国:イタリア

2017年8月 2日 (水)

蘇るローストチキンの伝説

聖書でニワトリ、といえば聖ペテロがキリストの予言の通りに、キリスト捕縛の後3度キリストを「知らない」と言い、師を裏切ったことを鶏の声で知り深く悔悛する―というお話が多いですね。

イタリア、カステラッツの聖ジャコモ教会
中世に生まれたと思しき鶏関係の伝説もあります。聖地サンティアゴ巡礼路沿いにある、スペインのサント・ドミンゴ・デ・シロスとポルトガルのバルセロスに伝わる、巡礼の異国の若者が、盗人の濡れ衣を着せられたところ、裁判官や領主の食卓のローストチキンが蘇って彼の無実を証明するという話です。
巡礼路沿いに伝播していったようで、イタリア北部、アルプス山麓にあるカステラッツの聖ジャコモ(ヤコブ)教会の壁にもサント・ドミンゴ・デ・カルサーダの伝説が描かれています(上の写真)
さて、先日帰国した北欧ロマネスクでご案内した、スウェーデンのスカーラの大聖堂にある浮き彫りに、「ヘロデの雄鶏」というシーンがあります。
イギリスに同じような名前の民謡があり、また現地ガイドの説明でも、これはヘロデの鶏。
ユダヤの新しい王の到来を信じないヘロデ王が、食卓の鶏の復活をもってその予言を信じたというものです。(剣を持った男たちは嬰児虐殺のシーンをほのめかしていそう。髭の人はヘロデ王?)
スカーラ大聖堂
聖書には登場しない物語なので、外伝的に入ってきたのか、復活する鶏の話のルーツがどこかヨーロッパに古くからあったのか。。。特にこれといった説も見つけられなかったのですが興味深いのでご紹介させていただきました。
他の都市や国で類似の物語があればぜひ教えてください。
(山岸)

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2014年2月 4日 (火)

春の訪れを感じる風景~ヴェネツィア(ユーラシア旅行社のイタリアツアー)

イタリアツアー、イタリア観光 立春の今日ですが東京でも雪がちらつく冷え込みです。
春の訪れといわれて思い浮かぶのは、毎年2~3月に開催されるカーニバルです。
場所によって同じ月でも季節感が異なるのですが、
ヴェネツィアなどのイタリア北部の場合、カーニバルの頃春を迎え、
イースターの後に初夏となる印象です。
もっと南のイタリア南部やシチリアはさらに一足早い春ですので、暑いのが苦手な方には2~4月の訪問がおすすめです。

さて、ヴェネツィアの春の到来、カーニバルは世界的にも有名な仮面と仮装の祭です。
この仮面売り場(カーニバルじゃなくても並んでいますが)
先日紹介しました「インフェルノ」を読んでるとお!と思うものも売られています。

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2013年12月11日 (水)

旅のお供に:ダン・ブラウン『インフェルノ』(ユーラシア旅行社のイタリアツアー)

「ダ・ヴィンチ・コード」でおなじみのダン・ブラウンの新作「インフェルノ」の日本語訳版が出ました!
物語の舞台はイタリアのフェレンツェ。
ラングドン教授シリーズの始まり「天使と悪魔」ではローマを縦横無尽に駆け、謎を追いつつローマの見所や魅力がさりげなく文中で紹介されましたが、
今作でも、フィレンツェの魅力が余すところなく紹介されています。

ダンテの「神曲」や今作で紹介されている絵や場所を解説した関連書籍も多数店頭をにぎわせていますので、
あわせてご覧いただくのもよろしいでしょう。

フィレンツェにいらしたことがある方は情景を思い浮かべながら、
まだいらしたことのない方は、1回目は作品に集中して、2回目は解説書や写真集、地図などを片手に読み返してみると楽しいでしょう。

シリーズの前3作をご覧になっていない方も、この作品からでも楽しめるようになっていますのでご安心を~

(山岸)

ユーラシア旅行社のイタリアツアーはこちら

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2013年10月 1日 (火)

【共通テーマデー】旅に行きたくなるおすすめの映画『ツーリスト』

旅映画、といえば「星の旅人たち」や「サン・ジャックへの道」などサンティアゴ・デ・コンポステラ巡礼の道にまつわるドラマを思い浮かべたのですが、
既にこのブログで紹介済みですので、
今日はちょっと前の作品ですが「ツーリスト」を紹介します。

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2013年8月12日 (月)

旅のお供に:池上英洋『神のごときミケランジェロ』

35.5歳。
何のことかといいますと、ユーラシア旅行社社員の平均年齢です。

普段自分や周囲の年齢を意識することは少ないのですが、
最近ミケランジェロの作品を見るにつけ、
各作品を生み出した時の彼の年齢を見、
ついつい自分と比べて愕然とさせられることがつづきました。

