2009年11月 4日 (水)

モラヴィアン・ラプソディ(チェコ)

Brno 新しいEU(欧州連合)の枠組みを定め、各国の批准が難航していたリスボン条約がようやく履行される事になった。最後まで批准が難航したのは、ドイツ、フランス、イギリスなどの大国ではなく、意外にもどちらかと言えばEUでは新参に分類されるチェコであった。チェコ東部のブルノにある憲法裁判所がようやくこの条約を承認し、結局条件付で批准をしたのだ。

旅行においては、チェコは4,5年前頃の中欧ブームの中心的役割を果たし、特にプラハはヨーロッパの中でも一度は訪れたい古都としての地位を高めた。地理的にはオーストリアのウィーンやハンガリーのブダペストにも近いので中欧三都巡りをされた方も多いだろう。しかし、ブームが落ち着き始めた今、プラハ以外のチェコを目指す人も多いと言う。

そうしたプラハ以外のチェコには、以前に紹介したカルロビ・バリチェスキー・クルムロフなどがあるが、この二つの町はいわゆるボヘミア地方に属する生粋のチェコとも言える。しかし、チェコはスロヴァキアと分離した後も一つの国のようであって一つの国でもない。

Brno3 チェコの東部の大半はモラヴィア地方と呼ばれ、伝統的にドイツやハンガリーの影響が強く、チェコ西部のボヘミア地方とは一線を画す。中世にはモラヴィア王国が成立し、周囲の強国に従属する時代を経ながらもボヘミアと同一視される事はあまりなかった。急激にチェコと同一化が進んだのは20世紀に入ってからだが、モラヴィアは今日訪れてもボヘミア地方とはまた異なった風景や文化に触れられる。このモラヴィアの中心都市が冒頭で紹介した憲法裁判所もあるブルノである。

Brno2 ブルノは街中に壮麗なペテロ・パウロ教会や趣きのある旧市街、そして小高い丘の上にはシュピルベルグ城が立っていて、そこから眺める街のパノラマは壮観だ。プラハと違ってそれ程観光客とツーリストショップも多くなく、どことなく落ち着いている佇まいも印象的で好きだ。動物愛護の観点からも頂けない市庁舎のワニの飾りは趣味がイマイチだが、それも愛嬌か。派手さはないが、行ってみるとそれなりにいい味が出る場所の一つだ。

プッチーニやロックバンドのクイーンに紹介したら、音楽の歴史も少し変わっただろうか。そんな事はパトロンやスポンサーが批准しなかったかもしれないが・・・。

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