北欧の魅力はなんといっても豊かな大自然。
特にノルウェーの南北に長い海岸線は、氷河が削り取ってできた壮大なフィヨルド地形で形成されています。
ユーラシア旅行社のツアーでは、この美しい景色をバスの車窓から眺めることはもちろん、フィヨルドクルーズや景勝列車、展望スポットなど様々な角度から思い思いに楽しむことが出来ます。
しかし、私の一番お勧めはハイキング!美しく、雄大な自然を自分の肌で体感すると、感動もひとしおです
ノルウェーにはプレーケストーレンなどいくつものハイキングコースが存在しますが、
今回は、その中でも「トロルの舌」のハイキングに挑戦する機会に恵まれました。
現地では「トロルトゥンガ」と呼ばれているこの景勝地は最近は様々な絶景特集でも登場して為、既にご存知の方も多いのではないでしょうか。
トロルの舌はノルウェーで信じられている妖精「トロル」に由来し、断崖絶壁に迫り出した岩がまるで舌を出しているように見えるためにつけられました。
数年前までは年間で約1000人ほどしか訪れなかったそうですが、SNS等で次第に知れ渡り、現在では年間3万人程の観光客がトロルの舌に向かってハイキングするそうです。
ハイキング前日まで、この天気予報は雨でしたが、当日は見事に予報を覆し晴天が広がりました。
トロルトゥンガにもっとも近い都市オッダからバスでハイキングの出発地点へ向かい、念入りに準備体操をし、いざ標高約1250mにあるトロルの舌へ出発!
高低差700m、往復22kmの道のりが始まります。
トロルの舌トレッキングは最初の1キロが一番の難関です。
傾斜が厳しく、粘土質の土が続く中、岩のゴロゴロした場所や木道、時には手を付いたりロープに捕まるほどの急な坂道を登って行きます。
このコースでは両手が空くようなリュックサックや足首をしっかりと固定するトレッキングシューズ、ストックが必須です。
1キロ地点を過ぎると視界が開け、傾斜もゆるやかなになり、雪解け水の清流を見ながら白樺が立ち並ぶハイキングコースをのんびりと歩きます。
ハイキング中、1つの目標となるのが1キロ毎に立っている標識。
ゴールの11キロに向けて数字が大きくなると、長い道のりも「あとちょっと頑張ろう」と心の中に秘めながら歩けます。
青く透きとおった水と氷河が削り取って出来たとは思えないまるで芸術のようなフィヨルドが見えてくると目指す断崖はもうすぐです。
そして、11キロという看板が立っていた場所のすぐ側を覗くと、テレビや写真で見たあの風景が広がっており、ついにゴール!
ここまで苦労して自分の足で登ってきた人だけが見れる、息を呑む絶景に大感激!
片道6時間の道のりを歩いた自分を褒めたくなります。
思い思いに写真を撮ったあと、いよいよ「トロルの舌」の上へ。
断崖から突き出た岩の上に乗ると岩ごと落ちてしまうのではという不安が頭を過ぎりますが、地質学的に岩は絶対に落ちないそう。
その言葉を信じて高所恐怖症の私は足がすくんでしまいますがら恐る恐る前に足を踏み出すと、このトロルの舌とフィヨルドの青い水面、雪を乗せた山並み。ノルウェーの自然が創り出した大自然の美しさは、ため息がこぼれるほどでした。
もちろん、帰りは同じ登山道を引き返して歩きます。
往復11時間のトロルの舌までのハイキングは、決して気軽なものとは言えません。けれど、トロルの舌から見る絶景は、それだけの道のりを歩む価値は十分にあるものでした(三浦)
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