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2010年8月30日 (月)

モワサックのサンピエール修道院付属教会、その3(フランス)

モワサックのサンピエール修道院

モワサックのサンピエール修道院付属教会は、革命の後国に売られました。
トゥルーズとボルドーの間に鉄道を通すことになった時、その線の上にあったモワサックの修道院は取り壊しが決まったそうです。
しかし、その工事に待ったをかけ、今では「フランスで一番美しいロマネスクの回廊」と愛される修道院の回廊を守ったのは地元の人々であったといいます。

鉄道の線路はほんの少しルートを変えました。
元修道院の建物の大半は取り壊されましたが、美しい回廊は破壊を免れ12世紀の傑作を今に残しました。
すぐ脇を線路が走っているため、常に「静寂」が満たしているわけではないのですが、扉口とは異なるやわらかな存在感が好きです。

モワサックのサンピエール修道院

1・2・1・2とリズミカルに続く細い柱、柱頭に施されているのは植物や空想生物、寓話に聖書物語。
残念なことに人物像の多くは顔を剥ぎ取られてしまってはいますが、それでもストーリーを追っていくことは出来ます。

写真は、「悪しき金持ちと貧しきラザロ」をモチーフにした柱頭。この話題は、教会南口のポーチにも刻まれています。
12世紀頃のフランスのロマネスク教会でたいてい「悪」として槍玉に挙げられるのは「吝嗇(守銭奴とか金の亡者といった方が親近感?が沸く)」と「淫乱」。
恐らく当時の教会関係者を悩ませていた一番の問題だったのでしょう。
「禁止」「禁止」と残っていることこそ、その時代に蔓延していた問題だったのだという、歴史の先生の論法を思い出します。
(山岸)

>フランス・ロマネスクの旅はこちら

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