雨音はギアナの調べ(ベネズエラ)
みなさん、こんにちは。雨に降られてウォーキングインザレイン、岩間“しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん”裕子です。
今朝は、あまりに強く窓をうちつける雨音に目覚ましより早く起こされました。『雨か・・・』毎度のことながら雨の朝はテンションが全くあがらない。駅につくまでに靴やズボンの裾は濡れるし、駅の階段は滑りやすい。ギューギューの満員電車では自分や他の人の濡れた傘がぴったり洋服につく・・・とにかく憂鬱極まりない。
でも会社に行かなくては。。。みんな同じ気持ちだろう空気いっぱいの電車から何気無く窓から外を見てると、遠くの空がものすごく黒にちかい灰色をしていて、いつにないおどろおどろしさ。その空の色は南米はブラジルやベネズエラのジャングルのスコール前の色と全く同じだぁ、と感じると急に懐かしさもこみ上げ気分も一気に晴れたわたったんです。単純ですよね。
旅行中の雨は観光する側からするととりわけ痛い。でもそんな雨も降って欲しいと願う旅行もある。それは世界一の落差(約979m)を誇るエンジェルフォールを見る、ギアナ高地への旅行!!テーブルマウンテンの中でも最大面積を誇るアウヤンテプイ。頂上に降る雨はいくつもの滝をつくり流れ落ち、川となり大西洋へと注ぐ。雨が降らなければ滝の水も激減、もちろん川の水も。そうなるとエンジェルフォールの間近に行くにはボートしか手段がないのに水がなかったら行く事が出来なくなってしまう。だから迫力ある滝を見るためにも、間近に行くためにも雨は絶対なんです。出来れば日中は晴れて、夜にスコールを・・・なんて都合がよいですがついつい乾季の時期は毎日雨乞いしてしまう。ただ雨季になるとまた話が違う。ギアナ高地の年間降雨量は約3000mmと東京の約2倍もあり、そんな雨が雨季の時期に集中して降り注ぐ。雨季は雨季であの南米特有のスコールの洗礼を何度となく受ける。最初は雨に降られることに抵抗を感じる。そりゃそうだと思う。日本で生活していればあんなバケツをひっくり返したような豪雨はそうそうないし、よっぽどでない限りそんな雨の時間、出歩いたりはしないだろう。
でもここではそれが観光途中であれば雨の中カッパを引っ張り出し、ひたすらバケツをひ っくり返される。雨にうたれてこんなに痛いと思った事もない。カッパはあれだけの雨じゃもはや役にはたたず頭から爪の先までびっしょり。指先はふやけてしわしわ。でもこれが不思議と慣れてくるもんで、スコールも突然前ぶれなく降るわけではなく、まずは少しずつ強くなる風、その風に運ばれてくる湿度を含んだような匂い、段々と濃い灰色に覆われる空。そろそろ来るかな、なんて話しながら手際よくカッパを着用、カバンなどを大きなビニールに入れてお腹に抱える。そしてスコールにうたれる。一度ビショビショになってると次はそれ程気にならなくなる。しまいには一日何回来るか来ないかのスコールを心待ちにしてる気さえしてくる。そしてスコールが去った後のカラッと目の前が明るくなる感じもいい。空気中の埃がきれいに洗い流されたように全てがクリアになる。何度もベネズエラに行く度に、すっかりこのトロピカルな気候は体に馴染み、日本に帰国するとちょっと位の雨は気にもならず傘をささなくなってしまったほど。
自然の中にいれば、その全てを受け入れられるのに、ちょっとそれを忘れてたかな。憂鬱な雨の日をイライラせずに過ごす方法、明日また雨が降ったらギアナを思い出そう。(岩間)
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