2008年新世界遺産発表!
先週カナダで開かれているユネスコの会議で、今年新たに27件の新世界遺産が誕生した。(特集も公開中)もちろんご存知の方も多いと思うが、世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から私達が引き継いだ物を未来へ残すためにユネスコが始めた運動です。1972年に始まり、現在ではその総数が約900になった。旅行会社としては当然ながらその運動の一環として多くのお客様を各地の世界遺産にご案内しているが、あまりに数が増え過ぎても希少価値が失われる懸念もある。実際上限の設定や数を減らそうという案もあるらしい。悩ましいところだが、冒頭で触れたような趣旨で始まった運動なので、本来希少価値などは問題ではない。未来へは一つでも多くの遺産を残す事が大切なのだろう。
さて、本日はそんな新世界遺産の中から私の好きなナバテア人の遺構を紹介しよう。サウジアラビアのマダイン・サレだ。
ナバテア人に関しては、以前「インディ・ジョーンズの世界~ペトラ~」で紹介したが、紀元前後にアラビア半東から現在のヨルダン、そしてシリア南部の一帯に勢力を誇った民族だ。南はペトラ、北はボスラ(現シリア)が彼らの中心地として知られているが、現在のサウジ・アラビアに位置するマダイン・サレにもいつの間にか歴史から消えたこの民族の足跡が色濃く残されている。
このマダイン・サレが位置する一帯は、ナバテア人が来る前から住人がいたようだ。いくつかの洞窟からその当時の岩絵も発見されている。しかし、ハイライトはやはりナバテア時代の遺構だ。建築物(ここでは主にお墓)の様式はペトラのそれに酷似しているが、岩山に囲まれたペトラと違って、砂漠の中に位置するマダイン・サレの遺構はひとつひとつの建築が強い存在感を醸し出している。
ちなみにこのマダイン・サレは、サウジ・アラビアで最初の世界遺産だそうだ。他宗教の多くの聖地、そして他国にあるイスラム教の聖地で世界遺産に登録されている場所も多いが、実は歴史的にも、そして現代でも最も重要な聖地である同国のメッカは、まだ登録されていない。世界遺産はまだまだ増やすべきだろう。地球の魅力はまだまだ尽きない・・・。
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