【共通テーマデー】忘れられない味~リビア~
クスクスは最近日本でもそこそこ知名度が出てきたのでご存知の方も多いと思うが、デュラム小麦に水を含ませて細かくそぼろ状にしたものにソースをかけて食べる一品。チュニジア、モロッコなど北アフリカで盛んな料理で、一部ヨーロッパにも伝わっている。ちなみに今まで食べた中では、モロッコのものが絶品だった。
さて、問題のリビアのクスクスだが、クスクスそのものは普通で、ソースも王道とも言えるトマト系のソースで単体で食べれば普通のクスクスなのだろうが、問題は具であった。ラクダの肉である。地元ではラクダ肉は決して安い肉ではなく、どちらかと言えば高級食材。うーん。食に関しては一切の冒険をしない主義の私にとってはかなりのアドベンチャーな食材だ。しかし、これもおもてなしの心なんだろう。もちろんお客様と一緒にいる手前、添乗員としてこんな心の葛藤も顔には出していない。そして平静を装いつつ、クスクス、少しの肉、多めのにんじんとじゃがいもを取って口に運ぶ。
悪くないじゃないか・・・。
羊程の臭みはない気がした。調子に乗って今度は肉中心にとったが、時折ラクダの顔が頭の中をちかちか現れ、その動揺が舌に伝わって少々つっかえた。でも食べられる。
フランス料理の影響を受けたチュニジア、アルジェリア、モロッコと違ってリビアはイタリア料理の影響が強い。だから総じて味は悪くない。麺が柔らかめなのが気になるが、パスタもソースはおいしい。
現在はご存知のように旅行どころではないリビアだが、一日も早く平和が訪れる事を願う。回復した暁には、サハラや巨大遺跡と共に味のアドベンチャーをどうぞ!
【共通テーマデー「忘れられない味」】
〔添乗見聞録編〕~チベット風野菜スープ~
〔倶楽部ユーラシア編〕~リビアのクスクス~
〔ぶらり秘境探検隊編〕~キューバのモヒート~
〔ろまねすく通信編〕~ブータンのエマダツィ~
〔船の旅便り編〕~アマゾンのピラニアの素揚げ~
〔パゴタの国からミンガラバー編〕~インダー族の魚とトマトの煮込み料理~
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