バガン遺跡特集⑥ ~隠れたハイライト「ポッパ山」~
ミンガラバー!ベストシーズンを迎えたヨーロッパ方面の旅行は、アイスランドの火山噴火で、少しとどまったようでしたが、今は落ち着いていて、弊社のお客様の多くも旅行に出かけていらっしゃいます。
火山といえば、ミャンマーにもバガンの南東50kmに休火山「ポッパ」があります。高さは約1500mで、25万年前に一度噴火したことがあり、当時の噴火口が今も残っています。噴火した時の溶岩で、すぐ近くに本山の半分ぐらいの高さ(約700m)の、溶岩で出来た山が生まれました。これがバガン観光の隠れたハイライトでもある「ポッパ・タウン・カラッ」です。周囲は乾燥地帯ですが、この地域だけは一年中緑豊かな木々で覆われ、珍しい漢方薬や花、果物などの様々な種類があり、ヨーロッパの植生研究者たちにも人気があります。
溶岩の山「ポッパ・タウン・カラッ」はミャンマーの土着の宗教である「ナッ=精霊」信仰の聖 地です。ミャンマーは仏教徒の国でありながらも、ナッ信仰を続けている家庭が多いです。誰の家にも一番高い位置に仏壇が作られ、その一段下に家の守護神のナッが祀られています(私の実家も)。毎日、ご飯とお水とお花が供えられ、私たちと一緒に生きている仲間の精霊の神様なのです。ナッの多くは、かつての地域の英雄やパワーがあった人たちです。彼らは自然死ではなく、何かのことで当時の王様に処刑されました。現世に執着しすぎ、未練を持ったまま亡くなったので、来世に行けず、精霊のままで今まで生きています。彼らは精霊の中でもレベルが高く、皆から信仰されているので、来世に行かずに精霊のナッのままで現在までいるという説もあります。彼らは約1世紀から16世紀の間、実際に生きていたスパーパワーを持った人たちです。男、女、子を含めて全部で37の神がいます。その37種類のナッの全てが、ここ「ポッパ・タウン・カラッ」に集めて祀られ、全国のナッの本拠地、聖地になっています。
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