2010年4月30日 (金)

日刊アメリカ東部・南部ウォーカー(最終号)

みなさん、こんにちは。ラブミ~テンダ~僕優しいんだ~、吉村“恋に落ちるのをどうすることもできない”和馬です。
突然創刊しました、日刊アメリカ東部・南部ウォーカー。本日の最終号をもちまして、5日間という歴史に終止符を打つこととなりました。本日までご購読頂き、誠にありがとうございました。

それでは、涙なしには語れない最後のアメリカ旅行へ出掛けようではありませんか。

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メンフィスの朝は格別に眠い。何故かって?それは昨夜のブルース三昧のせい。魅力的な演奏についついブルースクラブをハシゴしてしまい、どっぷり疲れてベッドの中へ。そんな朝でも、秘境探検号は走り出します。まず最初のぶらり途中下車はトゥペロという小さな町。この町、何の変哲もないんですが、あることでとっても有名。そのあることとは…
アメリカが生んだスーパースター、エルヴィス・プレスリーが幼少時代を過ごした町なんです。勿論、生家も残っています。ではまず生家にご案内。生家といっても、これ?と思わず声が漏れてしまうほどの小さな小さな家。“ショットガンハウス”とも言われる家は、たったの2部屋。入口から銃を放てば家を貫通して外に出る、ということからこのような名前が付けられています。この小さな家から彼の人生はスタートします。双子の弟として産まれた彼ですが、まもなく双子の兄が亡くなってしまい、両親との3人暮らし。幼い頃は、成功後の生活からは想像もつかないほどの生活だったといいます。それを物語るように、彼の両親は仕事を求めて、大都市メンフィスへと引越していきます。その引越しの際に使用されたとされる同タイプの車が生家の前に展示されています。

話は戻りますが、このトゥペロには彼の幼少時代の足跡がたくさん残っています。このトゥペロを最も楽しむには、いかに多くのエルヴィス・プレスリーのゆかりの地を訪ねられるかにかかっています。ゆかりの地には、それぞれ記念碑のようなものが建てられていて、その地にどんなゆかりがあるのかが記されています。一種のスタンプラリー的な要素も含んでいて楽しさ満点。どんなゆかりの地があるかというと、最終回なので、特別にご紹介させて頂きます。(あえて名前を伏せているのは、皆様の探検心をくすぐる為です。予めご了承下さい。)
(1)小学校:特別、変わった外見をしているわけではないですが、正門近くにある記念碑が、彼が通っていた証拠。一人でワイワイ盛り上がっていると、ある女性が声を掛けてくれました。「エルヴィスのファン?」「そうです!大ファンです!」すると、何と小学校の中にご招待されてしまいました。校内には、大きな棚の中に、所狭しとエルヴィスの写真が飾られていました。子供はあまり興味がないような気がしますが、それでも大スターには違いありません。子供たちが夢を見るには最高のモデルですよね。
(2)主要道路沿いの小さなファストフード店:エルヴィスのバイト先?違います。幼かった彼が足繁く通ったレストラン。彼のお気に入りのメニューはチーズバーガーとコーラだったそうです。今でもレストランは営業していて、お昼時ということもあり満席。チーズバーガーとコーラも健在です。
(3)主要道路沿いの小さな商店:エルヴィスが始めてギターを手にした商店。その時、ロックンロールが生まれたといっても過言ではありません。彼の原点とも言える商店を訪れた方には、もれなく話好きの店主さんがエルヴィスの幼少時代を語ってくれる特典付き!
などなど、ゆかりの地を訪ねて周るトゥペロの観光でした。

ついつい長くなってしまいましたが、続いてご案内するのはナッチェス。ナッシュビルからナッチェスまでは、ナッチェス・トレース・パークウェイと呼ばれる街道で結ばれています。この街道は主に18世紀頃に利用された街道で、現在ではハイウェイなどにその交通量は移り変わっています。その為、対向車がほとんど通らない上に、広がる景色は緑緑緑…。バスに乗りながらの森林浴が楽しめます。森林浴を終えて、スッキリ優しい気持ちになった頃に街道の終点ナッチェスに到着です。ここでご紹介するのはメルローズ。かつて大プランテーションの所有者の大邸宅です。大邸宅を見るだけなら、日本でもできますが、ここでの見所は黒人奴隷が住んでいた家や写真。黒人奴隷の写真を見れるのは、この長いバスの旅でもここだけです。黒人奴隷といっても、写真で見る限りは、勿論我々と同じ人間です。でもその写真では語られない話を、ガイドさんから聞くと、その当時、人間として扱われずに“モノ”とされていた彼らの悲しい現実が、写真と重なりました。人類が忘れてはならない過去がここにも残っていました。世の中に光があれば、必ず影となる部分がある。そんな世界ではなく、誰しもが平等に光を浴びることができる、そんな世界にしたいと心から思いました。

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さぁ、いよいよフィナーレを迎えようとしています。用意はできていますか?最後の訪問地はニューオリンズ。数年前、ハリケーン・カトリーナに大被害を受けた都市です。現在では、ハリケーンの傷跡はほとんど残っておらず、ほぼ復興しています。街が活気づいている証拠に、バーボン通りに響き渡るジャズの音。いや、むしろ、このジャズがニューオリンズを復興させたのかもしれません。ニューオリンズに来て、絶対に訪れて頂きたい場所があります。プリザベーションホール。ジャズと言えばここです。外観はビックリするほど質素なつくり。本当にここ?と疑いたくなるような入り口を抜けても、あるのは小さな部屋とベンチが数脚。そして床にはゴザのようなものがあるだけ。ベンチや床に座れなかった人たちは立

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ち見になります。ずいぶんな扱いに思えるかもしれませんが、それがココの魅力なんです。ひとたび演奏がスタートすれば、そこはもう夢の世界。一流のジャズマンたちが揃い、その最高の演者と観客の距離が限りなく近い。観客はみんな純粋にジャズを楽しみにきているので、真剣に、そして楽しく演奏に集中しています。最高のジャズを最高の雰囲気で楽しめるプリザベーションホール!絶対におススメです。旅の最後の締めくくりは、アメリカが世界に誇る大河ミシシッピでのクルーズ。ゆったりと流れるミシシッピを眺めながら、ボストン到着からの日々を回想します。
アメリカという、世界で最も有名な国の中には、まだまだ知られざる魅力がたくさん詰まっています。そしてその魅力を掘り下げていくと、また新たな魅力が生まれます。歴史が浅いと言われるアメリカですが、浅い歴史の中で複雑に絡み合った文化や人種や自然や魂が相乗効果となって、歴史を補っても余りある魅力を生み出すことができるのがアメリカ。文明国家だから、魅力を感じないから…と敬遠する前に、まずはアメリカへの扉を叩いてみようではありませんか!今回、5日間に渡って綴ってきた、このアメリカ旅行がそのきっかけになることを願いながら、日刊アメリカ東部・南部ウォーカーを幕を下ろしたいと思います。

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