インレー湖~特集① ~「インダー族のウキシマ農業!」
ミンガラバー!今日はインダー族の主な職業である「浮島農業」をご紹介します。インダー族がこの湖に住み始めた頃からの水上野菜栽培園で、浮いている島の上に栽培しているので、「浮島栽培」とも呼ばれています。ミャンマー語では
「イェポーサィッキン」と言い、「イェポー」は水の上、「サィッキン」は栽培園という意味です。インダー語もミャンマー語と同じ発音ですが、なまりが強く、違う言葉のように聞こえたりもします。
まず、浮島の作り方についてですが、最初に沢山の竹材を 編んで、筏のように作ります。筏の形は正方形と長方形の2種類があります。正方形は移動しにくく、長方形は移動しやすいので、長方形の形を作るのが多いです(浮島を移動する時は、ボートをこぎながら、竹の棒を使って調整し、移動す るので、長方形が運びやすいです)。作った筏の上に根が付いたままの水草を置きます。その上に泥、土を混ぜて乗せ、
固めます。又、筏が流されないように、長い竹の棒で、湖の底に固定させます。きちんと固定しないと、他のところに移動してしまったりすることもよくあります。これで最初の段階が終わり、筏をしばらく(4~6月間ぐらい)そのまま、放っておきます。
しばらく経つと、土も固まり、腐った水草が養分となり、野菜が栽培できるような状態になります。農作物としては野菜が最も多く、トマト、ナス、ゴーヤ、キュウリ、お花(仏像にお供えするもの)などです。最も有名な野菜はトマトです。とても美味しく、インレー湖に行く時しか食べれません。赤トマトではなく、青いトマトで、インダー族は何も付けずにそのまま食べます。
最近は、浮島の数が多くなり、湖がだんだん浅くなってきて いますので、これ以上浮島を作らないように制限しているようです。インレー湖には浮島を作る専門業者がいて、浮島を貸したり、売ったりの仕事をします。インダー族にとって浮島を買うのは農民が畑を買うことと同じです。浮島の値段は 長さや広さ、栽培の為土地の質などで決めます。値段の交渉をしながら、買取をします。長さが3メートル、幅が1メートルぐらいの浮島は100万チャット(10万円)ぐらいです。買った後は、定期的に水草を採って浮島の土をさらに強くしていきま す。
インダー族の家も浮島の上に建てられた家です。家が作れるぐらいまで、浮島同士を重ね、それが湖の底まで届いた時に、土の硬さを確かめ、家を造り始めます。竹や木造の家が多いです。私がインレー湖にお客様をご案内した時は、時々インダー族の家を訪問したことがありました。お客様一人一人が上がるたびに、家が浮いているかのように揺れます。少し怖いと思いながらも、お邪魔し、美味しいトマトを食べたこともありました。又、浮島栽培の方に案内した時も、浮いている浮島の上に乗ってみるお客様もいました。
世界には色々な水上生活者がいると思いますが、インダー族の生活はその中でも最もユニークなものの一つだと思います。次回はこれもまたユニークなインダー族のボートのこぎ方についてご紹介します。楽しみにしていてくださいね。
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