2009年12月 1日 (火)

ボルゲーゼ美術館とカラヴァッジョ(ローマ)

Borghese_museum 最初のカラヴァッジョから少々脱線してしまったが、今回のローマ・ナポリ視察の締めとして、カラヴァッジョがあるローマの美術館を紹介しよう。

真贋論争がある作品もあるのでカラヴァッジョが生涯描いた作品点数ははっきりはしていないが、現存しているのは70点前後だと言われている。ローマにはその約3分の1がある。先日の記事で紹介したサン・ルイジ・ディ・フランチェージ聖堂が教会では代表格だが、美術館ではボルゲーゼ美術館が代表格だろう。そのボルゲーゼ美術館は、ご存知の通り現在日本でもツアーを行っているところ。カラヴァッジョも一点だけ来日中。

Caravaggio_borgheseボルゲーゼ美術館には通常6点のカラヴァッジョがあり、カラヴァッジョコレクションが世界で最も充実している美術館だ。来年没後400周年を迎えるにあたり、日本の展示会にカラヴァッジョを貸し出す事に異論もあったようだが、折衷案としてローマの他美術館にもある主題の聖ヨハネ一点のみが来日する事になったようだ。旅行会社社員としてはもちろんほっとしている。

Caravaggio_davide さて、本場のボルゲーゼ美術館では、来年クィリナーレ宮の別棟で開催予定の没後400周年特別展に先立つ「カラヴァッジョとベーコン展」が開催されていて、カラヴァッジョが10数点展示されていた。シェイクスピアに心酔する者としては、フランシス・ベーコンと言えば16世紀の哲学者(シェイクスピアはこの人のペンネームだったという説もあり)を思い浮かべるが、こちらのベーコンは20世紀のアイルランド人画家の事であった。境遇や革新的な作風に共通点を見出せる事から、カラヴァッジョとベーコンの作品を並べてみたと取材の後に見学に同行してくれた学芸員の方が語った。今まであまりない試みなので新鮮味があったが、とりあえず今はカラヴァッジョで頭が一杯の私、ほとんどベーコンの作品を見ずに過ごした・・・。

ちなみにこの日は、ボルゲーゼ美術館を皮切りにサンタ・マリア・デル・ポポロ教会、バルベリーニ宮古美術館、カピトリーニ美術館、ドーリア・パンフィーリ美術館とかなり強行スケジュールで巡ったが、ローマにあるカラヴァッジョ作品のほとんどを堪能した。

今回見学した作品のほとんどはばらばらの時期にそれぞれ見ているのだが、今回のようにカラヴァッジョにテーマを絞って見ていくと、同じ作品でも受ける印象の深さがだいぶ異なってくる。それが良いかどうかは人によっても異なるだろうが、もしカラヴァッジョやバロックに興味があるなら、来年は最初で最後とも言われる大きな特別展がローマで開かれるので、是非この機会にローマに行って欲しい。それ程興味がなければ、京都や東京で開かれるボルゲーゼ美術館展でも事足りるだろう・・・。

|

ヨーロッパツアー」カテゴリの記事

ユーラシア旅行社社員が芸術・文化を語る」カテゴリの記事

ユーラシア旅行社社員のつぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。