ローマ教皇退位のニュース(ヴァチカン)
2005年に故ヨハネパウロ2世の後を継いで以来、第265代ローマ教皇として活躍されているローマ教皇ヴェネディクトゥス16世が、今月いっぱいで教皇の座を退くというニュースが入ってきました。
ご年齢的にもう職務に耐えられない、とのご判断だそうですが、
教皇がご自身の意思で辞任されるのは、1415年のグレゴリオ12世以来といわれています。
ただ、この600年前頃というのは、教皇庁がフランスのアヴィニョンに移された後、ローマとアヴィニョンに教皇が並立した教会分離時代のこと。
その混乱を収めるために廃位に応じたのがグレゴリオ12世ですから、時代背景を考えると、今回の件は、ほとんど前代未聞の大事件ともいえるでしょう。
さて、現在教皇庁があるローマのヴァチカンの話に戻りましょう。
普段私達が観光で訪れ、古代から現代に至るまで数々の美術作品に目を見張るヴァチカンの博物館も、コレクションはいずれも歴代教皇たちによるもの。
中世のヨーロッパ美術史を辿る時、美術の発注・中断・買取etc…色々な場面で時の教皇が登場しますので、この機会に教皇の歴史や、それぞれのバックグラウンドに注目してみるのもいいかもしれません。
さて、教皇座が空位になると、現役の枢機卿の中から、次期教皇が選出されます。
コンクラーベと呼ばれるこの選挙は、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂で執り行われます。
ミケランジェロが生涯にわたって携わった壮麗な礼拝堂に篭り、当確が出るまで選挙が続きます。
その選挙の様子を、信徒や一般の人々は外から眺めるしかないのですが、ちょっと前の映画ですが、ダヴィンチコードのダン・ブラウン原作「天使と悪魔」で、まさに、コンクラーベ中のヴァチカンとローマが描かれていてまして、フィクションの中にも、教皇交代の際のヴァチカンの様子を垣間見ることができとても興味深いです。
(山岸)
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(余談ですが、法王と教皇のどっちを使用ですが、教会としては教皇の方がいいようです)
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