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2010年5月

2010年5月26日 (水)

ラヴェンダーとラヴァンダン(フランス、セナンク修道院)

セナンク修道院

7月に南仏を旅したときに、地元の方にラヴェンダーとラヴァンダンの違いを教わりました。
ラヴァンダンはラヴェンダーの亜種で、低地でも育ちたくさんの花をつけるのですが、香りはラヴェンダーには適わないとのこと。
ラヴェンダーは南仏では標高700メートルを超えないと生えないそうです。

写真はシルヴァカンヌ修道院、ル・トロネ修道院とともに、プロバンスのシトー派三姉妹と称される、セナンク修道院です。

プロヴァンスの山の中にひっそりとあるセナンク修道院では、今でも修道士が生活し、その糧を得るための農業も行っています。
ここで植えているのは薫り高いラヴェンダー。

オイルやポプリもいいですが、やはり澄んだ空気と一緒に吸い込む生きた花の香りは格別です。
質素倹約なシトー派らしい、飾りっ気のない教会と紫色のコントラストもこの時期限定の楽しみの一つです。

(山岸)
>フランス、ロマネスクを巡る旅はこちら
※南仏のラヴェンダーは、例年、6月下旬~7月上旬が見ごろです。

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2010年5月25日 (火)

聖霊降臨(サント・ドミンゴ・デ・シロス)

フィリピ、聖女リディア教会

先週まで古代エグナティア街道の添乗に出ておりました。
過去に他のツアーで、ダマスカスのコーカブ教会やギリシャのコリントス、マルタのラバトなども訪れましたが、今回のツアーでは北ギリシャのカヴァラやフィリピなども観光し、伝道者聖パウロのイメージが又少し肉厚になった思いがいたします。

さて、聖パウロといえばキリスト教伝道の筆頭でしょうが、おりしも一昨日の23日は聖霊降臨の日でした。

聖霊降臨の日は復活祭から50日目の日曜日なので、毎年イースターと同じように移動する祝日です。

この日は、文字通り聖霊が降りてくる日なのですが、
何のためかといいますと、バベルの塔の事件以来バラバラの言語をしゃべるようになった人類を救うべく、天に昇ったキリストの聖霊が使徒たちを包み、宣教のため色々な言語が喋れるようにするためです。

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2010年5月17日 (月)

思い出の味、ピンチョス

ピンチョス

北スペインの旅の楽しみの一つに食事がありますが、ツアーで行っても是非自由時間には地元のバールに挑戦してみてください。
食事時間が全般に遅いスペインでは、夕食を提供する「レストラン」は早くて8時開店、下手すると9時頃にならないと開きません。
その点、朝から晩までやっているバールなら、軽食ならいつでもとることができるので、早い時間に簡単に夕食を済ませたい時などとても便利です。

とはいえ、言葉の通じない心配がありますが
何軒かバールを覗いてみると、おかずものやオープンサンドのようなものがカウンターに並んでいる店を見つけられると思います。
こういうお店なら、美味しそうだな~ってのを指差しで頼めるから簡単です。

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2010年5月11日 (火)

北スペインの旅から帰国しました!(4月坂岸)

プエンテ・ラ・レイナ

先日北スペインのツアーから帰国した坂岸さんに、インタビューしたいと思います。

坂岸さん、出かけていたツアーを教えてください。
坂岸:4/24~の「北スペイン紀行」10日間の旅です。
北スペインのピレネー山脈麓の小さな村々や小さなロマネスク教会を訪ね、そして巡礼路を辿りながら、サンティアゴデコンポステーラを目指す旅です。


お天気、気候はいかがでしたか?
坂岸:北スペインはスペインの中でも気候は不安定ですが、今回は幸いにも晴れの日が続き、青空の下での巡礼路ハイキングを楽しんだり、ピレネー山脈の絶景を楽しんだりできました。
「ガリシア地方の季節は二つしかない、1つは冬、そしてもう1つは雨」なんていうジョークがあるぐらい雨が多い地域です。
私達のツアーもサンティアゴデコンポステーラにて、少し雨に降られましたが石畳の古い旧市街が雨で濡れ色が変わり、晴れの日とも違った質感の大聖堂を楽しめました。雨が似合う、そんな街かもしれません。

フォンセバトン

今回の旅で一番印象に残った訪問地はどちらでしたか?
坂岸:そうですね、どこも良い場所ですが、私はフォンセバドンという巡礼路に位置する廃村が印象的でした。
今は誰も住んでいない捨てられた村なのですが、春から夏にかけてはスペイン中からボランティアで人が集まり、巡礼宿を手伝ったりバル(BAR)を経営したり、村中の人たちが仲が良く、ホスピタリティに溢れていた村で大好きでした。

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2010年5月 7日 (金)

巡礼路を歩けば…羊に会える?

サンティアゴ巡礼路の羊

今回は、教会彫刻に見る神の子羊ではなく生きた羊のお話です。

サンティアゴまでの100キロの道を歩いている間、道は農道や山道、村の中の道が多いので、各地でいろんな動物に会いますが、主に牛や羊、鶏などの家畜や犬や猫たちです。

そんななかから今日ご紹介するのは羊です。

体の小さな羊は、村で群れとすれ違っても圧迫感がなく可愛らしいと思えます。
羊飼いの人や牧羊犬が一緒だったりで、そんな様子もほほえましいのです。

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2010年5月 5日 (水)

サン・マルティン教会(スイス)

ツィリス、サン・マルティン教会

本日は変化に富んだロマネスクの傑作が残る、南スイスのユニークな教会をご紹介します。

初夏の爽やかな風に包まれ、牧歌的な風景を眺めつつ、辿り着いたのはツィリスという谷間にひっそりと佇む小村。
周辺は牧草地に囲まれていて、ポツポツンと点在する農家が多い。
グルリ村内を一望して、ひと際目を引くのは、天を突き刺すような鋭い尖塔の教会。
これが我々の目指すサン・マルティン教会です。

足を踏み入れると、ごちゃごちゃとした立体的な聖像が殆どなく、簡素でスッキリとした堂内が印象的です。
ふと天井を見上げるとびっしりと隙間無く板恵絵がはめ込まれていて、決まってお客様から「ウワーッ!」と感嘆の声が上がります。

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