは説として無理がないかな?とは思いましたが、当時の戦いはもちろんですが、軍服を研究している人もいます。『華麗なるナポレオン軍の軍服』(マール社)をちらっと覗いてみると…青い軍服が多い!これなら歩兵や騎兵が勢いに乗って攻めてくるフランス軍の渡河する様は、ドナウが青くなったように見えたのかもしれません。どちらの説も、ヨハン・シュトラウス2世のころには、昔々のお話だったでしょうけれども。
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 けれども、美しい街々を抜けて自然の鉄門峡と呼ばれる絶景や、ドナウ・デルタに入り、とうとう黒海を望めたとき。太陽の光を受けて水面がキラキラして、茶色かったドナウはどこかへ消えてしまったようです。
誰もが感無量の中、「美しき青きドナウ」が流れました。
…目の前に広がるドナウが青く見えたのは私だけではなかったとも思います。(齋藤晃)

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2017年7月18日 (火)

“花の浮島”礼文島と知床の自然

 礼文の花
 先日、「クルーズでつなぐベストシーズンの礼文島と知床を歩く」の添乗より戻りました。
クルーズ船“ぱしふぃっくびいなす”で小樽港から3泊の船旅へ。
 北海道のさらに北部。稚内沖に浮かぶ礼文島は、初夏、花々が咲き“花の浮島”と呼ばれます。港では島民の皆さんが、手作り昆布茶でお出迎え。ここからフラワーガイドさんと花を観ながらのハイキングに出発しました。チシマフウロ、レブンシオガマ、オオカサモチ、オオハナウド、センダイハギ、ハイキンポウゲ、エゾカンゾウ、ハマナス、アサギリソウ、ハクサンチドリ、シャク、オニシモツケ、バイケイソウ、ネムロシオガマ、エゾオオバコ、チシマシンレイカなどを観察しながらハイキング。午後には植物園を訪れ特定国内希少種、北海道の天然記念物に指定されているレブンアツモリソウを観察しました。
 翌日は世界自然遺産、知床へ。海と陸とが一体になった生態系と、生物の多様性が認められ、2005年、日本で3番目の世界自然遺産に登録されました。知床五湖フィールドハウスから、ライセンスガイドさんの引率で、五湖全てを堪能する大ループのハイキングに出発。早速ウグイスやアオジの鳴き声が歓迎。ただいま鳥の繁殖期。オスは鳴き声や木をつつく音、羽音でメスにアピールします。花が終わって大きく育ったミズバショウ。開拓期に植えられたトドマツの木。知床の森は広葉樹も針葉樹も入り交じった針広混交林です。キビタキの声、昔は鉛筆に使われていたイチイの木、アカハラの声、ヤマブドウのツルが絡み付いた木にはヒグマの爪痕。ヒグマは木登りが上手で、ぶどう狩りをしたようです。
5湖ではルリイトトンボが飛び、ネムロコウホネが湖から咲いていました。4湖のほとりにはツタウルシ、サルナシ(=コクワ、実はキウイのよう)、ギンリョウソウ、ミズナラの木(昔ニッカウイスキーで樽の材料にしていました)にツリガネダケ。雪解け水でできた通称3.5湖にはエゾアカガエルを食べにシマフクロウがやってきます。ガイドさんのご自宅にも稀にシマフクロウが現れるそうです。羽を広げると全長2mにもなり、まるで畳が飛んでいるように見えるとか。3湖そばには、かつて知床五湖の象徴だったミズナラの木の倒木。再びミズバショウの繁殖地、クマもヒトも食べませんが、エゾシカが食べます。2湖越しに次第に雲が晴れて見えてきた知床連山。羅臼岳、三ツ峰、サシルイ岳、オチカバケ岳、硫黄山、新噴火口が並びます。
 巨大なキツツキ、クマゲラの開けた穴。穴を開けた後、長い舌で中の虫を食べますが、舌は木を突くときに脳を守るクッションの役割も果たすそうです。突いて開けた穴の形が舟に似ていることから、アイヌの人々は“舟の掘り方を教えにきてくれた神様”と呼ぶそうです。
寝ている間に次の目的地へ。クルーズの旅が快適なことは言うまでもありませんが、ぱしふぃっくびいなすは日本クルーズ客船が運航するだけあり、船員も皆日本語ができ、船内生活には一切不自由がありませんでした。 (尾崎)

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2016年2月16日 (火)

オマーンの飛び地でアラビアンクルーズ!

