命の水~船旅と水とサイダー~
最近、ミネラルウォーターのペットボトルが見当たらない。ここ数年間、毎日2㍑のボトルを購入していたものとしては、ちょっと悲しい、と、たまたま呟いたらば、
「ミネラルウォーターがないならガス入りのお水を飲めばいいじゃないか」
とまるで某国の王妃様(「パンがなければお菓子を~」実際は、彼女の夫の叔母が言った言葉らしい)のように、言われてしまった。
なるほど、そういえば皆様、そもそも「ガス入りの水」って、ヨーロッパでよく見かけますが、飲んだことはございますか?
私は初めてヨーロッパへ行ったとき、朝食でガス入りの水を初めて口にしたのですが、さほどおいしいとは思いませんでした。
今は、ヨーロッパやそれ以外の地域でも添乗の時には、割とよく飲みます。
クルーズ船でも、基本的にガス入りとガス無しのお水が2種類用意されていることが多いです。
なんとなく、飲み続けているうちに嵌ってしまう、「ガス入りの水」。
この歴史、というには大仰ですが、と船の関係をお話したいと思います。
ヨーロッパでは、天然の炭酸鉱泉が大変多く、古来から飲まれてきました。それは主に薬としてだったようです。
古代ローマや中世のヨーロッパ社会では、やや大雑把な言い方をしますと「ワイン」や「ビールのご先祖」を飲んでいましたし、それらを水で割ったものなどを飲んでいました。
しかし、「ガス入りの水」は「ガス無しの普通のお水」よりも日持ちをするため、大航海時代、普通の水とあわせて「ガス入りの水」が積み込まれたのでした。
ガス入りのお水は、炭酸を口にすることで、通常のお水よりも消化器系が活性化されたり、その関係で血行が良くなることもあります。
このガス入りのお水、大航海時代に、もう少しおいしく飲めないか、ということでレモンの果汁を入れたものが船員に振舞われるようになりました。
これによって、壊血病という、船上で食事の偏りによる栄養不足、つまりビタミンCの欠乏による病気の発生率がぐーんと下がったのだそうです。
レモン味の炭酸水…、そう、これが日本のサイダーやラムネの遠いご先祖なのですね~。
というところで次号へ?続く予定です。
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