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2010年12月10日 (金)

楽しい食卓・その1「ヘロデ王の宴」(フランス、スイス)

美味しい食卓(レオンノパラドール食事一例)

ブログ、ろまねすく通信を立ち上げて早1年以上…先日ご一緒したお客様に、山岸さんはグルメネタが多いね。と言われたので、久しぶりにロマの話をしたいと思います。
寝具や聖書の話、人魚などのモチーフを紹介しましたが、今回は「食卓」に焦点を当ててみました。
しかし、ここはロマネスク芸術。
楽しい食卓と題してみましたが、けっこうダークな絵面が並びますが、ご容赦下さい。
いろいろ集めたところ、全4回になりそうです。
どうぞ楽しくお付き合い下さい。

さて、第一回はイエス・キリストと同時代に生きたヘロデ王の食卓をのぞいて見ましょう。
聖書にはたくさんのヘロデ王が出てきます。
そのうち2人が特に有名で、キリストが生まれたときに2歳以下の男子を皆殺しにするよう命令したヘロデ王(俗にヘロデ大王)、そして、戯曲サロメにも登場する今回のヘロデ王(ヘロデ・アンティパス)です。
ヘロデ・アンティパスはヘロデ大王亡き後、兄2人(2人ともヘロデさん)と父の領地を別けてキリストがいた辺りを治めていたといわれています。
そんな、ヘロデ王の宴、楽しげな響きです。

スイス、ミュシュタイアの聖ヨハネ修道院r

しかし、「サロメ」をご存知の方はご承知でしょうけれども、亡くなった兄の嫁であるへロディアを娶っていたヘロデ・アンティパス。
洗礼者ヨハネによって、それは姦淫の罪に当たると指摘されたため、聖ヨハネを獄に繋いでいました。

この宴はそんな中、王の誕生日を祝うために催されました。
宴の席で踊りを披露したのが、へロディア王妃の連れ子のサロメです。
美しい踊りにメロメロのヘロデ王、何でもほしいものをあげるよ、とついつい言ってしまうのですが、これ幸いにと横にいたヘロディアは娘を炊きつけ、憎いヨハネの首を求めさせます。

さて、問題のシーンですが、上の写真はスイスのミュシュタイアにあります聖ヨハネ修道院の一枚です。
美しい舞(アクロバティック!)を披露するサロメとパーティーの最中のヘロデたち。
時間が流れ、踊るサロメと、ヨハネの首を受け取るサロメがすぐ隣に並んでいます。
テーブルに並んでいるのは何でしょう?
立食パーティー風な描き方です。

フランス、トゥルーズ、アウグスティヌス会美術館蔵、サロメ

2枚目はフランスのトゥールーズにあるアウグスティヌス会博物館に収蔵されている柱頭彫刻から同シーン。
左側に宴会中の人々。
右には同じく盆に載ったヨハネの首を受け取るサロメ。

血なまぐさい騒動をものともせず、料理に手を伸ばす左の2人にもご注目あれ!

(山岸)
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