インレー湖特集⑧~ボートレースで祭りが最高潮に!
ミンガラバー!小雨で暑さが和らぐ一日ですね。さて、今日は先日の筏祭りの続きをご紹介します。 まず、本尊が乗る「カラウェイ」のことですが、「カラウェイ」は伝説上の鳥で、おしどりの一種だと言われています。尊い鳥なので、ビルマ王朝時代は王様がお出かけする時の船の形として使われました。貴族以外の一般の人々は「カラウェイ」の形をどのような場合にも使ってはいけませんという決まりもあったようです。15世紀ぐらいから筏を「カラウェイ」の形
にして、祭りを行ってきたと言われています。
「カラウェイ」にはエンジンが付いているわけではなく、まるで筏のようです。それらを30~50人ぐらいのインダーがボート(普段より細長い、レース用)を漕ぎ、引っ張って移動させます。いくつかのボートも「カラウェイ」と一緒に湖を周遊します。
祭りの間、本尊が宿泊する村の人たちは、当日の朝早く、前日宿泊した村まで迎えに行き、一緒に村にご案内します。また、その村には近所の村の人たちもたくさん来られますので、とても賑わいます。村が人々で賑わうのは年に一度この祭りだけです。祭りの間、殆どのインダー族は仕事を休み、祭りのために全力で挑みます。
本尊が水上パゴダを出発して、戻られるまでの間に、2回の村対抗のボートレースが盛 大に開催されます。皆で協力して勝利することと、片足で漕ぐインダー族の独自の技術が衰えないようにということがボートレースの目的です。また、ボートレースはインダー族にとって、たった一つのスポーツ大会です。自らの特技を使い、皆で力を合わせて戦うレースです。インレー湖には大きな村が14ぐらいあり、1つの村が1チームを作ります。それぞれの村のインダー(30~50人ぐらい)が一緒に力を合わせて、勝
利できるように挑みます。
1回目のボートレースは、湖畔の最も大きな町であり、インレー湖の入口にもなっている「ニャウンシュエ町」の1泊目(今年は10月15日)の午前に開催し、2回目は水上パゴダに戻られる日(10月26日)に開催します。ボートレースは男性のレースだけでなく、女性のレースもあります。しかし、1人参加のボートレースはありません。
レース用の細長いボートの中央には竹棒が用意されています。チームメンバーは、竹棒の両方に交互に立ち並びます。メンバーは竹棒を片手でつかみ、体を支えながら、足と手で漕ぎます。竹棒はスピードを早くするためと、誰かの足場が崩れても、ボートのスピードを落とさないために役に立ちます。参加者たちが元気よく力を出せるように、シャン民族の伝統的な踊りや歌などで応援する人もいます。参加するインダーたちと、応援する人たちの興奮で湖畔は賑わいます。
例年、ミャンマーの観光シーズンはインレー湖の筏祭りからスタートです。ヨーロッパ人を中心に世界中の観光客が多く訪れ、インダーのボートレースを応援します。5月頃にも日本テレビの番組「イッテQ」にて紹介されていました。
王様の命令でインレー湖で住むようになった「インダー族」。お互い助け合いながら、作り出した独自の慣習や文化が今では外国人の観光客の注目を集めています。湖最大の水上パゴダは彼らの信仰の象徴でもあり、そのパゴダの祭りはインダー族にとって最も篤い信仰心の表れ、最もお互い力を寄せ合う祭りなのです。彼らの例年の願いが、年に1度のボートレースに勝利すること。男女問わず熱く盛り上がるボートレース。皆様も是非ユーラシア旅行社の「筏祭りのツアー」に参加して、お出かけ下さいね。
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