テッサロニキ(ギリシャ)
海にも面し、東方への窓口でもあったテッサロニキは、アレクサンドロスの東方進出の起点として非常に重要な町でした。古代地中海においてはヨーロッパは田舎、オリエントは先進地域でありましたので、必然的に古代ローマ時代に入ってからも東への窓口であるテッサロニキの重要性は変わりませんでした。(参考記事「古代エグナティア街道」)
現在のテッサロニキの町は経済の中心でもあるので幾分近代化されてもいますが、アテネやペロポネソス半島のポリス(都市国家)とはまた違った形で歴史を感じさせてくれます。
テッサロニキを訪れたらまず目指したいのが、海です。ホワイトタワーと呼ばれる城塞跡は臨海公園になっており、市民の憩いの場なのですが、そのほぼ中央部に北ギリシャを代表する英雄アレクサンドロスの騎馬像が立っています。
テッサロニキには、古代ローマ時代のガレリウス帝の凱旋門のような遺物もありますが、街自体が「初期キリスト教とビザンティン様式の建造物群」という世界遺産に指定されているように、中世のみどころも多く残っています。その代表例が市のほぼ真ん中に位置し、市民の信仰の拠り所でもある聖ディミトリオス教会です。カトリックともまた違う正教会建築を味わうことができます。
内部の撮影ができないので写真では紹介できませんが、古代マケドニアの出土物が豊富に展示されている考古学博物館もみどころです。また、町中にアレクサンドロスの師でもあったアリストテレスの像がぽつんとあったりして、改めてこの町の地域の歴史の深さを思い知らされます。(福永)
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