ナバテア人の古代都市ペトラ(ヨルダン)~その3~
ナバテア人の古代都市ペトラ(ヨルダン)~その1~
ナバテア人の古代都市ペトラ(ヨルダン)~その2~
前回では、シークを抜けたエル・カズネまでを紹介した。ペトラを代表する建築だけに、ここで満足してしまいがちだ。しかし、ペトラは広い。もっと歩き進める事でエル・カズネで得た満足感はさらに膨らむだろう。エル・カズネの右脇を抜けると、いよいよペトラの中心部に入っていく。少し右に曲がり始めた辺りに、ローマ時代に造営された円形劇場、そして右手の高台には、王宮墳墓群と呼ばれる岸壁沿いの一連の墓が目に飛び込んでくる。ここにはカフェやトイレもあるので、一服するのも良いだろう。
その道をさらに進むと、左右に神殿や寺院、前方には凱旋門が見える。この一帯は視界が開け、かつてはペトラの中心地だった場所だ。遺跡内で唯一のレストラン、そして小さな博物館もある。博物館には、貴重なナバテア時代のペトラの出土物も展示されているので、食後か或いは復路の途中で立ち寄ってみるのも良いだろう。
ここでも休憩したら、いよいよペトラの山場であるエド・ディルへの登りだ。時間としては30~40分だが、特に前半部分はしたがさらさらの砂で少々歩きづらく、そこから先は階段が続く。普通に歩ける方なら問題ないが、それなりにいい運動になるだろう。ちなみにロバで登る事も可能らしいが、ロバの背というのはとかく不安定なので、お勧めしない。
岩に囲まれた階段を登りきると、少し広くなった空間に出る。先に空間に出た人達の顔が一様に右方向を向いているので、ちょっと歩くとそこにペトラ最大の建築エド・ディルがある事に気付くだろう。エド・ディルとはアラブ語で修道院という意味。ここが修道院として使われたかどうかは不明だが、修道僧がこの辺りにいたからと言われている。
ちなみに、このエド・ディルのちょっと先には展望台がある。そこまで行くと、シナイ半島まで連なるごつごつとした岩山の風景が見られる。左斜め前方には、ジャバル・ハルーンという白い建物が山頂に立っている山がある。この山はモーゼと共にヘブライ人の民衆を引き連れたモーゼの兄アロンが没した山とされている。かなり古い時代からその場所にアロンを祀る建物があったらしい。アロンはイスラム教においても預言者として信仰されているので、今はモスクがそこに建っている。エド・ディルから10分弱で展望台まで歩けるので、余力があれば行ってみるのもいいだろう。但し、一般人が進めるペトラはこれまでで、その後は来た道を引き返さなければならない。余力の計算はくれぐれも慎重に・・・。
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