ここだからいえるホントにあったフォントの話(その1)
フォントと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
やっぱりコンピュータの書体データのことを思い浮かべますか?
フォントといえば『洗礼盤』だ!と真っ先に思い浮かんだ方、相当なロマネスク脳の持ち主であると思われます。
ふつうは真っ先には思い浮かびません。
キリスト教でフォント(font)といえば、洗礼盤。
ロマネスク芸術というと、「回廊」とか「柱頭」とか「タンパン」のイメージが強いような気がします。
しかしながら、あるときは壮麗な柱頭彫刻を乗せた柱の陰にひそやかに、あるときは荘厳な聖堂手前のナルテクスの隅に慎ましやかに身を置く『洗礼盤』にも、決して見逃せない傑作が数多く存在します。
かくいう私も密かに『洗礼盤』を愛するひとりでありまして、添乗先で素敵な『洗礼盤』に出会うと必要以上に洗礼盤の説明をしてしまいかねない傾向にあります。
ロマネスクの教会というと、なにぶんとても古いものが多く、千年の間に多くの危機に見舞われています(火事・改修工事・異教徒・宗教改革・革命などなど)。
そのような過酷な歴史を潜り抜けるうえで、「箱」の部分は極端な田舎にあるなどの条件が揃わない限り原型を留めるのが難しいのに対し、「重い」「小さい」「目立たない」の好条件(?)に恵まれた『洗礼盤』は比較的現代まで残りやすかったのではないか、と思われます。
というわけで、これから時々、思いついたら、私が出会ったホントに素敵なフォントの話をしていきたいと思います。
(宮澤)
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