フェズの続き
昨日のフェズの続きから。
迷路のような旧市街が広がるフェズには、様々なお店が見られる。最近増えつつある観光客向けのおみやげ物屋から地元の人の為の生活用品店や食料品店までありとあらゆる物が売られている。昨日触れたように、ブージェルード門から伸びるフェズで一番大きな通り(タラーカビーラ)沿いのお店は観光客向けのお店が多い。もちろんそれらのお店をひやかしながら歩いても、たっぷりと異国情緒は味わえるだろう。しかし、フェズの醍醐味は、大通りではなく、どこに続くのかも分からない小さな路地の行き先に眠っていると言っても過言ではないだろう。そうした場所にこそ、中世以来大切に守られてきたフェズの地元の人々の生活が息づいているからである。
アトラス北部の豊かな穀倉地帯から運ばれてきた青果類、肉類、アラブらしいスパイ類、乾物類、遥々海から運ばれて来る海鮮も中には見かける。
正直日本と比べると衛生状態は良いとは言えないが、変な農薬は使わずに昔ながらの作法で生産されている食料品が多いので、もしおなかの丈夫さに自信があれば、少し試してみるのも面白いかもしれない。地元の人向けの食料品店は総じて物価も安いので、お勧めだ。特に乾物類なんかは、店頭で珍しそうな顔をして覗き込んでいると、人懐っこい店主が気軽に試食を勧めて来る事も少なくない。中には得体のしれない食べ物もあるかもしれないので、一応現地のガイドに確認するのが一番だが、仮にその場で味は悪かったとしても、旅の良い思い出にはなるだろう。ちなみに近郊でよく採れるアーモンドはおいしかった。
フェズの一角には、肉屋が集まっている地域がある。ここもなかなか面白い。イスラム教徒が多数を占めるので、間違ってもソーセージがぶらさがってたりはしない。あるのは主に羊のみである。この羊は、モロッコの名物料理タジンの主菜であるだけではなく、フェズの市民にとって欠かせない食料の一つだ。身が切り売りされている場合が多いが、中には右の写真のように頭部をや羊足?を売っているようなお店もある。日本人には少々グロテスクなところもあるが、文化の違いを味わえるという意味では、なかなか興味深い場所。
フェズは、革製品の特産地としても知られているので、市内を歩いていると多くの革製品屋さんを見かけるだろう。旧市街の一角には、この革製品の職人達が工房を構えている地区がある。地図では分かりにくいが付近に辿り着くと嫌でもその方向が分かる。何故なら匂うからだ。革を染める場所をタンネリーと呼ぶが、その匂いを辿ってフェズのタンネリーに辿り着くと、その見慣れぬ風景に驚く人も多い。きっと何十年、ひょっとしたら何百年もの間変わっていないんじゃないかと思える伝統的な手法で革を染め、商品を仕上げているのだ。個人的にもフェズで最も印象に残っているのがこの場所である。革製品を見る度に今でも思い出す。あの強烈な匂いとともに・・・。(更に明日へ続く)
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