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2017年3月

2017年3月31日 (金)

知られざる美食大国ハンガリーの味を、日本で。

突然ですが、ハンガリー料理ってどんなものでしょうか?
世界各国の料理を食べている方でもハンガリー料理とはどんなものなのか、ぱっと浮かぶ方は中々いないのではないでしょうか?
パプリカドットフ店内
ヨーロッパのほぼ中央に位置し、国土としては日本の4分の1ほどの大きさのハンガリーは、実は知られざる美食大国です。
高級食材の代表として知られるフォアグラはフランスに次ぐ生産量を誇り、
2004年に国宝に認定され、世界でも珍しい”食べられる国宝”として世界の料理界が注目しているマンガリッツァ豚や世界三大貴腐ワインの一つトカイワインもハンガリーのものです。
しかし、ハンガリー料理を語る上で、欠かせない食材がパプリカ。
オスマン・トルコ支配時代に伝来されたパプリカは、ハンガリーの土壌が栽培に適していたため国中に広まり、ハンガリーのパプリカの種類は豊富で100種類以上もあります。
パプリカと言えば「辛い」というイメージがある方も多いかと思いますが、
涼しい気候で育ったハンガリー産パプリカは糖分を多く含んでおり、他国で栽培されたパプリカに比べて甘みが強いのが特徴です。

日本人の口にも合うハンガリー料理

ハンガリーではパプリカを使わない料理はないというほど様々な料理に使われており、国民食グヤーシュだけでなく、中にはパプリカの甘みを生かしたデザートもあります。
このハンガリー料理が食べられる専門店は日本に数店しかありませんが、
今回はその中の1つ、パプリカドットフ(Paprika.hu)さんを訪れました。
店に一歩足を踏み入れると、ハンガリー人のオーナー手作りの内装が目に入り、
店内は、日本でも人気になっている色鮮やかで可愛らしい「カロチャ刺繍」をあしらったテーブルクロスが敷かれ、ハンガリー人のオーナー手作りの内装もまさにハンガリーの家庭そのもの。
この店を訪れたハンガリー人も、懐かしさのあまり思わず泣いてしまうそうです。
また、ハンガリーがより身近になるよう、店内で使えるハンガリー語も紹介されていますので、訪れた際にハンガリー語を使って会話してみるのも楽しそうですね。
お食事は、ハンガリーの国民食パプリカシチューのグヤーシュや、チキンのパプリカソース煮込みなど、素朴ながらも素材の味を生かした丁寧な料理に舌鼓。
とても、Finom(フィノム、美味しい)でした!
 
お店は、東京メトロ南北線、白金高輪駅から徒歩5分の場所にあります。
ハンガリー料理ってどんなもの?という方、ぜひ足を運んでください。(三浦)

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2017年3月30日 (木)

餃子之路、吉祥寺にて ~ヒンカリ~

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何故か今日から餃子の話、「餃子之路」です。勘のいい方は「は、はーん、」とお気づきかもしれませんが内緒です。

昨日3月29日は吉祥寺にて 「コーカサス★ナイトinカフェロシア」 を開催しました。
大人気のイベントで、満員御礼でした。
今回はコーカサス★ナイトなのでジョージア料理(グルジア料理)を賞味。

旧ソ連で「御馳走」と言えばジョージア料理(グルジア料理)です。スターリンがジョージア出身だから、単においしいからと理由は諸説ありますが、変化に富んだ素材と調理法が、豊かな食卓を彩るということで、ジョージアワインとともにジョージア料理が、「御馳走」として根付いたと思います。

ヒンカリはジョージア料理の中でも代表的な一品。肉饅や小龍包に見かけが似ているため、「まんじゅう」かと思いきや、水餃子の一種です。

ドゥシェティ、ムツヘタ、パサナウリのヒンカリが有名らしく、およそジョージア軍用道路沿いの街々です。さながらジョージア餃子街道といったところでしょうか。

食べ方は、先のすぼんだところを持ち、そこからかぶりつき肉汁をちゅうちゅう吸う、ちょっとお行儀の悪い食べ方が本場流。胡椒をちょっとかけるとよりおいしく頂けます。

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コーカサスのツアーの魅力はこちらから

世界の餃子はこちら

カフェロシアはこちら


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2017年3月24日 (金)

【お勧め映画情報】3/25(土)公開「未来よ こんにちは」

ローヌ・アルプ地方と言えば、アルプスの山々が近く風光明媚な街や村が点在することもあり、夏や冬のバカンスの滞在先として、フランス人にも人気のある地方。
そんなローヌ・アルプ地方のフレンチアルプスを舞台にした映画「未来よ こんにちは」が公開されます。

