イタリアンアルプス添乗徒然~その4~
国境には他にもスイスとの国境にモンテ・ローザ(4609m)やマッターホルン(4478m)などが聳え、アルプスの高峰の多くがイタリアにあるとも言える。しかし、純粋なイタリア領内にある最高峰が今日紹介するグラン・パラディーソ(4061m)なのだ。
グラン・パラディーソ一帯は、19世紀半ばから王室の狩猟の場として利用されていた為、自然がよく残っていて、現在は国立公園に指定されている。滝、小川、林、野生の動物たち、そして山々・・・ハイキングも楽しい。今回のツアーの中では起伏が少ないハイキングコースだったので、お客様がたもゆったり歩かれていた。高山植物も沿道に色々咲いていたが、ここに至るまでにたくさんの花々に恵まれたせいか、もうあまり立ち止まったり、写真を撮ったりする方も少なかったのは淋しくもあったが、まぁこれまでが良かったのだと前向きに受け止める事にした。残念ながらグラン・パラディーソの一番の頂上は雲に隠れていたが、連山の一部は常に姿を現し、穏やかな気候にも恵まれた。
その後、国立公園内の別の渓谷にある滝に足を延ばした。滝の名はリラの滝で、落差は20mぐらいか。瀑布と呼ぶ程の迫力はないが、小ハイキングで滝つぼまで行き、心地良い水しぶきを浴びて来た。それ程すごい滝ではないという前宣伝が効いたのか、「思ったより良かった」というお客様の声が聞かれた。
今回訪れたグラン・パラディーソ国立公園は豊かな自然に囲まれてひっそりと佇む山里が随所にある。その中で最も大きい(と言っても人口千人強)村がコーニュ。100年前から営業してそうな古びた小店が並ぶ中心通りでしばしフリータイムを取った。一応村の聖堂や小さな博物館の場所をご案内したが、皆様の興味は当地の名物であるフォンティーナ・チーズにあったようで、集合時刻が近くなると、少し重そうな固形物が入った紙袋をぶら下げたお客様方が次から次へと現れ、「考える事一緒ね。」とお互いに笑い合っていた。きっと今頃召し上がっているだろうが、この小さな村が無形の思い出として皆様の心のどこかに残る事を願いたい・・・。
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