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2017年3月

2017年3月21日 (火)

『忘れられた音楽ー禁じられた作曲家たち』

皆様、こちらの作曲家をご存じでしょうか。
マリウス・フロトホイス、ヘルベルト・ツィッパー、ベラ・バルトーク、ミェチスワフ・ヴァインベルク、ハンス・ガル・・・
いずれも19世紀後半から20世紀にかけての作曲家です。
耳馴染みのない名前ばかりではないでしょうか。強いて言えば、この中ではバルトークが有名でしょうか。
これらの作曲家たちは、『忘れられた音楽ー禁じられた作曲家たち』と題して、花咲く上野の森を舞台に行われる音楽祭ー『東京・春・音楽祭』の4日目のプログラムで取り上げられました。
ナチスによって職を失ったり、祖国を追われた作曲家たちです。
マリウス・フロトホイスは、オランダ生まれで1942年、アムステルダムのコンセルトヘボウ楽団の芸術監督のアシスタントとなりました。しかし、ナチスドイツの占領下にてドイツへの服従を拒否したためにその座を解雇されました。
ウィーン生まれのヘルベルト・ツィッパーはユダヤ系だったため、ダッハウ強制収容所に連行されました。そこで『ダッハウの歌』を作曲したそうです。幸いにも収容所から出ることができ、アジアへ。マニラ交響楽団の指揮者となり、戦後はアメリカへ渡りました。今回演奏された『弦楽四重奏のための幻想曲(経験)』は、1912年から、1994年までの、変わりゆく世界情勢に影響されるツィッパー自身の人生や故郷ウィーンへの想いがメロディーになって表れているようでした。演奏中に年代がスライドに表示されたので、それと重ねながら、歴史を辿りながら聴く珍しいスタイル。軍靴の音が聞こえてくる1938年では、バイオリン、ビオラ、チェロの旋律に息が詰まりそうな激しさを感じました。
民俗音楽研究家だったバルトークの『ハンガリー農民組曲』は、柔らかく優しいフルートの音色にうっとり。奏者はウィーン在住のウルリケ・アントンさんです。ナチスによって迫害された作曲家の作品を取り上げる代表的な演奏家だそうです。フルートは口と指だけで演奏するのではないのですね、全身使っての演奏。息が音のすべてですから、身体が楽器と言えるのかもしれません。すばらしかったです。
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このようなこだわりのプログラムで毎年私たちを音楽の世界へ誘ってくれるのは、「東京・春・音楽祭」です。
歴史や絵画と絡めたプログラムもあり、4/16までほぼ毎日開催されます。
例えば、今後はこんなプログラムがあります。

●3/23 国立科学博物館×東京・春・音楽祭
〈ナイトミュージアム〉コンサート ~展示空間で楽しむ多彩な音楽とトーク
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4239.html

●3/29 語りと音楽――永井荷風
~明治39年、荷風、ニューヨークにてワグネルを聴く
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4033.html

今年はシューベルト生誕220年ということで、音楽祭ではシューベルトの曲が多数取り上げられています。普段はあまり上演されないシューベルトの《ミサ曲》が必聴です!
●4/9 東京春祭 合唱の芸術シリーズ vol.4
シューベルト 《ミサ曲》
~夭折の作曲家による、最後のミサ曲
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4019.html

春祭締めくくりはこちら。
●4/16 スペシャル・ガラ・コンサート
~東京春祭2017 グランド・フィナーレを飾るオペラの名曲たち
http://www.tokyo-harusai.com/program/page_4024.html

ちょっと敷居が高いクラシック・コンサートに二の足を踏んでいる方、
こちらの音楽祭はかなり良心的な価格で提供されています!
初めてのクラシックにも、マニアックな演目はリピーターさんにもお勧めです。
春の上野で音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか。(河合)

東京・春・音楽祭公式HP
http://www.tokyo-harusai.com/

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2017年3月16日 (木)

極東ロシア視察団旅日記(9)ウオッカ編その4

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11月1日から5日まで日本旅行業協会会長、国土交通省、観光庁、旅行業界の皆様方と「極東ロシア視察団」へ参加しました。

