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2013年8月17日 (土)

スペインのマリア様

カタルーニャ美術館にてスペイン人のマリア信仰は篤い。
キリストの生母を神聖視するあまり、無原罪のお宿りなどの概念も生まれましたし
マリアさん、マリアホセさん(ちなみにホセはヨセフのスペイン語読み)、マリオさんなどの名前も多い。
各地の教会も、マリア教会、聖母教会というのが多く、教会を飾る絵や彫刻の主題にもマリア様は沢山描かれています。
(写真はバルセロナのカタルーニャ美術館にあった授乳する聖母)

スペインの守護聖人、聖ヤコブのスペインにおける布教伝説にもマリア様はちゃんと登場しています。
キリストが昇天したあと、12使途らキリストの直弟子たちは世界の津々浦々へ布教の旅へと出かけます。
聖ヤコブが向かったのがスペインで、サンティアゴ・デ・コンポステラの南のペドロンのアタリから上陸したといわれます。

サラゴサ今でこそ、カトリックの国スペインですが、生前のヤコブ様の布教活動で得られた弟子は、たたったの7人であったといわれ、厳しい布教の旅でくじけかけたヤコブを、夢で励ましたのがマリア様だといいます。

話の舞台は、後のレコンキスタ時代、シャルルマーニュの軍勢がキリスト教側に奪回した逸話が残るサラゴサ。
弟子を得られず、心が折れそうになったヤコブ様の夢にマリア様が一本の柱と共に現れ、
彼を応援してくれ、目が覚めると側に一本の柱があり、その柱を建てて教会を建て、布教の助けにしたという伝説。
その伝説の柱は、今もサラゴサの町の大聖堂にあり、
毎年10月には、ピラール(柱)の聖母祭というお祭りが、このサラゴサでは開催されます。
サンティアゴ・デ・コンポステラの大聖堂にも、柱を持った聖母を祀る礼拝堂があり、
スペインといえばヤコブ様、そして、(柱の)聖母という話をしっかり伝えてくれます。

ロメイロスの十字架
あちこち、マリア様の絵や像があるスペイン。
巡礼路には古くから路上の十字架があり、聖母子もよく刻まれています
(写真は、コンポステラまでラスト100kmの道中にあるロメイロスの十字架(ピエタ)です)

スペインは広く、色んなツアーがありますが
マリア様関係の美術やお祭りは沢山ありますので、いらっしゃる際には注目してみてはいかがでしょうか

(山岸)

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