【共通テーマ】大切なお土産(ユーラシア旅行社で行くスーダンツアー)
さて、2013年最後の共通テーマは「大切なお土産」ということです。
お土産…
それは旅行へ行く人にとって、時には荷物を重くし財布を軽くする面倒なものあり、
時には購入意欲が大いに刺激される夢のような至福の時間を体験できたりする、
辛くも楽しい瞬間を、そして確かにその場所へ訪れたことを証明してくれるようなもの、
ではないでしょうか。
個人的にはお土産はともかく、外国でお買い物をするのは大好きです。
特にイスラム圏で購入したアクセサリーは、
日本ではなかなかないデザインだったり、色合いだったりします。
旅行の最中に服が足りなくなって購入したこともあります。
少ない予算の中で、ショップを巡り、試着する…日本と変わらない行動をとるのも
旅の楽しみといえるでしょう。
というわけで、改めて「大切なお土産」といわれると、さてなんだろうか?と思います。
いろいろ考えましたが、今回は…
「エジプトのヌビアンアクセサリー」
にします。
皆様の中で、クルーズは嫌いよ、という方でも
エジプトのナイル河クルーズは体験したことのある方は
多いかと思います。
ヨーロッパのリバークルーズほどではありませんが、
多くの船が就航し、ここ10年でものすごく快適に過ごせるようになりました。
今は、現地の治安事情でツアーを行っていませんが、
アラブの春がいったん落ち着いた直後に、ナイル河クルーズツアーへご案内したことがあります。
久しぶりのエジプトに心躍らせたのですが、
現地では観光客が激減しており、お土産物屋さんも経営が苦しかったようです。
ツアーではナイルの南、ルクソール近くでヌビアの方々の伝統的な帆船でクルーズと
ヌビアンダンスや歌を楽しむのですが、
そこはエジプト、オジサマやお兄様方の熱いダンスと歌の後、
「妻と娘が作った」「姉と妹が作った」とかわいらしいアクセサリーを広げます。
もちろん好みのものがあれば買ってもいいですし、
なければ「ごめんね」で構いません。
かわいらしいデザインの写真のブレスレットは、なんと1-2USドル!
木製でしかもよい香りがします。「安くするからさ、ちょっと買って行ってよ」というオジサマ達の無邪気な顔に、ついつい財布のひもが緩みます(5ドルくらい)
というわけで、日ごろから親のアクセサリーをいじっては破壊してしまうという、友人の子供にあげようかと思いまして、いくつか購入しました。
(写真のアヌビスのペーパーナイフは違います)
両サイドの紐を絞って長さ調整ができます。
友人の子供にはちょっと大きめでしたが、一番長くして
二重にして腕にかけてあげたらとても喜んでいました。
ちなみに手元に残した二つは夏に私がプライベートで使っています。
エジプトがその後しばらくしてまた治安が良くなくなってしまい、ツアーのご案内ができなくなってしまいました。
船の旅デスクでは紅海をゆきスエズ運河を横断するクルーズをご用意していましたが、
残念ながら、ご案内できなくなってしまいました。
いまでも、ナイル河で聞いたヌビアの音楽が耳によぎることがあります。
とても力強い大地の歌です。
ヌビアの人たちは現在のスーダンあたりまでの大きな文化圏を築いていますが、
古代エジプトに征服され、奴隷としてエジプト北部にまで連れてこられてきたそうです。
しかし、新王国時代の確か第26王朝の頃、ヌビアの力が強くなり、
エジプト本国を凌駕して逆にエジプトを支配下に置きます。
その時、彼らはすでにその時に永き歴史を持つエジプトを尊重し、
古代エジプト文化を取り込んだ「ブラック・ファラオ」の時代を築いたのです。
いまのスーダン北部には古代エジプト文化の流れを汲んだ、たくさんのピラミッドがあります。
大きさも形も本国とは異なります。
神殿も、アラビア半島のダウ船などとの交流で伝わったギリシア・ローマ、
時にはインドの美術系統を取り込んだといわれており、
砂漠に残るそれらの遺跡をいまも見ることができます。
スーダンは私も大好きな国です。訪れると古代エジプトの偉大さと、優れたものを積極的に取り入れるヌビアの柔軟な姿勢を感じ取ることができるからです。
治安の回復とともにあの巨大なピラミッドに、あの黄金のツタンカーメンのマスクに、
巨大な神殿に会いに行きたいものです。
5000年の歴史を持つエジプト。その歴史の長さからすれば、
いまの状況はきっと一瞬のことでしょう。
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