【サンティアゴ・デ・コンポステラを歩く】～大聖堂に登る～

今日は、サンティアゴの観光（大聖堂＆周辺）は済んでしまって、自由時間をどう過ごそう…という方にお勧めのスポットをご紹介します。

先日、午後の自由時間に大聖堂の「屋根ツアー」に参加してきました。

この「屋根ツアー」、あまり一般には知られていないので、添乗員一押しの隠れスポットです。
大聖堂西側にある、有名な「栄光の門」わきの小さな事務所でツアーの予約をします。

実はサンティアゴの大聖堂には「ヘルミレス宮殿」と呼ばれる、司教館が隣接しているのですが、大聖堂の建物と一体化しているので一見すると外観からは判別が出来ません。
この屋根ツアーでは一般公開されていないヘルミレス宮殿内を通って屋根に登ります。

階段途中にある、最初の薄暗い部屋は家畜小屋。
ここでは兎や鶏など小さな家畜を飼っていました。
その上階にあるのがキッチン。

16世紀以降は新大陸からチョコレートなるものが入ってきた為、ユニークなチョコレート専用の鍋も残っています。
当時は限られた人しかチョコレートを口にすることはできなかったと言います。

また、この部屋のダストシュートは階下の家畜小屋に繋がっており、調理くずが落ちて家畜の餌になっていました。
エコ活動の先駆けですね。

さらに上に進むと大きなダイニングルームがあります。
もっぱら迎賓目的で使われたようですが、側壁にくっ付いているヴォールト（天井の梁）の根元には当時の生活の様子を物語るユニークな彫刻が残っています。
ダイニングルームなので、当時の司教さんたちの食事の様子を彫り込んだものが多く、テーブルの上にある料理やパン、ワイングラスなどがリアルに描かれています。
ちなみにサンティアゴの空港にはこの彫刻を元に再現した中世風のパンが売っていますので、是非ご覧になって下さい。

（上田）