しばらくお休み大変失礼いたしました。実は中国にいっておりました。よって、次回から急遽中国のお話です。
今日は「ウォッカ」のお話の続き。本来シベリア鉄道のお話の予定だったのですが急遽脱線。いきなりウオッカの話になり、そして、それが続いています。
「極東ロシア視察団旅日記(8)ウオッカ編その3」

さて、世界的ブランドのスミノフですが、日本へは長らく米国産がきていました。が最近は?実は韓国産です。スミノフの工場が韓国の利川(りせん・イチョン)にあります。京畿道の利川、このブログの読者なら陶磁器とお米が有名だということはご存じですね。かの「眞露」の工場もあります。
水がいいので美味しいお米が出来、そして美味しいお酒も出来ます。ちなみにスミノフは白樺の炭で濾過しますが、眞露は竹炭で濾過します。

さて、最後に。
アメリカのバドワイザーの故郷はチェコの南ボヘミア州のチェスケー・ブジェヨヴィツェ。チェコでもブドヴァイゼルがあるのはご存じの通り。「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」ですね。
同様のことがロシアでも起こりました。末裔の方がブランドを復活。ロシア語表記で「Смирновъ」=スミルノヴィと称して販売しました。勿論、商標権の都合でロシア以外は販売していません。希少なウォッカです。

次回は急遽飛び入りで中国のお話です。

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シベリアのツアーの魅力はこちらから

前回のお話はこちら↓
極東ロシア視察団旅日記(1)「はちみつとキムチ」はちみつ編
極東ロシア視察団旅日記(2)「はちみつとキムチ」キムチ編
極東ロシア視察団旅日記(3)「武士道」
極東ロシア視察団旅日記(4)「アムール川」
極東ロシア視察団旅日記(5)鉄道編「食堂車」
極東ロシア視察団旅日記(6)ウオッカ編その1
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

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2017年3月 3日 (金)

極東ロシア視察団旅日記(8)ウオッカ編その3

スミノフ・サマーパンチ(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

11月1日から5日まで日本旅行業協会会長、国土交通省、観光庁、旅行業界の皆様方と「極東ロシア視察団」へ参加しました。

今日は前回に続き「ウォッカ」のお話の続き。本来シベリア鉄道のお話の予定だったのですが急遽脱線。いきなりウオッカの話になり、そして、それが続いています。
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

前回は日本でも有名なスミノフのお話でした。今日はその続きです。
スミノフの製造権と販売権が、1939年にワイルドターキーの製造元ヒューブラインに移ったところですした。
1940年に歴史的な出来事がおこります。1946年、バーテンダーのジャック・モーガン氏がハリウッドのサンセット大通りに面した“コックンプル”というレストランで、ジンジャービアとウォッカでカクテルを作りました。これが、モスコーミュール「モスクワの驢馬」の原型です。この時使ったウォッカは勿論スミノフです。なので、モスコミュールはスミノフで作るべし、という説もあります。

スミノフはその後、1982年R.J.レイノルズ・タバコ・カンパニー、1987年イギリスのグランド・メトロポリタン社へと買収さら、そして1997年グランド・メトロポリタン社はギネス社と合併しディアジオ社となりました。
ディアジオ社は現在、ビールのギネス、スコッチのジョニーウォーカー、J&B、バーボンのIWハーパー、ジンのタンカレー、アイリッシュクリームのベイリーズなど錚々たるブランドを有する。変わったところではトルコのイエニ・ラク YENI RAKI ベトナムのネップモイNếp Mớiなども所有している。(一部説明ではテキーラのホセ・クエルボを保有とのことだが、間違い。買収に失敗し実際持っているのはドン・フリオ)
スミノフは世界的なブランドの一翼を担うことになります。

なかなか鉄道の話には至らない。

スミノフ新商品発売(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

(写真提供Diageo Korea Co. Ltd)

シベリアのツアーの魅力はこちらから

前回のお話はこちら↓
極東ロシア視察団旅日記(1)「はちみつとキムチ」はちみつ編
極東ロシア視察団旅日記(2)「はちみつとキムチ」キムチ編
極東ロシア視察団旅日記(3)「武士道」
極東ロシア視察団旅日記(4)「アムール川」
極東ロシア視察団旅日記(5)鉄道編「食堂車」
極東ロシア視察団旅日記(6)ウオッカ編その1
極東ロシア視察団旅日記(7)ウオッカ編その2

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