「未来よ こんにちは」(C)2016 CG Cinema/Art France Cinema/DetailFiln/Rhone-Alpes Chinema

主人公はパリの高校で哲学の教師の夫と充実の日々を送っています。
しかし突然、夫から離婚を告げられ、母親は他界、仕事もうまくいかず、次々に想定外の出来事が起こりますがナタリーはうろたえずしなやかに「孤独」や「時間」に対応していく姿が描かれています。
フランス、アヌシー
映画の舞台となるパリをはじめフランスのブルターニュ地方やローヌ・アルプ地方の美しい自然の映像も見どころです。
ベルリン国際映画祭銀熊(監督)賞も受賞した作品です。
美しい映像と音楽とともにひと時を過ごしてみませんか?(伊藤)

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2017年3月21日 (火)

『忘れられた音楽ー禁じられた作曲家たち』

皆様、こちらの作曲家をご存じでしょうか。
マリウス・フロトホイス、ヘルベルト・ツィッパー、ベラ・バルトーク、ミェチスワフ・ヴァインベルク、ハンス・ガル・・・
いずれも19世紀後半から20世紀にかけての作曲家です。
耳馴染みのない名前ばかりではないでしょうか。強いて言えば、この中ではバルトークが有名でしょうか。
これらの作曲家たちは、『忘れられた音楽ー禁じられた作曲家たち』と題して、花咲く上野の森を舞台に行われる音楽祭ー『東京・春・音楽祭』の4日目のプログラムで取り上げられました。
ナチスによって職を失ったり、祖国を追われた作曲家たちです。
マリウス・フロトホイスは、オランダ生まれで1942年、アムステルダムのコンセルトヘボウ楽団の芸術監督のアシスタントとなりました。しかし、ナチスドイツの占領下にてドイツへの服従を拒否したためにその座を解雇されました。
ウィーン生まれのヘルベルト・ツィッパーはユダヤ系だったため、ダッハウ強制収容所に連行されました。そこで『ダッハウの歌』を作曲したそうです。幸いにも収容所から出ることができ、アジアへ。マニラ交響楽団の指揮者となり、戦後はアメリカへ渡りました。今回演奏された『弦楽四重奏のための幻想曲(経験)』は、1912年から、1994年までの、変わりゆく世界情勢に影響されるツィッパー自身の人生や故郷ウィーンへの想いがメロディーになって表れているようでした。演奏中に年代がスライドに表示されたので、それと重ねながら、歴史を辿りながら聴く珍しいスタイル。軍靴の音が聞こえてくる1938年では、バイオリン、ビオラ、チェロの旋律に息が詰まりそうな激しさを感じました。
民俗音楽研究家だったバルトークの『ハンガリー農民組曲』は、柔らかく優しいフルートの音色にうっとり。奏者はウィーン在住のウルリケ・アントンさんです。ナチスによって迫害された作曲家の作品を取り上げる代表的な演奏家だそうです。フルートは口と指だけで演奏するのではないのですね、全身使っての演奏。息が音のすべてですから、身体が楽器と言えるのかもしれません。すばらしかったです。
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このようなこだわりのプログラムで毎年私たちを音楽の世界へ誘ってくれるのは、「東京・春・音楽祭」です。
歴史や絵画と絡めたプログラムもあり、4/16までほぼ毎日開催されます。
例えば、今後はこんなプログラムがあります。

●3/23 国立科学博物館×東京・春・音楽祭
〈ナイトミュージアム〉コンサート ~展示空間で楽しむ多彩な音楽とトーク
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4239.html

●3/29 語りと音楽――永井荷風
~明治39年、荷風、ニューヨークにてワグネルを聴く
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4033.html

今年はシューベルト生誕220年ということで、音楽祭ではシューベルトの曲が多数取り上げられています。普段はあまり上演されないシューベルトの《ミサ曲》が必聴です!
●4/9 東京春祭 合唱の芸術シリーズ vol.4
シューベルト 《ミサ曲》
~夭折の作曲家による、最後のミサ曲
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4019.html

春祭締めくくりはこちら。
●4/16 スペシャル・ガラ・コンサート
~東京春祭2017 グランド・フィナーレを飾るオペラの名曲たち
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4024.html

ちょっと敷居が高いクラシック・コンサートに二の足を踏んでいる方、
こちらの音楽祭はかなり良心的な価格で提供されています!
初めてのクラシックにも、マニアックな演目はリピーターさんにもお勧めです。
春の上野で音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。(河合)

