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2010年2月17日 (水)

ロマネスクとは(その5:柱頭)

柱頭…読んで字のごとくなのですが、これも音だけ聞くとピンとき難い用語のひとつ。

アテネ、ゼウス神殿

円柱とアーチの間などにある部分です。
ロマネスク以前にもこの部分は多く装飾が施されていました。
美術か歴史の授業で「コリントス様式」「イオニア様式」などを習ったご記憶がある方も多いでしょう。(写真は本場?ギリシャの首都アテネのゼウス神殿のコリントス様式の柱頭)
実際、ロマネスク建築が盛んであったスペインやフランス南部までローマ人たちは進出し、町を築いていましたので、そういった遺跡も手本にされたといわれています。

本来偶像崇拝を禁じていたキリスト教ですから、時代が下るにつれ立体彫刻が増えたと言っても、やはり幾何学模様や葉っぱなどの植物紋様も多いです。

ソーリュー、サン・タン・ドージュ聖堂

その植物の陰に見え隠れする生物や、聖書や聖人にまつわる伝説などの場面、空想の生き物など、限られた空間を最大限に活かし彫られた、柱頭も、ロマネスク芸術鑑賞の楽しみの一つです。

写真は、フランス、ソーリューのサン・タン・ドージュ聖堂の中を飾る彫刻のひとつ。ギリシャのコリントス様式のような葉っぱですが、真ん中にフクロウがいますね。

この教会は小さいながら、ストーリーの分かり易い柱が中心で、数が多すぎず全部見たぞ!という感じが味わえてとても楽しいところです。
例えば、こちらの「偽預言者バルラム」。石材の角をうまく利用した場面構成。

ソーリュー、サン・タン・ドージュ聖堂

無垢なロバには天使が見えるも偽預言者バルラムには天使が見えない…という旧約聖書の一幕が描かれています。

他にも新約聖書の、「エジプト逃避」や「ノリ・メ・タンゲレ(復活したイエスに再会したマグダラのマリアが抱擁を交わそうとするも制せられる)」場面が描かれています。

平面のタンパンと異なり、360度ぐるり使える柱頭はたくさんの場面がひとつに描かれていて見ごたえ十分。教会や時代・石工の個性が強く出ているので比較してみるのもお勧めです。

(山岸)

>フランス・ロマネスクの旅はこちら

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