インディジョーンズの世界~ペトラ~
1980年代に考古学アドベンチャーとして世界的なヒットを記録した映画「インディ・ジョーンズ」が約20年ぶりに続編「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」が今年公開される事になった。アメリカ映画らしいエンターテイメント色が少々強いにせよ、かつてのシリーズで取り上げられた二作目「失われたアーク(契約の箱)」や三作目「最後の聖戦(聖杯)」という主題は個人的に好きなテーマでもあるので、今回の作品の詳細は分からないが、是非見に行きたいと思っている。
そのかつてのインディ・ジョーンズのシリーズだが、第3作目の「最後の聖戦」で一応の完結をみていた。中近東の奥地にある谷の先の神殿で聖杯を見つけたところで終わっていた。ご存知の方も多いだろうが、聖杯はともかく、この谷と神殿のロケが行われたのがヨルダンのペトラ遺跡。謎に包まれたナバテア人達の幻の都だ。
ペトラ遺跡は、シナイ半島から伸びる奇岩地帯の中に位置する隠れた都市だ。というのも、この奇岩の間を縫うようにして都市が造られており、専らの入口であるシークという細い崖の谷間を約30分程縫ってやっと内部に辿り着けるのだ。このような場所に都市を築いたナバテア人達は、元々は遊牧民族であったが、当時東西交易の要衝の地であったペトラの地勢に目を付け、商人達の安全を保障する変わりに関税を課す事で莫大な富を築いた。時は紀元後1世紀頃。当時地中海の覇権を握っていた古代ローマやギリシアの文化の影響が見られる数多くの建築物がこの時代にペトラに建てられた。しかし、ライン、ドナウと並ぶローマ帝国の国境に定められたユーフラテス川より内側(ローマ側)に位置していたために、2世紀に入って間もなく、ローマに併合されてナバテア人の名は歴史から消える事になる。その後ペトラはローマ化される事になるが、徐々に通商路が北に移ってしまったので中継都市としての機能を失い、やがて忘れ去られた伝説の都市のひとつになった。長らく地元のベドウィンしか知り得なかったぺトラの存在は、19世紀初頭、スイス人探検家のブルクハルトにより、世界に再発見される事になった。
しかし、百聞は一見に如かず。このような歴史的背景では語り尽くせないペトラの魅力はやはり見なければ分からないという事で、プリトヴィツェ国立公園、ギアナ高地に続くフラッシュ・ムービー・シリーズの三作目でお届けしたいと考えている。公開日時は未定だが、是非お楽しみに。アカデミー賞にノミネートされるような事はないだろうが、フラッシュムービーのタイトルは「最後の精選」あたりにしてみても良いだろうか・・・。
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