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2011年1月13日 (木)

時を刻む時計の歴史~海で迷子にならないために~

先日ふと読んでいた本で登場人物が「クロノメータがなければ、航海技術は未熟なままだったのだ」という台詞を口にしたのです。

というわけで、クロノメーターって何ぞや?
が本日のブログ課題です。

Blog クロノメーター。。。はて、何処かできいたような気がする。
クロノメーター(chronometer)とは、時計用語で天文観測や経緯度観測・航海等に用いる精度の高い携帯用ぜんまい時計のことや国際的に公認された機関の検定に合格した高精度の時計のことを言います。

ではでは、このクロノメーターの起源はなんだと思いますか?

大航海時代、地中海と大西洋には沢山の船が航行してました。、時には迷子になり、海賊に襲われ、時には座礁し、時には船が難破し…船で商売に出ることは、大金持ちになるか無一文になるか、生きるか死ぬかの大博打…といっても過言ではございませんでした。

16世紀のガレー船など、漕ぎ手の奴隷達はつながれたままトイレもいけなかったため、ものすごい悪臭が漂っていたそうです。なんでも風向きにっては数キロ先からも臭ったとか…。
乗船していた仕官クラスの貴族達は鼻が悪かったに違いありません。

さて、海上にあって、今、どこに居るのか?当時、正確な場所を測るのはとても大変です。
自分がどこに居るのか、これは緯度と経緯で図るわけなんですが、当時、つまり17-18世紀は緯度はともかく経緯を求めるのは技術的に困難だったそうです。

経緯は時刻と太陽の位置から測定することが比較的容易だったようです。そのため、正確な時刻を計測してくれる時計が、船には必要だったのです。

さてさて、当時の時計の一番正確なものは、振り子時計だったといいます。
実は14世紀までは「正確な」時を刻む時計はほとんどありませんでした。

そして街を支配する、王や為政者たちにとって、時計を作ることは一種の権力の現れでもありました。「時を支配する強き王」というイメージでしょうか。そのため中世には多くのからくり時計がありました。それは、まだ正確な分までわかるほどのものではありませんでした。

17世紀、時計の主流は振り子であり、船の時計も当然ながら振り子時計でした。
この振り子、海上の上では波の揺れで床が安定しないため、時間が狂いまくってしまい、経緯をはかるのに殆ど役に立たなかったそうです。

当時の海洋国家イギリスのジョージ3世が「正確に時を刻める時計を作れたものには褒美をやるぞ!」と仰ったために色々な人が時計を作り始めたのです。

その中にジョン・ハリソンという木工職人がいました。
彼はバネで安定感と揺れなどを吸収するようにして、ねじを巻いている間も機械が動き続けるようにする時計「クロノメーターH1」をつくりあげたのです。さらに改良型の「クロノメーターH4」をつくりました。

幸運なことに、クロノメーターはなんと誤差が殆どなかった為、各国で使用され、海洋事故激減に役立ちました。


その後改良に改良が重ねられ、時計はより正確に時を刻むようになります。

この結果、船の航路はどんどん伸びて、欧州諸国はイスラム諸国やアフリカ、Blog2へ行き、植民地政策が発展することになります。


今、私達が日常で使用している時計の秒刻みの時間の始まりは、まさに船の安全な航行ためにイギリス国王が命じて作らせたものクロノメーターだったのです。




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