バガン遺跡特集⑧ ~ 「シュロ」の木で生きる一家族 ~
ミンガラバー!今日はバガン遺跡特集の最後の日になりました。今回は、バガンの近くの村に住む、「シュロ」の木から取れる様々な自然の物産を売って、生活している一家族のことをご紹介します。
「シュロ」の木をご存知でしょうか。東南アジアの熱帯地方によく見かけるシュロは、やしの一種で、暑さに強く、100年以上の寿命がある言われています。ミャンマーにも、中部(バガンあたり)にたくさんあります。バガンの近くに住む人たちは寺院が建てられた昔から現代に至るまでシュロを利用して生活して来ました。
私は、お客様をポッパ山にご案内する度、お客様にバガンターの生の生活と素顔を見て ほしく、途中の道沿いにあるシュロの家族のところによく立ち寄りました。その家族はシュロの葉っぱや竹などで店を造り、シュロの木から取れるものを売って生活しています(勿論、村の中にも彼らの家がありますが、商売の為にここに住んでいます)。
彼らは毎朝早くシュロの木に登り(その辺に住んでいる男性は誰でも登れます)、枝のようなものから出る樹液を取ります。その液体は日差しが強くならないうちに取ると、甘いジュースのような味ですが、日差しが段々強くなってくるにつれ、 甘酸っぱくなり、夕方になると苦くてお酒のような味になります。それを飲むと酔っ払うので、現地ではシュロの酒と呼びます。現地の人たちの日々の楽しみのため欠かせないもので、人気が高いです。又、売れ残りのシュロの酒を発酵させて地酒を作ります。それはアルコール度数が40度近くあります。疲れた毎日の夕方にシュロのお酒を飲むのが現地の人たちの一日の楽しみです(仕事帰りにどこかに寄って帰る日本のサラリーマンの人たちと同じかもしれません)。ミャンマー人の多くは、お酒を飲むとすぐに酔っ払い、簡単に喧嘩するので、私が子供の頃はお酒を飲む人は悪い人だと思っていました。
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