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2011年7月

2011年7月28日 (木)

夏は教会で納涼…(イタリア、スイス、スペイン)

日本の夏の怪談や肝試しといえば、お寺や神社が多いですが、現役の教会というのはあまり聞かないですね。
中世の怪物の彫刻で溢れた回廊を、夜一人で歩くところを想像すると結構怖いですが、どちらかというと教会は神々しさの方が漂う場所なのかもと、一人で納得しています。

しかし人の像や絵が多く薄暗い教会は、時にぎょっとすることもあります。

例えば写真は、イタリア、ミラノ近郊にあるローディーの大聖堂扉口。
頬杖をついている右端のイブを撮影したのですが、あとで拡大して思わずギャーッとなりました。

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2011年7月26日 (火)

私の好きな町:ポルトマリン(スペイン)

北スペインのポルトマリン村。手前がベルサール湖エジプトのアブシンベル神殿がダム建設で水没しそうになったとき、各国が協力し、遺跡を丸々丘の上に移築し、これを機に文化遺産・自然遺産を保護するための世界遺産という考え方や選定が行われるようになったことは有名な話です。

さて、日本はもちろん、世界のあちこちで、規模の違いはあれ、近年発電や水利の調整などのため大きなダムが作られ、それによって村や町が水に没してしまうということは、珍しくないことでしょう。
北スペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステラへ向かう道沿いにも、そんなドラマを経験した小さな小さな村があります。
ポルトマリン村、コンポステラまで約95km。
ミーニョ川を見下ろす丘の上にぽつねんと佇んでいます。

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2011年7月21日 (木)

私の好きな町:ラ・シャリテ・シュル・ロワール(フランス)

フランス、ラ・シャリテ・シュル・ロワール『ノートルダム教会」の元ファサード今日紹介しますラ・シャリテ・シュル・ロワールは直訳すると“ロワール河畔の愛”。素敵な名前ですね。
中世に巡礼者たちによって名づけられたこの町は、フランス中部ベリー地方とブルゴーニュ地方の境界にあり、その名の通りロワール川の東岸に位置しています。

町の中核をなしているのはノートルダム教会。
フランスを旅していると、黒い円錐形の屋根をした鐘楼を良く見かけ、あれはクリュニュー系だと教えられますが、ここの鐘楼にももれなくその円錐形の屋根が。
それもそのはず。
全盛期12世紀の頃、ヴェズレーからサンティアゴ・デ・コンポステラへの路上にあったこの教会は、総本山クリュニューに次ぎ、ヴェネディクト会だけでなく、キリスト教世界において当時2番目に巨大な教会でありました。

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2011年7月19日 (火)

ヤコブの梯子(イタリア)

「ヤコブの梯子」トリノにて先日、関東では梅雨もあけ、本格的な夏が到来!と思いきや早速台風の季節がやってきました。
台風進路にお住まいの方や旅行や仕事で移動の予定がある方は雨風、高波などが心配されます。どうぞお気をつけてお過ごし下さい。

さて、こんな降ったり止んだりの日には、雲の途切れ目からさっと光が刺すことがあります。
空から地上にすっとスポットライトのように伸びる光の道
これを、「ヤコブの梯子」と呼びます。
(または「天使の梯子」。写真はトリノで撮影したものです)

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2011年7月14日 (木)

新しい世界遺産:モンテ・サンタンジェロのサン・ミケーレ聖堂(イタリア)

前回に引き続き、今年新しく世界遺産登録された、ランゴバルトの権威より、南イタリアはプーリア州にあるモンテ・サンタンジェロを紹介します。

イタリア、モンテ・サンタンジェロイタリアをブーツに例えて、踝の上にちょっとでっぱてるガルガの半島。ジョッキーブーツの拍車と言ったら、よくわからない…と言われたこともありますが…、そのがルガの半島の真ん中の山の中腹にあるのがモンテ・サンタンジェロです。
「聖天使の山」に祀られている天使は、数ある天使達の中でもランゴバルトの戦士たちに極めて人気が高かった、大天使ミカエルです。
最後の審判の折、剣をつがえて竜を打ち倒す、というところから騎士の姿で描かれることが多いため、戦士の守護聖人として、ランゴバルトの人々に崇拝されてきました。

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2011年7月12日 (火)

新しい世界遺産:ベネヴェントのサンタ・ソフィア教会(イタリア)

ベネベントのサンタ・ソフィア教会 先日、2011年の新世界遺産が発表されました。
日本からは中尊寺と小笠原諸島が新たな世界遺産となり、嬉しいニュースとなりました。

さて、われらがロマツアーで訪れる見学地の中でも、新たに世界遺産登録されたところがあります。
登録名としては「イタリアのランゴバルド王国、568~774年にかけての権力域」。
ちょっと抽象的でわかりづらいですね。
具体的な建造物がいくつかあるのですが、今日はその中から南イタリア、ベネベントのサンタ・ソフィア教会を紹介します。

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2011年7月 7日 (木)

ピレネーの山々を歩いてきました(6月・大久保)

フランスピレネー、ピック・ドゥ・ミディ先日、ピレネーのツアーから帰国した添乗員大久保さんにインタビューしたいと思います。
大久保さん、出かけていたツアーを教えてください。
大久保:ピレネーの山々を歩く、10日間のツアーです。

お天気、気候はいかがでしたか?
大久保:始めの方のカルカソンヌと黄色い電車プチ・トラン・ジョーヌの乗車までは曇りがちな天気だったのですが、フランスとスペインの国境を越え、ピレネーの山々の懐に入ってから、ピック・デュ・ミディ展望台でピレネーの見納めをするまで、毎日晴天に恵まれました。

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2011年7月 5日 (火)

旅のお共に:五木寛之『スペインの墓標』

昨今のニュースのおかげで「九州男児」の評判がずいぶん下がってしまった気がします。
福岡生まれの“九州女子”としては、ここは九州男児のお株を上げておかなくては…ということで、箒木蓬生に続き(『白い夏の墓標』『薔薇窓』を紹介しました)、本日は郷里の作家五木寛之氏の作品からひとつご紹介したいと思います。

先日文庫本が刊行されました、海外とリンクする短篇集『スペインの墓標』から、表題作「スペインの墓標」です。

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2011年7月 1日 (金)

【共通テーマデー】忘れられない味~ブータン~

ブータンの珍味、エマダツィ本日はユーラシアのブログ共通テーマデーということで、テーマを聞いて脳内を駆け抜けたブータンの珍味、エマダツィを紹介したいと思います。

辛いもの好きな人間にとって、辛さは麻薬です。
一度味を知ったらやみつきになり、写真を見ただけで、食べた時の脳天を突き抜けるような辛さの記憶が甦り、「食べたい」という衝動を抑えられなくなります。
私は決して辛いもの上級者ではありませんがブータンのエマダツィは本当に美味しい。
一度食べたら、忘れられない。あの味の為だけにまたブータンに戻りたくなる。

もうこのブログを書き始めた、まさにこの瞬間にも唾液がジワーッと口の中に広がって、
頭の中はエマダツィでいっぱいです。

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