ダウ船

先日、「オマーンの飛び地ハッサブとアラビアンブルークルーズ9日間」より帰国いたしました。MSCムジカ(約9万トン、乗客定員約2500名)に乗船し、ドバイを出発。風に吹かれながらアブダビ、ホールファカン、マスカット、ハッサブへ次々と寄航し、最終的にドバイに戻ってくる船旅です。 どの寄港地も変化に冨んでおり魅力的でしたが、やはりツアーのタイトルにもある飛び地ハッサブが大変興味深かったです。ハッサブには、全長約20kmの巨大なフィヨルドが存在します。ヨーロッパとは異なり、緑のない茶色のごつごつとした岩肌が印象的です。そんな景色をご覧になったお客様からこんな質問をいただきました。「フィヨルドということは、この辺りも昔は氷河があったのですか?」もともとフィヨルドとは“氷河が浸食したところに、海水が入り込んだ場所”を意味します。しかし、ここは氷河の浸食でできたのではなく、大地の基盤変動で隆起した岩石で形成されているのだそうです。 さて、港でMSCムジカを降りて、オマーンの伝統的なダウ船に乗り換え、このハッサブ特有のフィヨルドのクルーズに出かけていきます。ダウ船は約100人が乗ることができ、椅子は無く座布団が敷かれています。屋根が付いていますが、壁はありません。風を肌で感じたい方は是非2階へ! 港を出発したダウ船は水しぶきを上げながら、ぐんぐんとスピードを上げていきます。さっきまで乗っていた9万トンもあるMSCムジカがどんどんと小さくなってゆきました。 40分ほど進んでゆくと、船に同乗していたガイドさんがマイクを片手に、「みなさんご覧ください!」と言いながら、海の中のあるポイントを指差しました。乗客は一斉にその指先の方向に注目します。そこには何とも可愛らしいチャイナイルカが、3匹肩を並べて泳いでいる姿が見えました。船内には歓喜の声が上がります。イルカは人懐こく賢いので、運がいいと私たちの走るダウ船と並行して、一緒に泳いでくれます。あちこちに顔をのぞかせるので、乗客は右に左にカメラを構えて大忙しです! チャイナイルカと戯れた後、小腹がすいてきたタイミングで船員から中近東ならではの振る舞いがありました。ナツメヤシとチャイです!何を隠そうナツメヤシは中近東を訪れた際の私の楽しみの1つです。このさっぱりとした甘さが癖になります。しかし、食べすぎには注意です。ナツメヤシはとても豊富な栄養分が含まれていますので、沢山食べてしまうとお腹回りが心配です。 ナツメヤシの甘さに癒されながら、少々遊覧を楽しんだ後、ダウ船は港へと引き返してゆきます。波にゆられ、さわやかな風を感じながらまったりとした約4時間のクルーズはあっという間に感じました。(堤)

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2016年1月 7日 (木)

大西洋の楽園、カナリア諸島&マデイラ島へ!

