インレー湖~ 特集② 片足で漕ぐボート
ミンガラバー!昨日は「七夕の日」でした。弊社の最寄駅「永田町」駅内には七夕の飾りがありました。行き来する女性の中で飾っていた人もいましたね。
さて、今回はインダー族のとてもユニークなボートの漕ぎ方をご紹介します。
インレー湖を訪れる観光客はエンジン付きのボートで見学しますが、インダー族はエンジンなしの、木製のボートで湖上を行き来しています。ボートがないと、どこにも行けませんので、いくら貧乏な家でも、一艘のボートが必ずあります。お金持ちの家には、一人一艘のボートがあるのが、当たり前のようです。学校、市場、仕事、遊びなど、何をする時も、何処へ行くにも、インダー族にとって、ボートは不可欠です。つまり、ボートは彼らの足でもあります。殆どの家はエンジン付きのボートを持っていません(インレー湖の野菜などを隣の町まで運んで商売する人は例外ですが)。水漏れなどで壊れたりもしますが、自分達で修理して使い続ける人が多いです。自分でできない場合でも近所の人たちに助けてもらえます。一度買ったボートは5年も10年も、それ以上も使えます。
ボートの漕ぎ方についてですが、男性は誰でも片足でボートを漕ぎます。片足(だいたい左足)でボートの端に立ち、軽く手を揃えた櫂をもう一方の足で上手に操って、ボートを進めて行きます。インレー湖は雨季のスコールなどで年に一度は大雨になりますが、今ま でボートが転覆した事故は殆どありません。細長くて平たいボートなので、転覆しても、す ぐに元に戻せるようになっています。ボートの長さは2メートルぐらいで、深さは30センチぐらいです。女性は普段のように座りながら両手で漕ぎます(ロンジーを着ているけど、片足で漕ぐ女性もいます)。
子供たちの遊び場所は、湖とボートしかありませんので、小学生(6歳)ぐらいになると、誰でもボートを漕げるようになり、又泳げるようにもなります。でも、10歳ぐらいにならないと大人のように片足では漕げません。特に教わったりしませんが、自然にできるようになります。
インダー族のボートの漕ぎ方は、ミャンマーでも、たった一つのユニークな特技です。ビルマ人である私でもインダー族のことをいつも誇りに思っています。インダー族は元々ミャンマーの南の海岸に住むダーウェ族が祖先でした。ところは、ダーウェ族はこのようなボートの漕ぎ方はしません。でも、インダー族はインレー湖に連れて来られてから、生きていくために独自で「浮島栽培」を作り出し、敵対する人や襲ってくる人たちがいるかも知れないということを考え、もっと遠くまで見えるように立ったままで、片足でボートを漕ぐようになったのです。
インダー族はヤンゴンやマンダレーのように物質的に恵まれていませんが、毎日、素朴な自然の中でお互いに助け合って幸せに生活しています。又、普通のビルマ族と違う特技で、世界中の観光客にインレー湖、インダー族の魅力を見せながら暮らしています。
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