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2010年8月18日 (水)

3人のサント・ドミンゴ、3人目(スペイン)

トゥールーズのジャコバン修道院3人目の聖ドミンゴは、今回ご紹介するなかでは一番「若く」そして、スペインに限らずいろいろな国を旅していて耳にする聖ドミンゴです。
彼は、ドミニク会修道会(または説教者兄弟会)の設立者であり、今も現役の修道会は日本においても、その活動を辿っていくことが出来ます。

1171年、シロスの聖ドミンゴの死後およそ100年後、同じくブルゴス近郊のカレルエガで生まれたグスマンの息子は、母親によって、近郊の著名なシロスのドミンゴにあやかって、ドミンゴの名前を与えられたといわれています。

長じて彼はフランスのトゥールーズで修道院を創設します。
最初の修道院はジャコバン修道院。椰子の木のように伸びる柱が特徴的です。

トゥールーズのジャコバン修道院南仏に拠点を定めたのは、スペインからデンマークへ向かう際に通過した南仏において、
カタリ派などの「異端」の実情を目の当たりにし、その改宗と根絶に力を注いだためといわれています。

そのため、カタリ派を描いた小説や映画を見ているとたいてい、ドミニク会は「悪役」で描かれているので、それを思うとちょっと複雑です。
それぞれの「言い分」があってでしょうから。

聖ドミンゴが亡くなったのは1222年。イタリアのボローニャで。
今も、彼の遺骸はふるさとに帰ることはなく、ボローニャで静かに眠っています。
(山岸)

>フランスへの旅はこちら

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