2009年10月29日 (木)

シルクロードのオアシス、ブハラ(ウズベキスタン)

Bukhara ユーラシアの旅に「中央アジア5ヶ国大周遊 17日間」というツアーがある。あまり普通には行けなさそうな旅行だが、これがどっこい人気ツアーで年に何本も出発する。中央アジアと一括りに言っても、ウズベキスタン、キルギス、カザフスタン、タジキスタン、トルクメニスタンとそれぞれに国や人に個性もあり、シルクロードのオアシス都市を中心にみどころも結構多い旅だ。17日間というのは添乗員としても楽ではないが、旅半ばからクライマックスにかけて現れるオアシス都市ブハラはそんな長いツアーの添乗員にとっても心のオアシスかもしれない・・・。

ブハラは、ウズベキスタンのほぼ中央部に位置する由緒あるシルクロード上の古都だ。

Kalahn_mosque かなり古い時代から都市時代はあったようだが、紀元前後から今では歴史ロマンに満ちたシルクロード上の伝説的な民族ゾグド人達がこの一帯を拠点に東西交易で大いなる繁栄を築いた。しかし、南側のペルシャ(現在のイラン)方面からイスラム教文化と勢力が中央アジアに及び始めた7~8世紀頃からゾグド人勢力は衰えを見せ始め、9世紀以降は今日までほぼ一貫してイスラム教勢力下にある。

現在のブハラは世界遺産にも登録されているが、主にイスラム教文化圏に組み込まれた中世の建築がみどころである。サマルカンドの有名なレギスタン広場にスケールでは及ばないが、カラーンモスクが立つポイカラーンと呼ばれる広場(左上の写真)もこざっぱりまとまっていて実に美しい広場だ。ちなみに向かって正面に見えるミナレット(モスクの塔)は実に47mの高さを誇る。

このポイカラーンはブハラ観光のハイライトだが、旧市街(及び一部新市街)には他にも結構みどころがある。メドレセ(イスラム神学校)や廟、そしてブハラが長い間シルクロードの中継都市として栄えた事を実感させてくれるタキ(屋根がついた市場)など、興味はつきない。ブハラの市民はタシュケントやサマルカンドあたりと違ってタジク系の血も濃いので、人の様子もだいぶ異なる。

ツアーではブハラに連泊するので、終日かけてこの街の魅力を堪能する事ができる。そしてホテルも周辺国と比べれば比較的良いので、かつての隊商達がそうしたように、現代の旅人もまたこのオアシス都市でほっと一息つけるだろう・・・。

ウズベキスタンのツアーはこちら

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