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2009年7月 2日 (木)

ヴァレッタ(マルタ)

Valetta シチリア島の南、どこまでも碧い地中海にポッカリと浮かぶ小さな島々。マルタ島、コミノ島、ゴゾ島。ほんの豆粒ほどの大きさしかないこれらの島ですが、3つ合わせて「マルタ共和国」というれっきとした国です。沢山の魅力が詰まったマルタですが、その中でもこの国を語る際に欠かせないのが聖ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)の存在です。今回は、この聖ヨハネ騎士団の足跡が色濃く残る、首都ヴァレッタの魅力についてご紹介したいと思います。

聖ヨハネ騎士団は、流浪の果てに与えられたこの小さな島を16世紀に新たな根拠地としました。

Grand_harbour そしてここで、宿敵オスマントルコとの戦い「大包囲戦(グレート・シージ)」に打ち勝つのです。この戦いを勝ち取った騎士団長、ラ・ヴァレットはオスマンの復讐に備え、新しい町の建設に着手しました。そしてこの町が、後に彼の名をとって付けられたヴァレッタの町となるのです。

Valetta_street ヴァレッタは自然の要塞のような地形を巧に利用して造られており、更に海、陸からの攻撃に備えた堡塁、城壁、哨所が築かれています。そして周囲をぐるりと城壁が取り囲み、町自体がまるで巨大な城砦のような姿をしています。そして、注目すべきは徹底したその機能美でしょう。極めて計画的に造られた碁盤目状の通りは、防御目的から必要以上に幅広くはありません。また、地下には雨水を蓄える貯水構造、排水路が設けられ、海に向かって下り坂になる街路は海風を誘導し涼を得る仕組みとなっています。町をそぞろ歩いていると、騎士団によって造られたこういった機能的美しさに感心します。また、建物は全てマルタストーンと呼ばれる一種の石灰岩で出来ており、蜂蜜色で統一された町並みは今でこそ歴史の重みによりくすんできてはいるものの、当時はさぞ美しかっただろうと、想像を掻き立てます。

Malta_bus 町の入り口に立ちはだかるシティーゲート付近はマルタ各地行きのバスが停まるターミナルとなっており、あの「となりのトトロ」に出てくるネコバスのモデルともなった黄色のクラシックバスが沢山身体を休めています。シティーゲートから真っ直ぐ伸びているメイン通りがリパブリックストリート。通り沿いには金銀細工、レースなど様々なお店が並び、騎士団縁の建物も各所に並んでいます。かつて騎士団長が公邸としていた館は現在国会が置かれ、内部には実際に使われていた甲冑がずらりと並び騎士団の足音が今にも聞こえてきそうな雰囲気です。また、シティーゲート近くのアッパーパラッカガーデンからは、あの大包囲戦が繰り広げられたグランドハーバーと、当初騎士団が居城としていたスリーシティーズを望むことができます。

今から約450年前、4万人のオスマントルコ軍と戦った僅か900人の勇敢な騎士団員たち。彼らの勝利に思いを馳せながら歩くヴァレッタの町並みは、言葉では語りつくせない歴史とロマンに溢れています。ぜひ、ご自身の足で歩き目で見て、その魅力を感じてみて下さい。(川人)

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