来月東京に来る「階段の聖母」は14歳の時のもの
サンピエトロ寺院にある「ピエタ像」は25歳で完成し、
そして33~37歳の頃の彼は、
システィーナ礼拝堂の天井画に筆を走らせていました。

ちなみに、同じ礼拝堂にある「最後の審判」のほうは、
60歳代後半のものです。

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2013年2月 1日 (金)

共通テーマデー「私の好きな伝統行事」~ミモザの日(イタリア)~

シチリアのアグリKジェント神殿の谷とミモザ先日より我が家の玄関に小梅の枝を飾っています。
花屋に行くと、早咲きの桜やチューリップが並び、暦は春になっていくんだなぁと思わせてくれます。

そんな春を感じるイベントが、3月8日のミモザの日です。
この日は国際女性デーなのですが、イタリアでは、身近な女性にミモザを送る日と定着したことから、ミモザの日として親しまれています。
ちょうど2月~3月頃にかけて、色々な花が地中海沿岸の国々で開花します。

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2012年12月25日 (火)

聖ニコラウスさん(イタリア)

イタリア、ノヴァレーザのエルドラド礼拝堂  メリークリスマス!
クリスマスで大活躍のサンタクロース、その起源は諸説ありますが、小アジアの聖ニコラウスの伝説は有名です。

貧しい家のお父さんが夜半悩む声が聞こえます。
「ああ、このままでは娘を遊女にやるしかない…。」

それを聞いていた聖ニコラウス、それはいかんと小窓(煙突?)から金貨を投げ込みます。
そのお金で一家は暮らしを持ち直します。
その時投げたお金が干していた靴下に入ったとか入らなかったとか。。。
この話題がプレゼントを煙突から持ってやってくるサンタクロースの設定の一部になったようです

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2012年11月30日 (金)

【旅のお供に】金沢百枝・小澤実共著『イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ』

新潮社のとんぼの本から、『イタリア古寺巡礼 シチリア→ナポリ』、出ました!
おりしもつい半月ほど前に、旅の集いでは中世のシチリアを特集し、シチリアや南イタリアのノルマンの話しをお届けしたところ
とてもするする楽しく拝読しました

表紙のオートラントのモザイクを見ただけでにっこり、なんですが
この近辺は本当に床モザイクの教会が多いですね
ビトントやターラント、他にもあちこち…

前回の記事を初め、南イタリアについては、教会・食事・街等、これまでに色々ご紹介させていてただきました。
ちょっと込み入ったこの地域の歴史(しかも高校くらいまでの世界史の授業ではろくに教えてもらえない!)なので、かわいい教会の写真を見ながら、小澤氏の解説で歴史の流れがわかるこの本はとてもなじみやすいかと思います。

(山岸)
南イタリア・シチリアの旅はこちら

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2012年11月16日 (金)

新コース発表:南イタリアロマネスク10日間

イタリア、プーリア州、ガルガノ半島の聖地モンテ・サンタンジェロ

お待たせしました!
例年、春のロマネスクのツアーは、年末年始の頃の発表をさせていただいていますが、
春が早い南イタリア・ロマネスクのコースを、一足早く発表させていただきました!

聖地モンテ・サンタンジェロと南イタリア・ロマネスク 10日間
連泊中心の日程で、カンパーニャ、プーリアのロマネスク教会を回ります。

イタリア、プーリア州、サンタ・マリア・ディ・チェッラーテ教会柱頭 オートラントの大聖堂など、南イタリアはモザイクが有名ですが、
フレスコではカンパーニャのサンタンジェロ・インフォルミス教会(一部修復中ですが)や、プーリアのサンタマリア・ディ・チェッラーテ教会のミニ回廊の柱頭彫刻などが好きです。
(左写真。『エルマーと竜』の絵本みたいでかわいい)

20名限定ツアーですので、どうぞお早めに!
(山岸)

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2012年10月26日 (金)

世界のあっちこっち教会めぐり~サンタキアラ教会(ナポリ)

秋の色々なツアーが出発したり戻ってきたり賑やかです。
北スペインや北イタリアからは紅葉の便り、南イタリアやシチリアからは、秋の収穫時期で農家の方は忙しい季節がやってきました。

ナポリのサンタキアラ教会絵タイルそんな南イタリアから先日戻ってきたツアーの写真から一枚。
本当はオートラントの床モザイクをと思ってみていたのですが、
ナポリのサンタキアラ教会の絵タイルの柄がかわいかったのでついついこちらに…
猫達と修道女さん

現在、来年のロマネスクツアー造成中ですのでどうぞご期待下さい!
オートラントはまた改めて

(山岸)
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