2010年11月 1日 (月)

【統一テーマデー】もし100万円の旅行券をもらったら・・・

Syberian_express2 「もし100万円の旅行券をもらったら・・・」

私の場合有楽町の金○ショップに行く事も頭の中の選択肢の一つに現れそうだが、そんな無粋は止めておこう。じゃあ、どう使うか。こんな事はめったにない。そこで私が目指すのは、ずばりウラジオストク。シベリア鉄道乗車だ。

Vladivostok 飛行機はもちろん便利だが、陸路で走破というのは旅のロマンの一つである。もちろん鉄道も。世界最長9,300kmの鉄道に乗ってユーラシア大陸を横断してヨーロッパに至る道は子供の頃からの憧れであった。今日は妄想を膨らませて、その憧れに浸ってみよう。

まずはシベリア鉄道のアジア側の発着点ウラジオストクまでは、飛行機がない時代の旅人に思いを重ねて、列車と船で行ってみたい。季節は寒いシベリアを通る事を踏まえて夏場が良いだろう。まずは東京から新潟へ。そこからはフェリーでウラジオストクへ。約10時間の船旅だ。

ウラジオストク港に着く。さすがに暑かった新潟と比べると夏でも少しひんやりとしている。個人的には歴史の教科書に登場した軍港のイメージが強いが、そのイメージを裏切らない潜水艦や凱旋門はあるものの、意外にヨットなんかも並んでいて少々驚く。

Vladivostok_station さて、いよいよシベリア鉄道乗車に向けてウラジオストク駅へ。長距離鉄道の終着駅というのは、ファンにとっては垂涎もの。妄想とは言え、この駅に立つ事を考えると鳥肌が立ってくるくらいだ。私はいわゆる鉄男ではないが、それでもこの瞬間の事を考えると興奮せずにはいられない。

Transsiberian_compartment シベリア鉄道は豪華列車ではないので、寝台は2~6つベッドがあるコンパートメントが中心だ。同乗者は、帰省していたモスクワ大学で学ぶイワンさん、北京から商用でエカテリンブルクに向かう郭さんと鉄道マニアのモンゴル人ネルグイさんだ。みんなお互いに言葉がほとんど通用しないのだが、お菓子を分け合ったり、たまに一緒に食事したりしながら何となくコミュニケーションを取っていく。出発して間もなくは、シベリアの草原風景が車窓を流れていく。何度も乗車しているイワンさんは車窓には目もくれずにドストエフスキーを読みふけっている。郭さんは地元から持ってきたお酒(紹興酒)のボトルを持ち出してイワンさんに進めるが、「私はウォッカオンリーだ。」と断られて一人で飲んでいる。ネルグイさんは出発直後から姿を消していたが、日本製の一眼を持ってご満悦の表情で帰ってきたあたり、どうやら列車の隅々まで撮影してきたのではないかと思う。夜になると、いびきがうるさい。お互いに自分ではないと主張するので何日も乗車している内に朝お互いに顔を合わせるといびきのマネを互いにするのが慣例になった・・・。

Syberian_express_2とまぁ、こんな感じでシベリア鉄道の旅は続く。私がずっと憧れていたのも車窓よりこんなコンパートメントの人間模様なのかもしれない。ウラジオストクからモスクワまで6泊7日。車内のドラマ、車窓、途中駅のおばさんが売っているピロシキを楽しみながら、旅を満喫したい。まぁ、そううまく行かないだろうなぁ・・・。

【統一テーマデー】〔添乗見聞録編〕
【統一テーマデー】〔ぶらり秘境探検隊編〕
【統一テーマデー】〔ろまねすく通信編〕
【統一テーマデー】〔船の旅便り編〕
【統一テーマデー】〔パゴタの国からミンガラバー編〕

|

ユーラシア旅行社社員のつぶやき」カテゴリの記事

コメント

楽しそうな車内ですね。私も乗ってみたいです。
皆さん楽しそうでした。次回も期待しています。

投稿: あき | 2010年11月 2日 (火) 15時53分

あきさん

コメントありがとうございます。本当に乗ってみたいです。ちなみにいびきはドイツのクシェット(簡易寝台)で悩まされた実体験に基づいています。

投稿: 福永 | 2010年11月 4日 (木) 10時26分

この記事へのコメントは終了しました。