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2011年1月19日 (水)

ヨルダン川洗礼(フランス、イギリス、スイス)

Lavardin2

モンブランの回で、あちこちの「洗礼」の場面を描いた柱頭や絵を集めたので、せっかくですからまとめてご紹介したいと思います。

まずは、フランスのラヴァルダンにあります、サン・ジュネ教会のフレスコ画です。
水の部分が色褪せてしまっていることもあり、
川というよりも高機能シャワーのようです。
(あるいは洗礼者ヨハネの手にある壷から大量の水があふれ出ている図の様でもあります。)

脇の天使はもう着替えを広げて待っていますが、
タイミングが早すぎてびしょぬれになりそうです。

続きましては、スイスのツィリスから。
おなじみ?サンマルティン教会の天井画からの一枚です。
キリストの生涯をモチーフにしてあるので、この手の話題では大体絵があるのは結構なことです。
Zillis9

さて、こちらがその一枚なのですが、今度は水位の低い川にキリスト一人が立たされているような構図になっています。

一つ一つの場面が太い飾り罫で囲われているのですが、この場面では白い植物の連続の中をぶち抜きで聖霊をあらわす鳩が降りてきています。

ここにも着替えかタオルを持った天使がスタンバイしています。
駆け寄るようにやってきています。

ん~…それにしてもイエスさん寒そう。

最後にもう一枚、今度はイギリスからです。

Castle_frome

ヘレフォードシャー州のカッスルフロムにあります「セント・マイケル・アンド・オール・エンジェルズ聖堂」の洗礼盤に描かれたものです。
洗礼盤や洗礼堂は、その性質上キリストの洗礼のシーンを描くことが多いのですが、こちらもその1つ。
しかし絵柄はこれまで見てきたものとちょっと違います。

左に大きく書かれているのが洗礼者ヨハネ。両手で洗礼を施しています。
中央上から降りてくる神の右手、聖霊の鳩、そして真ん中に波紋を浮かべて(ちょっと蟹股で)いるのが主役のキリストです。
神の手や鳩のくちばしがブスブス刺さっているようにも見えますが、これは三位一体の概念を強調しているのだと言われています。

キリストの足元には魚達が集まっています。
ちょんちょんとつつかれているのか??なんて見てみると、色々な登場人物の呟きが聞こえてくるような気がします。

(山岸)

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