2009年5月15日 (金)

エストニア人の遊び心

Talin_panorama 小沢代表が辞任した民主党の後継代表選が明日に迫った。恐らく総選挙もそう遠くない内に開かれるのだろう。この混迷期なのでこれまでの選挙より関心や投票率が上がりそうである。

ところで投票率と言えば、世界各国(特にいわゆる先進国)で低下が著しい。フランス革命を皮切りに、多くの血の上で獲得した普通選挙の権利だが、既得権になってしまうと意欲が下がるのが人間のようである。そんな投票率低下の改善策に珍策を打ち出したのがエストニアらしい。何でも候補の各氏に「孤独なハンバーガー氏」や「ティラミス氏」などのニックネームを与え、若者の投票率の改善を画策しているようである。

Talin_laulvaljak エストニアと言えば、旧ソ連からの独立した1991年も決して古い話ではない。この独立に先立つ1989年には、隣国のラトビア、リトアニアと結託してそれぞれの国の首都であるタリン、リガ、ビリニュスを約100万人の人が手を繋ぎ合わせて作った「人間の鎖」は日本でもセンセーショナルな民族運動として報道された。独立時を達成した1991年にも禁止されていた国歌を人々が集って歌い、独立を決定的にした歴史がある国である。

Margareeta それから僅か18年しか過ぎてない。選挙権がある若者の多くがまだ当時の記憶があるはずなのだが・・・。「孤独なハンバーガー氏」や「ティラミス氏」はやや不謹慎な気もするが、エストニアの首都タリンの風景を思い出してみると、ピンと来る物があった。と言うのも、タリンの町中には至るところでユーモア溢れるニックネームに出会うのだ。建築物では、「ふとっちょマルガレータ」「三人姉妹」や「のぞき屋トムの家」など、そして通りの名前では「長い足通り」「短い足通り」「幽霊通り」や「つるべ井戸の通り」などがある。

Pikk_jalg いずれも名前が市民に浸透している。よく他の国でも通りの名前に通称がつく事はあるが、タリンのこれらの通りは全て公式名である。中には17,18世紀以来、公式名で通っている通りも少なくない。

このあたりにもエストニア人の遊び心が窺える。ハンバーガーやティラミスなどのニックネームを用いた選挙対策は一見奇抜に思えるが、そこにはエストニア人の民族性も詰まっているのである・・・。

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