ミャンマーで最も不思議な巡礼地「チャイティーヨー」~Ⅱ
ミンガラバー!今日はチャイティーヨーパゴダの歴史をご紹介します。
チャイティーヨーパゴダの歴史はとても古く2500年前頃から始まります。かつて、モン州の首都だった「タトゥン」という町は2500年前は仏教が栄えたところでした。お釈迦様はタトゥ ンの人々に説教をするため1週間ぐらい滞在したこともありました。その間ずっとお釈迦様の近くにいてお世話をした3人のお坊さんがいました。帰る前にお釈迦様が3人のお坊さんに聖髪(1本ずつ)をくださったことがチャイティーヨーパゴダの始まりです。
お坊さんたちはお釈迦様の尊い聖髪を大切にしてそれぞれの修行の為に別れました。その中の1人は聖髪から心身ともに離れたくないと思い、自分の髪の毛の中に入れて、大切にしていました(当時のお坊さんは現在とは違い、長い髪の毛があります。髪を結び、三角形の細長い帽子をかぶって修行していました。今でも、当時のお坊さんの格好をして修行しているお坊さんたちはチャイティーヨーパゴダの近くで修行しています)。彼は1人でチャイティーヨー山の上で長年修行していました。
そのお坊さんが死んでも聖髪を手渡したくないことを知った帝釈天は「他の人々もお参りできるようにパゴダを造りなさい」と提案しました。そこで、彼は自分の頭と似た大きな石を探してくれれば、パゴダを造ると約束しました。帝釈天は色々な石を探して見せましたが、ダメでした。チャイティーヨーの近くには今もたくさんの大きいな石がありますが、お坊さんが気に入らなかった石だったようですね。最後に、とうとう海の中からお坊さんの頭と似ている石が見つかりました。その石を見たお坊さんは約束どおり、石の中に聖髪を安置してパゴダを造りました。聖髪が安置されたその石を切り立った斜めの岩に乗せました。本当 に落ちそうに見えて、普通なら誰も近寄ろうと思わない場所です。造ってから1000年前まで誰にも知られずにそのまま存在していました。その後、モン州の1人の王様に発見され、今では年中参拝客が絶えない巡礼地になっています。
チャイティーヨーパゴダについて、様々な説があると思いますが、本当に落ちそうに見えて落ちないのは安置されたお釈迦様の聖髪の力だとミャンマーの仏教徒たちは信じています。そのため、1年中いつ頃行ってもパゴダに熱心でお祈りしている人々が絶えません。ミャンマーの仏教徒にとってチャイティーヨーパゴダは「黄金の石のパゴダ」ではなく、生きていらっしゃるお釈迦様なのです。
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