2010年12月 5日 (日)

ラリベラの岩窟教会群(エチオピア)

Lalibela1 先日社内で勉強会を開いた際に、エチオピアのキリスト教の話が出た。そう、エチオピアはアフリカでは珍しいキリスト教の国でちょっと変わった教会が多い。以前「契約の櫃(アーク)」という記事でインディ・ジョーンズでもお馴染みの失われたアークがひょっとしたらエチオピアのアクスムにあるのかもしれないという事を書いたが、そうした伝説が今日まで守られているのも多くのキリスト教信者がいるからに他ならないだろう。

そんなエチオピアのキリスト教徒にとっての聖地がラリベラだ。この地には、エチオピア特有の岩窟教会が点在している。

Lalibela2 エチオピアは古代から地中海文明圏と密接な関わりを持っており、アフリカの中では最古の独立国と呼ばれている。紀元後4世紀頃にエジプトを中心に流行したキリスト教の一派コプト教が国内に広まり、12世紀頃から約700年に渡るエチオピア帝国の時代にエチオピア正教という形で国教として採用され、今日まで信仰が息づいている。

Lalibela3 その信仰の中心がラリベラである。ラリベラは、実在した王で、この地に首都を定め、生前と死後の約100年の間にいくつもの岩窟教会が完成した。いくつかある岩窟教会の中でも最も有名なのが冒頭とこの右の写真に写っているきれいな十字の形をした聖ジョージ教会だろう。現在でも毎日多くの巡礼者が訪れる教会であり、ミサの際は信者が白装束で訪れる。

Lalibela4 ミサを司る司祭はもちろんエチオピア人で、カラフルな衣装を身に着けている場合が多い。教会の建物には基本的に全員を収容する事が難しいので、巡礼者やミサ参列者達は、この教会が彫られている穴の周りに構え、スピーカー越しに流れるミサに参加するのだ。エチオピア正教には敬虔な信者が多いので、屋外であっても厳かな空気が流れている。観光客として見学する場合は、そのさらにひとつ外側からとなる。

Lalibela5 ラリベラは聖ジョージ教会以外にも結構な数の教会があり、地中を縦に彫った物だけでなく、右の写真のような横に掘り込んだ教会もある。

Lalibela6 教会は一部見学できるが、聖書の挿絵やフレスコの多くがプリミティブ・アートのようで(特に目が大きく描かれる)、意外と言ったら失礼だが、ちょっとかわいらしいぐらいのタッチで描かれている。エジプトのカイロのコプト地区でもどちらかというとかわいらしいフレスコもたまにあったりするので、或いはコプトの影響がこの辺に残っている可能性もある。

教会の外には旅行者に物を乞う子供たちの姿もある。残念ながら今日のエチオピアにはまだ貧困という問題がある。熱心な正教徒達の祈りがアフリカでも最も古い国の一つであるエチオピアに幸をもたらす事を願いたい・・・。

エチオピアの旅はこちら

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