2010年7月22日 (木)

アンの恋愛物語~ギルバートの挑戦・前編~

みなさん、こんにちは。一学期の恋愛通信簿をお配りします、三橋“夜の恋愛伝道教師”愛子です。

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猛暑の日々が続いていますが、いかがお過ごしですか。アグネスのアンシリーズは、暑さに負けず、本日もお送り致します。こんな、こんな寝苦しい熱帯夜はアンの恋愛話に心をときめかせてみてはいかがでしょう。

主人公アン・シャーリーの人生は、ギルバート・ブライスの存在を抜かしては語れません。幼い頃は、アンの宿敵であり、大人になれば、お互いを高めあう良いパートナーとなる人物です。今日は、そんな読者の貴公子ギルバート君にスポットを当て、ブログを書かせて頂きたいと思います。ギルバートは、私が考えるに、かなりロマンチストな男性です。アンに掛ける言葉一つ一つが、ユーモアがあり、誠実で、女性なら誰でも胸がキュンとしてしまうような「言葉の魔術師」です。それなのに、アンはギルバートのプロポーズを二度も断り、三回目にしてようやく受け入れ、そこからアンとギルバートの婚約、結婚生活が始まります。そこまでの道のりは、第一弾「赤毛のアン」や第二弾「アンの青春」、そして第三弾「アンの愛情」に渡って描かれており、物語的に、登場人物たちが織り成す恋物語、様々な生活の変化が目まぐるしく変化し、シリーズの中でも私の一番好きな時代です。なかなか自分の気持ちに素直になれないアンと、アンを振り向かせるため言葉巧みに、猛アタックするギルバートの姿が印象的です。

では、物語の背景と併せて、ギルバートの名台詞をいくつかご紹介いたします。

シーン1 アンとギルバートの出会い
学校で、アンと初めて目があったギルバート、彼はアンにウインクを投げかけます。そし

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て、ついアンを引き付けようと、アンの赤毛を「ニンジン!ニンジン!」とからかい、怒ったアンは石盤をギルバートの頭に叩き付けかち割ってしまいます。小さい頃は男の子なら誰でも好きな子をからかったりしてしまうものです。でもまさか、瞬時にこんな仕返しが返ってくるとは・・・ギルバートもびっくりです。この事件を機に2人は倦厭の仲に。と言っても、そう思っているのはアンだけで、ギル
バートはこの瞬間からアンのことが好きになってしまうのです。なんて、ピュアなのでしょうか!そして、後日、遅刻してきたアンに先生は罰として、ギルバートの隣の席に座るように言いつけます。そして、ギルバートがアンに贈った最初の甘い言葉がこちら・・・

『きみはスィートだ』

こう書かれたキャンディーをこの前のお詫びとしてアンに贈ったギルバート。しかし、アンの怒りはそんなものでは治まるはずがありません。そのキャンディーを床に落とし、足で踏んで粉々にしてしまいます。哀れなギルバート・・・。この時、アンは12歳、そしてギルバートは二つ上の14歳。

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シーン2  2人の仲直り
アンの育ての親でも会ったマシューの突然の死、お墓参りをし、悲しみに浸りながら帰路に付く途中、ギルバートにばったり出会います。「石盤事件」から月日も流れ、ギルバートは仲直りをしようとアンに伝えます。

『僕たちは一番の仲良しになれる。そういうふうに生まれついているんだよ。君はその運命に長いこと逆らってきたんだ・・・』

「赤毛のアン」のラストの場面、成長した二人は、それまで突っ張ってきたお互いを許し、仲直りを果たしますアンは15歳、ギルバートは17歳くらいでしょうか。

シーン3  ギルバートのプロポーズ(一回目)
2人は同じクィーンズ学院に進み、卒業後は別々の学校で教鞭を執るようになります。悩みを相談しあったり、お互い良き理解者的存在。そんなある日、ひょんなことから2人は、近所に住む女性の愛のキューピットとなります。彼女の結婚は、相手の男性と多くの行き違いを乗り越えて、ようやく実を結んだものでした。その結婚式の日の夕方、庭先でギルバートがアンに生涯初のプロポーズをします。

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『アン、もし離れることなく、行き違いなどもなかったら・・・もし二人が手に手をたずさえ、共に味わった思いでだけをあとに残しながらずっと一緒に歩んでいけたら、そのほうがいっそう、美しいのではないだろうか?』

雰囲気にのせられて、囁いたギルバート、しかし一方のアンは、友達以上の関係になることに不安を感じ、さらっとかわしてしまいます・・・。

シーン4 まだまだ諦めないギルバートのプロポーズ(二回目)
それぞれの学校で教鞭を執ったのち、勝ち取った奨学金でレドモンド大学へ進学することになったアンとギルバート。キャンパスライフでは、学業に励みながらも、互いの友人も絡んだ恋の三角関係が発生し始めます。それぞれの行動にやきもちを焼きながら、アンは、時にギルバートが囁く言葉にドキっとしながらも、2人は良き幼馴染という関係を保ちます。そんな、ある日、ついにギルバートは口を開きます。

ギル『ぼくはきみを愛している。アン・・・将来、ぼくの妻になると約束してくれるかい?』

ただの幼馴染だと思いたいアンの頭はもうパニック状態です。

アン『ダメよ、約束できない。あなたが好きだからこそ、友達のままで居なければいけない・・・愛とは違うのよ・・・・』

ギルバートは大きなショックを受けますが、諦め切れません。

ギル『友情がいつか愛情に変わる・・・そんな希望を持つのもだめなのかい?』

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ギルバートの切ない声色が今にも聞こえてきそうです。つい読んでいるこちらも応援したくなるワンシーン。

・・・と、ついつい語りすぎて、長くなってしまいました。本日はここまでです。また次回、アンをゲットするまでのギルバートの努力の過程をお送りしたいと思います。

・・・・頑張れ、ギルバート!アンが振り向くその日は、そう遠くはない!!

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