メルボルン徒然(オーストラリア)
【オーストラリア視察記~その2~】
今回の視察で一番始めに訪れたのが南部ビクトリア州の州都メルボルンだ。
メルボルンと言えば、先月の痛ましい山火事のニュースが思い出される。実際私も今回の視察でその焼け跡をどこかで見る事になるだろうと思っていたが、結局見る事はなかった。今回の山火事に関しては、市という枠を超えてオーストラリア全土から、さらに外国からも多額の義援金がメルボルンに贈られ、郊外の被災地は立ち直りつつあった。さらに今回着いて2日目には豪雨に祟られたのだが、メルボルン市民にとっては恵みの雨であった。傘も差さずに気持ちよく雨を体に浴びながら歩いている市民を見て、私も倣う事にした。もちろん出発時に成田空港のうどん屋にうっかり傘を忘れたからではない。
メルボルンはシドニーに次ぐオーストラリア第二の都市で、商業的な町として知られる。日本で言えば大阪のような位置づけだろうか。移民が多い街でもあり、イタリア人、ギリシア人、中国人などが各々住んでいる地区もある。それゆえか、市内で目に付くのはイタリア、ギリシア、中国の料理店であった。そして最近になってこの3強に迫る新たな料理が出現しているという。日本料理店だ。
北海道に住んでいる方ならご存知だと思うが、毎年スキーができる冬場にオーストラリア人が大挙北海道に押し寄せているのだ。そこで日本食と出会い、自分の住む町でも食べたいと思う人が増え、寿司屋やラーメン屋がメルボルン市内ですごいペースで増えているそうだ。私も市内をぶらぶら歩きながら数多くの日本料理店を見かけた。そこで寿司屋?を一軒覗いてみる事にした。
覗いてみた寿司屋はメルボルンの一等地にあり、人通りが絶えない大通りに面している。そして遠目から伺っていると、どうも持ち帰りのお客さんが多いらしい。そもそも店内で食べるスペースはほとんどないようだ。それでいよいよ商品を覗き込んでみた。
基本は海苔巻きのようである。(後で聞いた話だが、オーストラリアの寿司は海苔巻きが中心で、握りは高級店でないとお目にかかりにくいそうだ。)その海苔巻きだが、よく日本で海苔巻きが並んでいる店舗をみかける「きょう○る」辺りとは品揃えが全く異なる。なんと言っても日本人がまず衝撃を受けるのがおいなりさんの充実したラインアップだろう。「海鮮サラダ(のようなもの)」、「ピーマン」、「きのこ」などメルボルンならではの顔ぶれである。しかもおいなりさんはピタサンドのように上の口が開いている。お米はあまり入っていなさそうだ。
次に海苔巻きの方を覗いてみた。こちらは、いわゆる鉄火巻きやかっぱ巻きがあっておいなりさん程のインパクトはないものの、海苔巻きから派手に飛び出しているアスパラ巻きや色んな野菜が詰まっているベジタリアンロールなど日本では見かけない種類の海苔巻きもたくさんあった。ちなみに写真に値段も出ているが、決して安い訳でない。(1豪ドル≒70円)しかし、健康に良いと定評がある日本食に対する需要は旺盛なようで、私がしげしげと眺めている脇でビジネスマン風の人達が慣れた仕草で買っていく。
海外の日本料理は実に多種多様ではあるが、このメルボルンの寿司屋もなかなか興味深かった。日本人の口にはあまり合わなさそうであったが、イタリア人が醤油をかけたパスタを食べないのと同じような事だろう・・・。
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