ユーラシア旅行社のクルーズツアー、カナリア諸島テネリフェ島のテイデ山

先日、「カナリア諸島とモロッコクルーズ」へ行ってきました。
冬の足音が聞こえ始めた12月上旬の日本を飛び出し、“常春の島々”“大西洋の楽園”と謳われる避寒地へ!16万トンのクルーズ船・ノルウェージャン エピック号に乗船し、スペインのバルセロナよりコロンブス像に見送られて出港。大航海時代に思いを馳せながら、ジブラルタル海峡を大西洋へ抜ける航海も楽しみつつ、カナリア諸島へ向かいました。

知人が1週間前にカナリア諸島へ向かった時、「大西洋は大荒れだった」と話していましたが、私達の航海はとても穏やか。ジブラルタル海峡から大西洋に出るところで「おやっ?少し揺れてるかな?」とは感じましたが、さすが16万トン、それ以降は安定の航海。出港から4日目、グラン・カナリア島に入港しました。天気は晴れ、朝8時頃でも長袖ブラウス1枚で外を歩ける穏やかな気候、まさに春!

ユーラシア旅行社のクルーズツアー、カナリア諸島名物のパパ・コン・モホ

そんなグラン・カナリア島では、カナリア諸島独自の植生をみられる植物園を見学した他、「パパ・コン・モホ」というカナリア名物料理を試食。これは、ジャガイモの“モホソース”がけ。南米起源のジャガイモは、ヨーロッパ本土にもたらされる前にカナリア諸島で定着したそうですが、これにモホソースという、日本でいうところのお醤油の様な存在である万能調味料をかけていただくものです。ソースのベースはニンニクやトウガラシ、酢、オリーブ油。そこに赤はパプリカ、緑はコリアンダーやパセリを使います。一口サイズで新じゃがのように薄皮、そこにニンニク風味のソース・・・いくらでも食べられてしまいました。カナリアの赤ワインと一緒なら、もっと美味しかったかも・・・。

ユーラシア旅行社のクルーズツアー、カナリア諸島テネリフェ島のテイデ山

翌日寄港したテネリフェ島では、旅の目的のひとつ、テイデ山見学へ。カナリア諸島は、大航海時代以来、約500年に渡りスペイン領です。そのスペインの最高峰は本土イベリア半島にはなく、このテイデ山なのです。標高3,718mで富士山と同じくらいの高さですが、海面下にあと約4,000mの裾野が隠れているのだとか。島全体を含め、山のてっぺんが海面上にちょっと顔を出しているだけという地形に驚きです。ゴツゴツした火山岩が散らばる無骨な感じや、成層火山の象徴である円錐形のような形も、富士山にそっくりで親近感を持ちました。

ポルトガル領のマデイラ島にも立ち寄り、春うらら~な気分で帰国した我々を待っていたのは、本格的な日本の冬。ついつい口にしてしまった「なんでこんなに寒いの~!?」の言葉。もうすでに、カナリア諸島のポカポカ陽気が恋しくてたまらない毎日です。(江間)

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2015年8月19日 (水)

ヴィヴァルディ号で行く!ドナウ河クルーズの魅力(リバークルーズ)

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先日、「黒海からブダペストまで 東欧5ヶ国ドナウ河クルーズ」の添乗より帰国致しました。
「ドナウ」と聞くと頭に浮かぶのは、あの音楽・・・そう、ワルツの名曲、ヨハン・シュトラウスⅡ世の「美しく青きドナウ」。優雅にのんびりと流れる様子は、まさに〝母なるドナウ〟の呼び名に相応しいものでした。

今回の船旅は、ドナウ河が注ぐ黒海河口の町、ルーマニアのスリナから始まり、ブルガリア、セルビア、クロアチア、ハンガリーと上流へ遡っていくルート。
通常のツアーでもお馴染みのブカレストやベリコタルノヴォといった歴史深い、大きな街の観光もありますが、興味深かったのは船旅でないと訪れることが出来ない、小さな港町の観光でした。世界遺産に登録された大きな湿地帯のドナウデルタやブルガリアのルセ、セルビアのセレムスキ・カルロヴィツィ、クロアチアのオシエク等、これらの地名を聞いたことがあるという方は少ないのでは?
まだ観光地化されておらず、擦れていない素朴な人々、中心の広場にはショッピングセンター、古い教会、教育や政府の機関が集結し、散策しやすいというメリットもあります。

