【共通テーマ】新しい発見
共通テーマというのは大変苦手です。
お題が難しいからです。
今回も難問です。「新しい発見」。。。。
そういえば、小学校の頃に発見した彗星が、新しい彗星と認められた中学生と高校生のニュースが会ったばかりですが、残念ながら私はそういった劇的な発見もなく日々が過ぎてしまいました。
ややえらそうに?言わせて頂ければ、日々、新しい発見は何かしらあると思います。しかしそれに気がついていないだけなのだと思います。
まぁでも、ちょっとだけ、私の「新しい発見」についてお話します。
学生の頃、遠藤周作『深い河』を読んだとき、学生同士で色々なキャラクターのその後を想像したりしたものです。
とある旅行社でインドツアーへ行く事になった面々の内面の話なわけですが、インドで再会した大津と美津子がメインと、何んとなく思っておりました。
この本の中で、忘れられない衝撃的な一言
「奇麗なことと聖なる事は違うんです」
これはガンジス河の流れについて説明をした時のセリフでした。
なるほどとて思いませんか?
初めて読んだときは、大津と美津子に焦点がいってしまっていた為かこのセリフは大津の発したセリフだと思っていたのですが、何んとこれは、ツアー添乗員の江波の言葉だったのですね。
江波はインドへ留学していたという設定で、インドの良いところと悪いところを知り尽くしているのですが、時折、行き過ぎた言動でおわびをしたりもします。
それでも、インドを丁寧に案内していく江波さんの姿は、なかなか無視しがたいものがいました。
数年後、添乗員になった私は、改めて読み返して添乗員江波氏が大変魅力的な登場人物だと感じました。
添乗へ行くと、時折江波氏のことを思い出します。
訪れた国と日本人の考えや常識との『差』を分かりやすく簡潔にご案内する、それは何年添乗員をしていても、自分の意識をそのように持っていかなければ出来ないことです。時には日本人側に、時にはインド人側に立って案内をしていく江波氏の「苦悩」といいますか、「こんなはずじゃなかったな」と思いつつ仕事をしっかり行う姿は、添乗員という仕事を続けるか否か悩んだときに、とても共感し、同時にもう少しがんばろう、と(何故か)思えたものでした。
結局、もう何回も読んだからと、一回処分してしまった文庫を結局再び購入してしまったのです。
読むたびに感じ取れるものが出てくる『文庫本』を読み返すと、そこには常に新しい発見があるんじゃないかと、個人的には思っております。
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