2010年3月 3日 (水)

死者の日(メキシコ)

Mexico_dod4 先日横浜元町をぶらぶら歩いていたら、ちょっと変わった人形を扱っている店を見つけた。人形の家という博物館があるぐらい横浜は元々人形が盛ん?な土地柄なのだが、骸骨を始めとする不気味なラインアップにちょっと興味を惹かれた。もちろん買いはしないのだが・・・。

さて、右の写真は、その人形屋のものではなく、メキシコの露店の店頭に並んでいる骸骨の人形である。基本的には、秋の10月によく見かける。それはこの人形が「死者の日」という日の為の人形だからだ。

「死者の日」というと何やら不気味な感じも受けるが、日本で言うお盆に似た行事と考えれば、我々日本人にも受け入れやすいだろう。

Mexico_dod 元々「死者の日」は、カトリックの祝日の一つで比較的厳粛な宗教儀式であったようだ。しかし、メキシコに入植したカトリック信仰と土着の死者に対する信仰が融合し、また、時を経て少しずつ様式が変遷した事によって、現代のメキシコでは、この祝日は一年の中でも最も重要な祝日の一つであり、またかつてあった厳粛な雰囲気よりも陽気に行われるのが通常である。

「死者の日」は、毎年10月31日から11月2日の3日間で祝われ、人々は先祖の写真を祀ったり、墓を飾ったりする。恐らく日本と同じようにお墓の掃除も行われている事だろう。

Mexico_dod2 左上の写真はその墓を飾っている一例だが、その飾り方からして、日本のお盆とは雰囲気が異なる事が分かるだろう。お墓を飾った後は親族一同が集い、歌を歌ったり、踊ったりして、大いに楽しむのである。お酒も振舞われ、いかにもラテン的な空気が流れる。露店なんかも出ていて、冒頭の写真のような人形が並んでいる。

メキシコでは広く各地で「死者の日」が祝われている。異国のちょっと変わったお盆を味わってみるのもおつなものだろう。

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