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又、少し足を伸ばすとガイドブックには載っていない、地元の人だけが知る穴場的な観光スポットなんかもあり、混載ツアーに参加するとそのような場所まで訪問できるのも嬉しいところ。
ルセの郊外にある岩窟修道院「バサルヴォヴォ」は聖ディミトリアスの古い伝説が残り、遺体を修道院に納めたところ様々な奇跡が起こったという、霊験あらたかな場所。
15世紀、修道士が隠遁生活を送る為、山の岩壁を削って造ったという礼拝堂は、内部にフレスコ画が描かれ、「素晴らしい」の一言!でも多くの人に知られることなくひっそりと人里離れた山の中に佇んでいました。

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そして、何といってもリバークルーズならではのハイライト、それは「閘門」です。
セルビアとルーマニアの国境134kmにも続く険しい渓谷、1972年にこの下流に巨大な〝鉄門ダム〟が建設される迄は、ローマ時代からここはかなりの難所とされてきました。
トラヤヌス帝は船の通過が危険なため、河岸の絶壁を削り道路を造りました。それを記念する大理石の石版の碑も残っています。
また旧ユーゴスラビアとルーマニアが共同で建設したメインの「鉄門ダム」は、2つの水力発電所と2段式の水門を備えています。1段目は20m、2段目は14mも水位を調整するという大きな水門。このダムの完成により5つの村が水底に沈み、25,000人の人々が移住させられたと言われており、かつて村があったというその場所に船が差しかかるとクルーがマイクを使って説明をしてくれます。
静かな河の流れが延々と続いているように見えますが、この水底にかつて機能していた村が眠っていると思うと少し複雑な気持ちになりました。
でもこれらの犠牲があったからこそ、今、安全に快適にドナウ河の船旅を楽しむことができているのです。
目一杯のおもてなしの心で迎えてくれた船内スタッフ、停泊した町々で積み込んだ新鮮な食材で作られた各地方の名物料理も良い思い出です。(三橋)

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2015年6月 9日 (火)

バス旅ではなかなか行けない都市を巡る、大西洋岸クルーズ

この度、ユーラシア旅行社のヨーロッパ大西洋岸縦断クルーズより帰国しました。
このツアーはポルトガルのリスボンから船に乗り、ポルト、スペインのラ・コールニャ、ビルバオ、フランスのルアーブル、イギリスのドーバー、ベルギーのゼーブルージュ、オランダのイムンデンに寄航し、スウェーデンのマルメまで7か国を巡るクルーズツアーです。

プルマントゥール

このクルーズのポイントは何と言っても寄航時間が長いこと!
ほとんどの港には午前中に到着。なんと朝から夜まで10時間も滞在する都市もありました。
寄航時間が長いので、「あそこも寄りたい」とか、「もうちょっとゆっくり買い物したい」という時も、出港時間に間に合わないのでは?という心配もなく楽しめます。
そして、今回寄航した都市は、通常のバスツアーなどではなかなか行けない地方ばかり。
もし、同じ都市をバスで巡ったら「一日中移動」という日が何日もあるでしょう。
夜寝ている間に次の都市に行ってくれるのも船旅の嬉しい点です。
もちろん、寄港地でツアーに参加すれば、車窓からの美しい景色も、その土地の美味しい食事を食べたり、通常バスツアーで体験できることをみんな堪能できます。
また、ちょっとゆっくりしたい時には出かけずに部屋や船のデッキでゆっくり過ごすことが出来るのも船旅ならではのポイントです。

