2007年6月23日 (土)

スロヴェニア・クロアチア添乗徒然9

A91232ab 一通りいろんな角度からブレッドを観光した後は、昼食を取った。この時に簡単な自己紹介の場を設けた。基本的には名前だけでOKなのだが、気を利かせて笑いを取って下さるお客様もいらっしゃる。また、会社に対する良い意見も悪い意見も出たりするので、いつもこの時間の前にはある種の緊張感にも包まれる。

トップバッターは私(もちろんここはノーユーモアの無難な挨拶)で、その後にお客様が続いた。案の定というか、厳しいご意見を頂いたお客様もいらしたが、何回もご利用頂いているお客様も多く、暖かい意見をそれ以上に頂いた。ありがたい事だ。いずれにしても、添乗員としての仕事の目標は、最終的に全員に良いと思って頂ける事だ。

午後はザグレブへ向かい、そのまま宿泊だ。ホテルは旧市街にも近い19世紀に創業した名門ホテルで典型的なヨーロピアンタイプのホテルであった(※1)。ヨーロピアンタイプのホテルとは、比較的立地が良く、建物にも趣きがある反面、設備が機能的でなかったり、部屋も様々な部屋がある。対してアメリカンタイプと呼ばれるホテルは、立地があまり良くない事が多い反面、作りは画一的で機能性も高い。

どちらが良いかはお客様の好みによって異なると思うが、添乗員泣かせなのは間違いなくヨーロピアンタイプのホテルだ。まず部屋がばらばらなので、出来る限り同じようなタイプの部屋に揃えるのに苦労する。チェックインの時にフロントと確認しながら進めるのだが、そもそもフロントの人間も全ての部屋を把握し切れていない場合も多いので、当てにならない。次に部屋を案内するのだが、構造が複雑で、かつ位置もばらばらなので、お客様方のお部屋を訪ねるのが容易でない。また、エレベーターも遅い事が多く、チェックイン時からポーターが荷物を部屋までお届けするのに時間がかかる。今回はあまりに遅かったので、私も手伝ったが、同じ階の中でも階段を上がってからまた降りなければ行けない部屋なんかもあり、少々息が上がった。

ここまで書くと、ヨーロピアンタイプを敵視しているようだが、なんと言っても立地が良い事が多い上、雰囲気が他では味わえないホテルが多い(今回も)ので、業務が増えるとは言え、実は嫌いではない。チェックイン後の業務が終わった後、お客様方と連れたって、夕食までの時間を利用して、町の散策に出かけた。歩いてすぐの名所に向かいながら、後ろを振り返るとそこにホテルがある。独立したピカピカの建物でなく、歴史的建造物が並ぶ市街の風景に溶け込んで建つホテルの佇まいは、美しい・・・。

※1利用ホテルはツアーによって異なり、アメリカンタイプのホテルになる場合もあります。

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