世界の街角一丁目 第1回 ラパス(ボリビア)
地形は面白い形をしていて、すり鉢の形をした盆地みたいな形になっており、上から下までは700mの標高差があるといわれています。そして晴れていれば標高約6400mのイリマニ山が姿を現る風景は、これぞアンデスの町という感じがして、とても記憶に残る風景です。国際空港はすり鉢上の上にある隣町エル・アルトという街にあり、標高は約4,000mとなります。この標高は既に富士山よりも高く、飛行機は高度をそんなに下げることなくあれッというまに空港に着陸する珍しい国際空港です。
空港から街に行くには、このすり鉢上の縁をずっと下っていきます。この上の方から眺め
る下の景色がまた迫力があるのです。すり鉢の下に行けばいくほどお金持ちが住む家が多くなるという話もあり、その上から日干しレンガの家が下までぎっしり続く様子は、すり鉢の底に建つ高層ビルととても対照的な印象を醸し出します。
さてラパスの町の観光は、街の中心から。真剣な祈りをする姿があちこちで見られる、16世紀スペイン人による植民地化がはじまて建てられたサンフランシスコ寺院、ボリビア独立戦争で活躍したムリリョ像が建つムリリョ広場、まるで月面を思わせる月の谷と観光は続きます。
そして面白いのがサガルナガ通りと市場がある付近。ここらへんは民芸品や地元の市場などもあり、にぎわっています。セーターや帽子、楽器や織物の民芸品から食材や呪術に使うというわれる薬草なども売っていています。ラパスは先住民族インディヘナの住む割合が多い街。その数は半数以上だという。それゆえこのような市場を歩くといかにも南米っぽいにおいがするのです。
ただ近年残念ながら治安が悪化していますので、夜の出歩きは厳禁。昼間にガイドと共に団体で周ることになります。また夜はフォルクローレのお店が盛り上がりを見せます。ペーニャと呼ばれるライブハウスがいくつかあり、本場アンデスのフォルクローレの歌と踊りを楽しむことができます。力強い踊りと歌というのが第一印象。しかし、力強い中に、おそらくインディヘナの生活などを歌ったものがあるのでしょう、何かケーナの響きが悲哀を感じさせ心に沁みてきます。生活の苦しさは当然あるものの、雄大なアンデスに強い誇りを持ち、それが心の拠り所となっているボリビアの人々・・・。確かにあの6,000m級のアンデスの山々を見ていると何か強い気持ちが持てる気がします・・・。
ちなみにツアーでは、標高が高いところなのでゆったりとした日程にしてあるため、民族音楽はペルーでご覧頂きますが、夜はほどほどにしないとコンドルに運ばれてしまうかも。(吉枝)
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