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2010年1月

2010年1月27日 (水)

魅惑の持送り その1 ノーズグリムストン/セント・ニコラス聖堂(英国)

前にノースグリムストンの洗礼盤についてここに書きましたが、実は洗礼盤以外にも気になって仕方のないものがこの聖堂にはあります。セント・ニコラス聖堂の外壁、屋根の下にある・・・それは「持送り」。

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屋根の張り出した部分を支えるこの「持送り」に施された彫刻。
実に不思議です。
高いところにあるのでなかなか見え辛く、写真を撮る時もかなりズームにしないといけません。
左の写真、なにやら人の顔のようなものがついている。

カメラのズームを最大にしてみたのがこちら(右)。これは「シーラ・ナ・ギグ」と呼ばれるもので、女性が自らの女陰を両手でがばっと開いているという大胆極まりないポーズ。

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かつてアイルランドの古い聖堂でも良く見られたものだそうですが、そのあまりの大胆さにビクトリア朝時代にだいぶ破壊されてしまったそうです。豊穣のシンボルではないか、もしくは両手で開いているのは実は胸であり、心臓を見せているポーズなのではないかなどなど諸説あるようですが・・・。キリスト教以前の異教の名残を感じる、実にミステリアスな彫刻です。

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2010年1月20日 (水)

サンチャゴ巡礼路説明会開催のお知らせ

前回の記事で巡礼路を歩くツアーのご紹介をしましたが、鉄の十字架まで歩く
たくさん歩く方よりも、かえってちょっとだけツアーで巡礼路を歩かれる方のほうが心配が多いかもしれません。

道としては土であったりアスファルトであったり…多少の坂がある辺りも、巡礼路のダイジェスト版といったところです。
ただ、歩く距離も短く、何日も続けて歩くわけではないので、いつもの旅行仕度に、歩きやすい靴さえあれば大丈夫。
(でもスーツに革靴だって何とかなる…かも。一例

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2010年1月18日 (月)

100km歩こう!巡礼路(スペイン)

春のロマネスク、巡礼路ツアーも続々とお集まりを頂いていますが、おかげ様で早くも満席間近なのが、サンティアゴ巡礼路にて
5月20日出発の「聖地サンティアゴへのラスト100kmを歩く 14日間」です。
100kmも歩くの??と驚かれる方が多いコースなのですが、
通常の巡礼者なら4日かけて歩く行程を、私たちは8日かけてゆっくり歩くので安心です。

道端のこんなお茶目な石の落書き(?)にも目が留まるくらい、のんびりとしたペースで歩きます。

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2010年1月14日 (木)

思い出の味:マスのナバーラ風

日本で一番有名なスペイン人は誰でしょう?
アントニオ・ガウディ?サッカー選手に画家や建築家、いろいろ名前は上がります。

日本一有名なナバーラ人なら、間違いなくこの人。
小学生でも知っている、フランシスコ・ザビエル。
彼はナバーラ王の配下を父に持ち、ナバーラのハビエル(ザビエル)で生まれ育ちましマスのナバーラ風た。

ナバーラは北はピレネー山脈でフランスに接し、南はエヴロ川を州の境としています。
ナバーラには海はありませんが川は豊富で、マス等の川魚のお料理が有名です。
その一つが、マスのナバーラ風です。

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2010年1月12日 (火)

ロマネスクとは(その2)

ロマネスク美術、ロマネスク建築。タウール
ろまねすく、という名前の意味は、「ローマ風」から来ています。
ローマ時代の水道橋のような同じ幅で連続するまあるいアーチからその名前がついたといわれています。

写真の、タウールのサン・クレメンテ教会(スペイン、ボイの谷)のように、どっしりとした佇まいは、天井の重みを壁全体で支えるため、背が低く、窓が少ない建物が必然多くなります。
時代を経て、ゴシックへと近づいてきますと、少しずつアーチの幅も狭まり、背が高い教会堂なども増えてきます。
そして、自在にアーチの高さを調整する技術、飛び梁で屋根の重さを支える技術が発達すると、壁に大きな穴を開けてステンドグラスをはめられるようになります。

教会によっては、様々な事由でいくつもの時代・建築様式が混在しているものもあります。

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2010年1月 8日 (金)

三賢者その後:オータン

フランス、オータン 占星術でユダヤの王の誕生を知った賢者たちは、その地の王ヘロデに「新しくユダヤの王として生まれたのはどなたですか?」と聞きます。
あわてたのは子供などいないヘロデ王。
「ここにはいません、あなた方が見つけたら私にも教えてください。行って私も拝謁したいのです。」といって彼らを見送ります。

さて、前回の記事の通り、無事に「ユダヤの王」救世主イエスに謁見が叶った賢者たち、そういえばあの王様のあんな約束したっけな…と思いながら眠りにつきます。

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2010年1月 6日 (水)

三賢者訪問:オータン

キリストが生まれた時、星に導かれて西のユダヤの地を目指す3人がありました。フランス、オータン
東方の王とも賢者とも言われる三人の名はメルキオール、バルタザール、カスパール。それぞれ青年、壮年、老年期の男性の姿で、手にはユダヤの王として生まれた救世主への贈り物が携えられています。

写真はフランス、オータンのサンラザール教会のものです。聖母の膝に抱かれた幼子イエスに贈り物を差し出す賢者たち。
一部破損してしまっていますが、イエスの手や足も「子供らしく」て愛らしいです。

とても人間らしい表情や動きが見ていて楽しいこの柱頭ですが、さてお父さんのヨセフはどこでしょう?

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2010年1月 4日 (月)

明けましておめでとうございます

謹んで新年のお慶びを申し上げます。サンチャゴ大聖堂
おかげ様で担当一同、皆元気に新年を迎えることが出来ました。
心より、厚く御礼申し上げます。

昨10月に開設いたしましたこのろまねすく通信も、おかげ様で4ヶ月目を迎えました。
今後とも、皆様にご満足いただけますよう、担当一同奮闘してまいりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2010年聖年の聖地サンチャゴへ、早い方は年末のうちに現地に向かい(巡礼路を歩いて、ですよ)「初詣」をしてくるのだとか。
全行程を歩かなくても、是非この機会にサンチャゴを訪ねていただきたいものです。
北スペインのコースだけでなく、様々なコースでご案内しておりますのでご遠慮なくご相談下さい。

旅は春の話になりますが、まだまだ寒い日が続きます。
どうぞ暖かくしてお過ごし下さい。

最後になりましたが、本年も皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

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