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また、船旅の一番のお薦めは入港、出港の瞬間。リスボン出港の時はエンリケ航海王子が先頭に立つ「発見のモニュメント」が見えたり、ドーバー入港の時は「ドーバー城」や「白亜の断崖」なども見えてとても素敵でした。
夜9時頃、ちょうど出港の時に夕日が沈むのが見えた日もありました。
日暮れとともに段々と小さくなってゆく建物や人を見ていたら、少しさみしい気持ちになりました(翌日にはすぐ次の港に着くわけですが)。
昔の船乗りたちもこうやって離れて行く故郷を見ていたのかなぁと、大航海時代の人に思いを馳せてみました。(関根)

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2015年6月 4日 (木)

溯ったり下ったり、時には橋をくぐって、迫力満点!楽しさ満載! ライン・ローヌ川のリバークルーズ(オランダ・ドイツ・フランス)

ライン河とローヌ川のリバークルーズの旅から帰国しました。
今回の旅でご案内してきたルートは、北海のアムステルダムからドイツを通ってフランスのストラスブールまでライン河を溯り、さらに船を乗り換えソーヌ川、ローヌ川を下り地中海へ抜ける日程でした。
今回のリバークルーズで最も印象的だったのは、ライン河の水運の多さに加え、周辺の自然が豊かなこと。
また、もうひとつはローヌ川で越えた幾つもの橋と水門でした。
船上から眺めるライン河の両岸は、5月ならではの鮮やかな新緑が眩しく、のどかな牧草地や美しい田園風景が続いています。
驚いたことに、河沿いに点在する町から外れると、人工的なコンクリートの護岸が全く無いのです。
ドイツ最大の工業地帯を航行している時でさえ、工場よりも緑の割合が多いくらい。
古代から中世を経て現代に至るまでライン河を中心に人々が往来し、町を建設して発展し、今もタンカーなどの大型船がひっきりなしに行き交っているにも関わらず、もはや日本では見られなくなってしまった、手付かずの川と豊かな自然や田園風景が残っているのには驚きました。
本来の自然が「残っている」のではなく、弛まぬ努力で「残している」のかも知れません。
アルプス山系のローヌ氷河から流れ出る全長812kmのローヌ川では、クルーズ船はいくつもの水門や越え、数え切れないほどの橋をくぐり、進んでゆきます。
特に町中など橋げたが低いところでは、橋との距離はまさに数センチしかありません。
サンデッキにボーっと突っ立っていると本当に橋に頭をぶつけてしまうぐらいのギリギリの間隔しかありません。橋に近づくと、「頭を下げろー!ぶつかるぞー!」という水夫の怒号が飛び交います。

今にもぶつかりそうなスレスレの間隔で通過!!

橋を通る度に、サンデッキのテラス屋根と操舵室を上下して橋にぶつからぬよう、巧みに橋をくぐってゆく様はスリル満点。
テラスで日向ぼっこをしている欧米人は歓声をあげて子供のように大はしゃぎ。
ヨーロッパのリバークルーズ船が潰れたようにペチャンコの船体をしているのは、まさにこの為でした。
また、ローヌ川は、かつて急流であった為に水門が至るところに設けられています。
クルーズ船はいくつもの水門を越え、高低差を克服して航行できるようになっています。
平均すると10m前後の水門が多いのですが、時には20m以上も高低差がある水門もあり、水門で知られるパナマ運河に負けない迫力があります。

船体ギリギリに迫る垂直にそそり立った不気味な壁面。
水門が開いた時に滝のように滴り落ちる水。
恐ろしいほどの水圧を堰き止める巨大な水門はまるでダムのよう。

不気味に聳え立つ巨大な水門

大きな客船をそのまま上下させる、この巨大な人口装置を人間が作りだしたかと思うと、人間の叡智を感じ、何だかゾクゾクしてきます。
船が水門に入り、船体がエレベーターのように上下する度に、乗客はサンデッキにでてその迫力を愉しんでいました。
船内での食事や寄港地での観光などクルーズ船本来の愉しみに加え、水門や橋の何気ない通過も迫力満点。

リバークルーズならではの一押し観光ポイントです。
(上田)

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