世界ふしぎ新発見 グランドキャニオン
みなさん、こんにちは。人生とは冒険という名の旅である、三橋“夜の冒険家”愛子です。
パンフレットを12月に発表させて頂いて以来、大好評のアメリカ国立公園シリーズ。今日はそんなアメリカ国立公園の中でも、「誰でも一度は行ってみたい国立公園ベスト3」には入ると思われるグランドキャニオンにスポットを当ててご紹介したいと思います。
大峡谷・グランドキャニオンは450キロメートルにも及び、アメリカ・アリゾナ州に広がっています。総面積は4930平方キロメートル。と言ってもパッときませんが、東京都全体の面積が2187平方キロメートルなので、グランドキャニオンに東京都がすっぽり2つは収まってしまう大きさです。こんなにも大きなグランドキャニオン、国立公園内を移動するにも一苦労・・・と思われる方もいらっしゃるかと思います。実際に、自然を保護するため、公園内では一般の自家用車は使用区間が制限されています。でも、無料のシャトルバスが運航しているから、心配無用です!なんと方面別に3種類もあるんです。赤、青、緑と色わけもされていて、公園内が町そのもの。雄大な自然に囲まれたロッジもあり、時には、リスなどの可愛い来客もやってきて、一週間でも滞在していたくなります。
今でこそ、たくさんのメディアに紹介され、私たちにとっても比較的訪れやすい観光地となったグランドキャニオンですが、2万5000年前には先住民インディアンがこの地で生活していたといわれています。文明を拒み続けて生活していた彼らのもとに、スペインの探検家カルディナス率いる12名の探検隊がやってきたのは1540年のこと。彼らは金を求めこの地にやってきて、現在のヤバパイポイントに達したといわれていますが、3日間かけても川岸に下りる道を見つけられず、引き返してしまったそうです。その後も、1858年に「何の価値も見出せない不毛の荒れ地」と報告書に記したアメリカ陸軍探検隊のジョーゼフ・アイズもコロラド川を遡ろうとして調査に失敗。その後も何人もの探検家が、野心に駆られ、時には金を求め、この地を訪れては自然の厳しさを目の当たりにし退散していきました。しかし、そんなグランドキャニオンも今ではすっかりメジャーな観光地。では一体誰が、この過酷な地の調査に成功し、世に紹介したのでしょうか。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、彼の名はジョン・ウェズリー・パウエル。彼は8人の部下とともにカヌーでコロラド川をさかのぼり、奥地に達することができました。パウエルはグランドキャニオン好きにとっては“英雄”のような存在で、彼らの命がけの調査の様子はグランドキャニオンの玄関町トゥシヤンで映画化されるほど特別なものなのです。(ちなみに私も現地で観る機会がありましたが、3D効果を使っていて迫力満点でした。実際に一緒に探検しているかのような視点で、川を遡るシーンは実際に船酔いしてしまうくらいです・・・)
グランドキャニオンは訪れるポイント、また時間帯によって様々な表情があります。その
中で私の一番のお勧めは、グランドキャニオンの夕陽です。日の入りが進むにつれて周りの岩々がピンクに染まっていき、日中はゴツゴツとした景色はその瞬間だけ、母なる大地の優しい表情に変わるのです。お気に入りのビューポイントを見つけ、そこに腰掛けて静かに日の入りを眺めている時は、まさに地球の大きさを実感できる一瞬です。またグランドキャニオンには様々なトレイルがあり、日中は自らの足で歩きながら大自然を堪能できます。コロラド川の流れの侵食によって作られた巨大な峡谷の中を歩いていくと、17億年~20億年前の地層が赤や茶色、ピンクなどの色を帯び目の前に立ちはだかり、その姿は圧巻です。
また、私がグランドキャニオンを訪れた際に、興味を持ったのは様々な形に成長した樹木でした。幹がぐにゃりと直角に曲がっている木、また断崖絶壁に根を張り、大きく成長し、つい賞賛したくなるような木など・・・。「名木探し」も新しいグランドキャニオンの楽しみ方の一つかもしれません!15世紀まで未踏の地であったグランドキャニオン。今ではすっかり名の知れた観光地の一つですが、新しい楽しみ方はまだまだ潜んでいるはずです!(三橋)
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