2015年3月10日 (火)

クロザル視察レポート“モヒカン頭の百面相”(1)(インドネシア・北スラウェシ)

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さっそくですが、クロザルという動物をご存じでしょうか?このクロザル、インドネシア・ジャワ島の右上に位置するアルファベットの“K”の形をしたスラウェシ島に棲息している、学名MACACA NIGRAの通り、真っ黒な姿をしたサルです。少し前になりますが、プロカメラマンのデジタルカメラを勝手に使い、“自撮りするサル”として話題になったこともあります。

先日、このクロザルに出逢うために、スラウェシ島北部のミナハサ半島の先端に位置するタンココ自然保護区を訪れてきました。P1100185
タンココ自然保護区は、巨大なサンゴ礁が広がり、多くのダイバーの憧れの地とされるブナケン島の拠点となるマナドという街から、車で2時間弱の距離に位置する87k㎡(東京の世田谷区と杉並区を合わせた面積より若干小さい程度)もの太古の森。この森には、クロザルをはじめ、“世界最小のサル”タルシウス、森林に棲む有袋類クスクスといった、とても珍しい動物が多数棲息し、かつ、スラウェシ島固有の動物は哺乳類79種、鳥類100種近くに及び、独自の生態系を構築しています。

本日より数日に亘り、この魅力溢れるタンココ自然保護区をはじめ、北スラウェシをご紹介させて頂きますが、栄えある第一回目はタルシウスに注目!P1090911
タルシウスは“世界最小のサル”ですが、どのくらい小さいかというと、ご自身の手を握ってもらった握りこぶし程度のサイズのサルを想像してみてください。そのくらいの大きさです!僅か10センチ程度の夜行性の動物です。スラウェシメガネザルとも呼ばれ、地球上の生態系で分類すると、ウォレス線の東側にしか生息していません。

ウォレス線は、アルフレッド・ウォレスが発見した生物分布境界線のひとつで、この境界線で、東洋区の生態系と、オーストラリア区の生態系が分かれます。インドネシアでいうと、カリマンタン島(ボルネオ島)とスラウェシ島がその境に当たり、隣の島にも関わらず、それらの生態系は大きく異なっています。

難しい話は一旦脇に置いておき、再びタルシウスに戻ります。小さくてかわいいタルシウスですが、実はもの凄い跳躍力を持つことでも知られています。自身の体長の約25倍、つまりは3メートル以上の距離を軽々ジャンプします。この力をおかげで森の天敵から身を守り、獲物を捕らえることで、過酷な環境を生き抜いています。P1090974
ちなみにタルシウスは夜行性ですが、昼間でも観察することができます。現地ガイドさんたちは保護区内にあるタルシウスが住処にしている木々を把握しており、昼間、その木の中を眺めると、発見!!しばらく眺めていると、安眠を邪魔されたかのように不機嫌そうな顔でこちらを向いてくれました。本当に愛らしく添い寝したくなるほど。

明日は、メインのクロザルとともにタンココ自然保護区でのウォーキングに関して、徒然なるまでに語らせて頂く予定です。(吉村)

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