東京・春・音楽祭公式HP
http://www.tokyo-harusai.com/

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2017年3月16日 (木)

極東ロシア視察団旅日記(9)ウオッカ編その4

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11月1日から5日まで日本旅行業協会会長、国土交通省、観光庁、旅行業界の皆様方と「極東ロシア視察団」へ参加しました。

しばらくお休み大変失礼いたしました。実は中国にいっておりました。よって、次回から急遽中国のお話です。
今日は「ウォッカ」のお話の続き。本来シベリア鉄道のお話の予定だったのですが急遽脱線。いきなりウオッカの話になり、そして、それが続いています。
「極東ロシア視察団旅日記(8)ウオッカ編その3」

さて、世界的ブランドのスミノフですが、日本へは長らく米国産がきていました。が最近は?実は韓国産です。スミノフの工場が韓国の利川(りせん・イチョン)にあります。京畿道の利川、このブログの読者なら陶磁器とお米が有名だということはご存じですね。かの「眞露」の工場もあります。
水がいいので美味しいお米が出来、そして美味しいお酒も出来ます。ちなみにスミノフは白樺の炭で濾過しますが、眞露は竹炭で濾過します。

さて、最後に。
アメリカのバドワイザーの故郷はチェコの南ボヘミア州のチェスケー・ブジェヨヴィツェ。チェコでもブドヴァイゼルがあるのはご存じの通り。「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」ですね。
同様のことがロシアでも起こりました。末裔の方がブランドを復活。ロシア語表記で「Смирновъ」=スミルノヴィと称して販売しました。勿論、商標権の都合でロシア以外は販売していません。希少なウォッカです。

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シベリアのツアーの魅力はこちらから

前回のお話はこちら↓
極東ロシア視察団旅日記(1)「はちみつとキムチ」はちみつ編
極東ロシア視察団旅日記(2)「はちみつとキムチ」キムチ編
極東ロシア視察団旅日記(3)「武士道」
極東ロシア視察団旅日記(4)「アムール川」
極東ロシア視察団旅日記(5)鉄道編「食堂車」
極東ロシア視察団旅日記(6)ウオッカ編その1
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

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2017年3月 3日 (金)

極東ロシア視察団旅日記(8)ウオッカ編その3

スミノフ・サマーパンチ(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

11月1日から5日まで日本旅行業協会会長、国土交通省、観光庁、旅行業界の皆様方と「極東ロシア視察団」へ参加しました。

今日は前回に続き「ウォッカ」のお話の続き。本来シベリア鉄道のお話の予定だったのですが急遽脱線。いきなりウオッカの話になり、そして、それが続いています。
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

前回は日本でも有名なスミノフのお話でした。今日はその続きです。
スミノフの製造権と販売権が、1939年にワイルドターキーの製造元ヒューブラインに移ったところですした。
1940年に歴史的な出来事がおこります。1946年、バーテンダーのジャック・モーガン氏がハリウッドのサンセット大通りに面した“コックンプル”というレストランで、ジンジャービアとウォッカでカクテルを作りました。これが、モスコーミュール「モスクワの驢馬」の原型です。この時使ったウォッカは勿論スミノフです。なので、モスコミュールはスミノフで作るべし、という説もあります。

スミノフはその後、1982年R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー、1987年イギリスのグランド・メトロポリタン社へと買収さら、そして1997年グランド・メトロポリタン社はギネス社と合併しディアジオ社となりました。
ディアジオ社は現在、ビールのギネス、スコッチのジョニーウォーカー、J&B、バーボンのIWハーパー、ジンのタンカレー、アイリッシュクリームのベイリーズなど錚々たるブランドを有する。変わったところではトルコのイエニ・ラク YENI RAKI ベトナムのネップモイNếp Mớiなども所有している。(一部説明ではテキーラのホセ・クエルボを保有とのことだが、間違い。買収に失敗し実際持っているのはドン・フリオ)
スミノフは世界的なブランドの一翼を担うことになります。

なかなか鉄道の話には至らない。

スミノフ新商品発売(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

シベリアのツアーの魅力はこちらから

前回のお話はこちら↓
極東ロシア視察団旅日記(1)「はちみつとキムチ」はちみつ編
極東ロシア視察団旅日記(2)「はちみつとキムチ」キムチ編
極東ロシア視察団旅日記(3)「武士道」
極東ロシア視察団旅日記(4)「アムール川」
極東ロシア視察団旅日記(5)鉄道編「食堂車」
極東ロシア視察団旅日記(6)ウオッカ編その1
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

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